1000-01-01から1年間の記事一覧

6-2  音以上のものが見える?

技術的に高度だが、感動できないという音楽もある。 一方、技術的にはどうってことがなくても感動できる音楽もある。 感動する音楽とはどういうものだろう?

美しさという観点をもつ趣味を持とう。 

以上のような考えから、音楽とか、絵画とか、鑑賞を含めて「美しさ」にかかわる趣味というのはよいものだと思う。そしてその趣味から得られた感性を使って、自分を作っていきたいし、身近なものを手に入れていきたいなどと思う。 「よし、今日もギターを弾こ…

美しさを感じる感性 

「美しい」と感じる感性は、実はとてもプロ的だ。 「失敗学」で、有名な畑村洋太郎氏はその著作の中で、「ある道具(機械)がよいか悪いかは見ただけでわかる」と書いていた。よくわかる。自分も自分の仕事の図面は、一目見ただけで「やばい!」とか、「これ…

「美しさ」を感じてる? 

今の社会、いっそう芸術を欲する心が必要とされていると思う。 昨今、一般的な知識を得ようと思うと、インターネットがあるので、それなりに答えを探すことができる。探すのは結構簡単だ。そしてそういった探すのが簡単な知識は、あっという間に広がってその…

鑑賞することも芸術だ。 

江戸時代においても、河原者と言われはしても、河原者はちゃんと河原者として認められていた。芸術は必要だという認識はあったのだと思う。 今も同様だろう。明日から、 「野球はお金がないので、禁止とします。イチローはもうみられません」 などということ…

アマチュアにとっての芸術は?

じゃあ、芸術というのは、一部のプロのもので、一般大衆のものではないのか、というとそんなことはない。むしろ逆だと思っている。芸術というのは、まずもって、自由さというか「好き勝手」であるべきと思うが、「好き勝手することと、それで生計を立ててい…

プロは生まれながらにしてプロ

だから、芸術で身を立てる人というのは、ある意味病的にその芸事が好きな人に限られると思う。 「それなくしては俺の存在価値はない」 と自他共に言い切れる性質を持った人だと思うのだ。特に江戸時代のように”河原者”等という文化があった日本においてはそ…

河原者(かわらもの) 

でも、「生きるのに必死にならざるを得ない社会」は、芸術家に冷たい。当たり前だ。人が一生懸命田畑を耕しているとき、芸術に一生懸命というのは、ある意味遊び、すなわち、なにも生産的でないもの、に夢中になっているということだ。 だから江戸時代、百姓…

芸術するのが人間 

自分は、「芸術があるからこそ人間」と思っている。 芸術ってそもそも無駄なものだと思うが、無駄無くしては、人間が人間らしくない。「無駄なところを一切ほしがらないこと、イコール野生」であって、犬や猫や野生の動物は「楽しいから獲物をいっぱいとろう…

芸術って必要? 

音楽でも美術でも、芸術一般について、まずもっての一番シンプルな問いかけは、 「芸術って必要なの?」 というものだろう。自分も自問自答するときがある。それと同時に、 「こんなに楽しいんだったら、これを職業にできないかな」 ということが、その問い…

6-1  芸術について

まず最初に芸術について考えていることを書きたい。 もちろん「学術的芸術論」ではない。(書けないそんなの)しかし、芸術というものは、そもそも個人的な営みであり、正解というものはない。だから一人一人違った芸術観があって全く問題ないだろう。という…

第6章  個人的音楽考

ここまで、シンプルにいうと「音楽すること、特にソロギターの楽しさを伝えたい」ということを綴ってきた。特にライブでの演奏の楽しみを中心に綴ってきたが、この章ではそういったことからちょっと離れて、「自分が個人的に音楽についていろいろ考えている…

番外コラム-5 「すてきだな」と思うとき

昔、自分が大学生の頃の話。 自分はそのころ、まったくラグビーをつまらなく思っていた。 「人がボールに向かってぐじゃぐじゃに突進していく様をみて、なにが面白いんだろう・・・」 くらいにしかみてなかった。 あるとき大学の寮で、高校でラグビーをやっ…

ギターは打楽器だ

ほんと、そう思う。 うまく「叩き音」を使っている方の演奏を聴くと、その心地よいリズムに、体が動き出しそうになる。 このごろ圧倒的に感動してしまったのは、トミーエマニュエルの演奏。 一曲叩きまくりだけの曲があって、DVDとかにも入っているのだが、…

5-8  叩き系、タッピング系

この節は第5章の最後におまけとして、このところよく演奏を聴くようになった、叩き系、タッピング系の方達について、その演奏を聴いて思ったことを綴ろう。叩き系、タッピング系の方の演奏を聴く機会がこのところ増えた。故マイケルヘッジスからの流れで、…

