#133クラスタフリーコンサート

今日は台風が近づいているとのことで、
大丈夫かな、と心配しながらやってきた。
ギターに雨はつらいし・・・
しかし、普段の行いが良いせい(?)か
結局往路復路とも雨はなし。よかった。


クラスタに着くと、また
「美しいポートレート写真」
が増えていて、マスターとしばし写真談義。
マスターは、ここ2年でカメラ5台も購入したそうだ。
すごい・・・。
ちなみに、写真の方は、もっとすごかった。本になってるし・・・。
中身は自分からは解説不能ですので、興味のある方はお店でどうぞ。


さて演奏の方だが、今回も楽しかった。
久しぶりに15人枠すべてが入ったのだが、
みなさんそれぞれよかった。ありがとうございます。以下、感想。
(曲目はクラスタホームページよりコピペ)


yagishitaさん(初) 相模原市(N) ムーンリバー
「初心者で、人前で弾くの初めてです」
ということで、かなり緊張していたご様子。
そのせいか、曲目の紹介もなくスタート。
(まあ、有名曲のムーンリバーなので、特に曲目
 紹介必要なしかとは思うが。)
演奏の方は、その緊張がすごくわかる演奏で、
終了時、
「マスターのHPでの紹介のとおり、
  本当に30%の実力しか出せないものですね・・」
とのこと。
で、1曲で終わりです、と立とうとしたところ、
みなさんから、「いやいやもうちょっと」
ということで、もう1回同じムーンリバーにチャレンジ。
1回目より、かなりいい演奏になった。
やっぱりクラスタのステージというのは、
そういう場所(すごく緊張してしまう場所)なのだな、
と改めて納得。
でも、1度でこれだけうまくなるのだから、
すぐに慣れてくると思う。また次回も期待しています。


shiotsukiさん(初) 昭島市(S) 楓、島唄大きな古時計
若い女性の方だが、ギターは鉄弦のギブソン
自分としては、ガッツのある男らしいイメージのギター。
演奏の方は、yagishitさん同様、かなり緊張していて、
shiotsukiさんの場合、右手の震えがでてしまっている状況。
かなり弾くのに力がいるギターだと思うので、
ギターの弦が、ものすごく重く感じてしまう、
とか、自分のギターの音が自分の音ではないみたい、
といったことになっていないだろうか、と思ってしまった。
演奏としては、特に右手が弦に負けてしまっていて、
音量を出すのがつらい感じというか、
爪にひっかかる感じの音になってしまっているのが気になった。
2曲目おわたっところで、エレアコとのことギター紹介が
あったところで、
「ぜひともアンプをつないで」との観客席からの声。
上述のような自分と同じような感想をもった方がいたのだろう。
幾分でも、右手が楽になっての演奏ができた方がよいと思う。
結果としては、自分の聞いた感じでは、だが、PAを使った
大きな古時計が一番よかった。
今度は、最初からPAを使っての演奏にして、
また、ご自宅でも、それを想定しての練習としては、と思う。
またぜひとも継続してステージに臨んでほしい。


funagogawaさん 東村山市(N) メヌエット(くリーガー)、
アンダンテ(ソル)、バリーミング(ビックフォード)、
落ち葉の精(村井盛成)、アレグレット(ジュリアーニ)、
ノクターン(ヘンツェ)、マリアルイサ(サグレラス)
おひさしぶり。自分としては、なんかずっと弾かれているイメージが
あるのだが、MCによるとしばらくギターから離れていて、
昨日ふと弾きたくなって、弾いてみたらたのしい。
で、マスターに電話して、参加を申し込んだとのこと。
・・・・。
おそらく観客の方の大半の方は、
「うそだな・・・」
と思ったのでは。
ずっとギターを弾かないでいて、いきなり弾きたくなって、
上述のような曲数をいきなり弾けるものだろうか・・・
と自分は思ってしまったのだが、同じ思いを持った方は
少なくなかったのでは。
まあ、それはそれとして、演奏の方は、とてもよかった。
以前から、「音の出し方」はすばらしくて、
音色の美しさに定評があったfunatogawaさん。
それは健在だった。力の抜けたとてもよい姿勢から、
「演奏の呼吸」をしっかり考慮しての演奏。
それゆえ聴きやすい。かつ、昔はもっと「超真剣」
な取組姿勢が印象的だったのだが、いい意味で
「おちついた」というか「大人のやわらかさ」
というか、そういうものを感じる演奏だった。
ぜひともまた聴かせていただきたい。
それと、今回はMCを最小にして、淡々と進められたが、
(それで十分楽しめたが)もう少しMCも聞きたかった気がする。
以前は、独特の味のあるMCも楽しかった故。
また次回、楽しみにしよう。