オリジナル 

オリジナル曲が演奏されるとき、自分は襟を正す。オリジナル曲は、その人の分身だ。大作か小品かということはあっても、その人となりがもっとも表現されるのがオリジナルだ。そして、その人がCDとか出すような方でなければ、その曲は、この一回しか聴けない…

ギターインストのコピー:「自分のあこがれ」 

演奏する方としては、よくある選曲だ。何事も学ぶことは真似からだ。自分が好きなギタリストや作曲家の曲をコピーして、それを自分なりに人前で弾く。しかし、このごろは弾く方のレベルも相当上がっていると思う。中川イサト氏のコピーなんかが、その楽曲の…

前衛音楽・インプロビゼーション:「この良さをわかってほしい」 

前衛音楽は、前述の民族音楽などより、さらに聴いて楽しむのは難しい。(音楽を難しい簡単で語りたくないが)クラシックの現代音楽とかは、大変な技巧を持って弾かれるものの、聴いている方としては、ただの指の体操にしか聞こえないということもある。ただ…

ボサノバ、演歌、フラメンコ、民族音楽:「好きなんです、これが」 

ボサノバ、演歌、その他の民族音楽を弾く人もいる。そういった人は、その音楽が本当に好きなのだ。そしてその楽しさをストレートに表現しようとしている。こういった人の演奏を聴くのは、難しいときがある。独特の癖みたいなものが壁として感じるときがある…

ジャズスタンダード:「私の歌心」 

ジャズを演奏する方も少なくない。そしてジャズこそ生演奏がいい。ジャズというのは、やはりアドリブだ。たどたどしくても、その曲をその瞬間に自分が歌いたいように歌い上げることが美しい。その歌い上げようとする熱さから、メロディーは自然と変形され、…

懐メロ:「どうぞいっしょに」 

懐メロはそのメロディーに「時代」というものを背負っていて、聴く人それぞれにその時代の自分を思い出させてくれる。そして、自然と演奏にあわせてメロディーを頭の中で歌っている。だから懐メロの演奏は楽しい。上手な(というか、気合の入った)懐メロの…

伝統音楽追求型:「いいものはいい!」

「禁じられた遊び」、「ラグリマ」、「アルファンブラ宮殿の想い出」、「11月のある日」といった人気曲は、ほぼ毎回に近い頻度で演奏される。 クラスタは演奏者のレベルが高いのだろうか、クラシックでは「大聖堂」とか「魔笛」なんかも人気が高い。 ボサノ…

聴きどころ・・・ 

さて、上記のような気持ちで弾かれるであろう演奏。弾き方が十人十色のように、聴き方もいろいろだ。あんまり音楽のジャンル分けは好きでないのだが、ちょっとジャンル別の選曲による、演奏者の意図を考えてみよう。///////////////////////////////////// ■…

演奏者の気持ち

見ず知らずの方の前で、15分間ギター演奏をする。観客はお互いにギターを弾いて奏者になる方と、ただ聴きにきている人がいる。 「あなたはなにを、どんな曲目を演奏しますか?」 なにを弾いてもいい。決まっているのは15分間ということだけ。1曲しか弾かなく…

5-7  懐メロと前衛音楽とオリジナル

クラスタのフリーコンサートでは、いろんなタイプの演奏がなされる。だから聴いていてとても面白いのだが、時々、弾く方はどのように選曲しているのだろうかと考える。

応援していきたい。

自分は、プロになろうとしている人を応援していきたい。 フリーコンサートで出会った方に、プロを目指している人も何人かいたが、みんな頑張っている。 長身でハーフのDさん。 クラスタのフリーコンサートで初出演のとき、カウンターで自分のとなりの席にす…

プロの条件  

アマチュアの人がライブで押尾氏とかをコピーしてしまうのだから、プロの方も大変と思う。CD作るのだって、アマチュアであっても、資金力がなくても、作ろうと思えば作れる時代だ。演奏技術も追いついてきて、CDも安くできるようになった。では、なにを持っ…

プロは大変だろうと思う 

こういった方々の演奏を聴いていると、「プロになれる人とになれない人の差とはなんだろう・・」などと考えてしまう。まずひとつは、当然”技術が圧倒的”ということが必要だろう。村治佳織氏や木村大氏の技術までいってしまえば、誰が聴いてもりっぱなプロだ…

5-6  プロをめざす方達

クラスタでは、ほとんど毎夜いろんなライブがなされている。楽器の割合でいくと、ギター関係が7割、ピアノが2割、その他1割といった具合だろうか。その他の1割はギターかピアノを含むというケースが多い。 演奏者の方は、プロの方、セミプロの方が7割から8割…

わかりやすさの違いは? 

そんななか、フラメンコギターを弾くKさんの演奏が大変聴きやすく、素直に楽しめている。技術的には、他にも上手な方がいるのだが、なにか1音1音クリアに聴こえると感じがした。 なにが違うのだろう・・・・ 1音1音がクリアに聴こえるのだから、Kさんの演…