mikamiさん 甲府市(N) ビフォアーユーアキューズミー(クラプトン)、
最後のトレモロバリオス)、郷愁のショーロ(バリオス
ジャンゴラインハルトのプリントのTシャツ。
そして、東京にクラシックギターを習いに来たついでの参加とのこと。
(翌日休みなので、出演できた、とのこと)
もう、それを聞いただけで、かなり弾けるのだろうな、
と予想してしまう。
で、演奏の方は予想どおりで、かっちょええ、演奏だった。
1曲目のブルースは、完全に目をつぶっての
曲想に入り込んだ演奏。
クラシックの方にありがちな、「譜面を追っかけたようなリズム」
ではなくて、心地よいブルースのリズムが最高だった。
「最後のトレモロ」は、自分の席が遠かったせいもあるのか
トレモロの音がもう少し大きいとよいのだが、と思った。
「郷愁の・・・」は端正な演奏で、これもうまい。
甲府からでは、なかなか来られないのかもしれないが、
ぜひまた違う曲も聴いてみたいと思った。
(マスター、フリーコンサートは土曜日の方がいいかも)


アンプラグドsuzukiさん 小平市(S) 妹、なごり雪、22才の別れ、
神田川
1曲目を弾き終えて、「くやしいぃぃぃぃ」と一言。
わかる!!
自分はsuzukiさんの演奏を聴くのは3度目か4度目だが、
1曲目の妹は、これまでで1番できがよかった。
しっかり歌えていて、自宅で、音楽に浸って弾いているときの
suzukiさんって、こういう演奏なのだろうな、
と気持ちよく聴いていたのだが、最後もう少しというところで
いきなりの演奏ストップ。
なぜ?
というのには、本人も答えられないだろう・・・
それがわかっていれば止まらないだろうし。
もうちょっと。本当におしかった。
で、つぎのなごり雪、22才のわかれ、神田川
いずれも、よかった。
どの曲も若干とまったり失敗したりしているのだが、
今回の演奏については、どれも
「歌うこと」を追っているというか、積極的に
一生懸命に表現しようとしていて、失敗はあるものの、
それらが、自分は特に気にならなかった。
この点は、前回からすごくよくなったと思う。
次は、最後までいけるのでは。いい演奏でした。


超絶アレaishimaさん 国分寺市(N) (フラメンコギター奏法の解説)、アレグリ、インスピレーション、ブレリア少し
みなさんがいうように、すごい演奏。
音楽のアーティキュレーションがすばらしくて
「思ったとおりに弾けている感じ」
がすごかった。スピードはあり得ないくらい速いし・・・。
MCで「踊りの伴奏で鍛えられている」
とのこと。なるほど。
ただ、最初にギター走法の解説があったのだが、
解説したくなるのも、わかる。
特に12拍というのは、理解しにくい。
で、これが理解していないと、
演奏の中で、拍の頭をずらしたり、
アーティキュレーションを変化させたりの
「妙味」が伝わりにくい。そこを
理解していただきたいなあ、
ということでの解説であろうと思った。
しかし、これだけ「語る」演奏なので、
ご本人の心配は、全く無用と思う。
すごく伝わってくる演奏でした。よかった。


shimodaさん 横浜市(サイレントN) ゾウズユーウェイト、オールウェイズソートオブユー、ドライブタイム
自分のフェバリットCDのトミーエマニュエルの「ONLY」からの
1曲目と2曲目。そして中間くらいに収められているドライブタイム。
もう、この3曲を弾けてしまう、ということだけでも
自分は、感服してしまうのだが、演奏の方も
すばらしくて感動ものだった。
特に1曲目が秀逸。
自分も同じ曲を一応コピーしているのだが、
コピーしてみるとわかる。
トミーエマニュエルの曲は、「弾けるようになる」、
と「聴かせられるようになる」の間にものすごい
距離がある。
で、shomodaさんの演奏は、もう、すばらしく
「聴かせられる曲」にしあがっていて、最高だった。
ただ、このくらいの完成度だと、かなり疲れると思う。
ちょっと2曲目は息切れがあったかなと思う。
最後のドライブタイムは、前回よりずっとよくなっていた。
すごく難しい曲なので、「ぎりぎり感」を感じる演奏
なのだが、そこがまたスリリング。
以上、素晴らしい演奏。次回もぜひ聴きたい。


自分 横浜市(サイレントS) ハナミズキいとしのエリー、雨あがり
今回、自分の演奏が自分では、一番納得いかず。
ひさしぶりに、止まってしまったし・・・・。
ちょっとチューニングが甘かったのかもしれない。
弾いていて、いまいち乗り切れなかった。
そういうことを感じての演奏になってしまったので
申し訳ない感じ。
また次回頑張ろうと思う。
今回のテーマは、鉄弦での演奏。
それゆえ、1曲目は前回のナイロン弦での
演奏と同じハナミズキにして、最初の出だしから
ワンフレーズは、ほぼ、ナイロン弦と
同じアレンジ、そっから、鉄弦から
自分がイメージするアレンジに乗り換えて演奏
してみた。上記のとおり、ちょっと乗りきれなかったので、
少し残念。
ただ、MCでも話したが、積極的に攻め続ける、
一生懸命弾く、表現する、という気持ちは
持ち続けられた。これだけは、まあよかった。


ozawaさん 稲城市(N) アンダンティーノ(カルリ)、
ノクターン(ヘンツェ)、エチュードOP31−11(ソル)、
エチュードOP61より(ソル)、998プレリュード(バッハ)
「やさしい曲をきちんと弾く」
ということにチャレンジしていて、
その、「シンプルゆえに難しい」ということを
感じているとのこと。
全くそのとおりと思う。
演奏の方は、とても美しかった。
丁寧な演奏で、弾けるのは当たり前で、
どのように表現するか、を考えているのが
伝わってきた。
こっから先は「味」なのだろうが、そこが
一番難しいところで、面白いところと思う。
もっと聴きたくなるような演奏。よかった。


masakiさん 清瀬市(N) 広葉樹、マドレ、ボセエボニータ
スペインの子守歌(全て佐藤正美)
1ランク演奏の質があがったのでは。
ずっとクラシックで、音の出し方の丁寧さ、みたいなのを
追っていらっしゃったが、それがしっかり身になっている。
自分は、masakiさんの演奏は、クラシックより、このような
ボサノバ、特に佐藤正美氏の曲が好きなのだが、
以前は、「荒々しい疾走感」みたいなよさを
感じていたが、今回は、単音1つ1つの立ち方、
それと大きな流れの中での音の強弱がすばらしくて、
マスターも、佐藤先生に劣らない、といっていたが、
自分も全くそう思った。
kimuraさんは、リズムの正確さゆえ、大きなうねりも
安定して表現できるのだろう、といっていたが、
そうかもしれない。美しい演奏だった。


ヒューマンネイチャーkanaiさん 川崎市(N) ヒューマンネイチャー、
フォー、オングリーンドルフィンストリート、アイキャントヘルプイット
いきなり最初のMCで、
「他のところで弾いてきた後で、いまいち気合が入りきらない」
とのこと。それは、まずいだろう。
「まずいですよね」とご自身のMCもあったのだが、
「それで、これだけいい演奏しちゃうの・・・」
との声が上がっていた。自分もそう思う。
特に、オングリーン・・・が自分としてはよかった。
ランニングベースでのアレンジと単音での
ソロが絶妙に絡んだアレンジ。
相当難易度は高いと思うのだが、これを
さらっと弾きこなしてしまう。
あの単音の部分は、アドリブ?それとも
作りこんだソロ?と聞きたくなってしまった。
なお、
「いまいち気合が入らない」のは、よくないが、
「気負わないようにして脱力することは大事」
とのこと。その通りと思う。
で、この点は、自分は苦手で、kanaiさんの演奏をきくと
いつも、脱力って大事なよな、と思ってしまう自分。
以上、いい演奏でした。


アンダルシアkamayaさん 小平市(N) タンゴ、ソレア、アレグリア
フラメンコということで、aishimaさんに続いてだが、
kamayaさんの演奏は、ご本人もMCでいっていたように、
「音数を少なく」であり、1音1音にパワーがこもった演奏。
指の力も強いし、頑強な爪で、バキバキ弾く。
しかし、「マイクをお願いします」とのこと。
自分はkamayaさんの演奏をしっているので、いらないのでは、
と思ったのだが、聴いていて思ったのは、
1音1音の表情こそ、聴いていただきたいのだろうな、
ということ。それゆえ、音量だけでなく、音表現のところまで
伝えたくて、マイクということなのだろう。
音は相変わらず、すごいしっかりした音で、また、
フレーズも、明瞭。kayamaさんらしい演奏だった。
明日(?)か、翌週か、聞き漏らしたが、
ロックフェスで、バリバリのロックのなかで、この
フラメンコを弾いてくるとのこと。頑張ってください。
なお、酔いのせいもあったと思うが、
ちょっとバリバリの音で押し通して、一本調子であった
気もする。もう少し、「引くところ」も作ってはと思った。
いずれにしろ、いいステージになること、祈念しています。
頑張ってください。


uchidaさん(初) 杉並区(S/N) フライミートゥザムーン、枯葉、
オールザットブルース、アンドアイラブハー
21才。わかい。でも演奏はしっかりしたものだった。
オールザットブルースが特にかっこよかった。
この曲、自分は打田TABスクールかどっかの譜面で
遠い遠い昔コピーした記憶がある曲とおもったのだが、
かなり難易度が高かったのを覚えている。
(もし、オリジナルとかで、自分の記憶違いであればごめんなさい)
人前で弾くのは初めて、とのことだが、
それでこれだけ弾けてしまうのはすごい。
次回は、ぜひとも、ご自身のギターで、
と思ったのだが、他の方から聞いたところによると
サイレントギターとのこと。
そうであれば、早くいっていただければ、
自分のギターをお貸ししたのに。
いずれにしろ、これだけ弾けるのであれば、今後も
ぜひ、クラスタフリーコンサートで
聴かせていただきたい。期待しています。


ishigakiさん 立川市(S) 春の来た日、たそがれ、首飾りのワルツ
ご自身のPAシステムを持参しての演奏。
すごくいい音をだしていて、自分としては、
パットメセニーみたいな音に感じてしまった。
演奏後、PAでの演奏と、生での演奏どうですか、
みたいなことを、ishigakiさんから聞かれたのだが、
どちらも、すばらしくいい音なので、その旨を
率直にお答えした。
ただ、もう少し広い場でやるのであれば、
ishigakiさんの曲は繊細な表現があるので、
PAを使ってしっかり細かい部分まで拾った方が
いいと思う、とお伝えした。
今後ステージがあるとのこと、いい演奏ができますように。
曲の方は、ご自身の曲もすばらしいが、
以前師事していたという、佐藤弘和さんの「たそがれ」
もよかった。
このような知られた方の曲をすることで、
ishigakiさんの演奏における細部へのこだわりみたいな
ところも、伝わるのではと思う。
なお、最後の「首飾りのワルツ」については、
自分は前回の演奏の方がよかった気がする。
どこが、とは言いにくいのだが、細かな部分で。
以上、独特の曲想を持ったishigakiさん。
いい演奏でした。


コレクターkimuraさん 川越市(N) 
(アドリブとインプロビゼーションに関するうんちく)、インプロビゼーション
ギターがほんとうに好きなのだろうな、と思う。
kimuraさんのインプロビゼーションは、
何度も聴いているが、一番面白く聴こえるのは、
「ご自身の演奏音を聴いてそこからインスパイアされて
  フレーズがでてくるとき」だ。
ただ、すべての演奏で、そういう演奏になるか、といえば
そんなに簡単ではなくて、音楽としての流れ、
メロディーの流れを感じて、きちんと
音楽的に聴きやすくすることも、考えていて、
それらが、あまりに強いと、「先が読めてしまって退屈」
ということにもなってしまう。
・・・と、いうことで、
もっといろいろ遊んでいる演奏も聴いてみたい。かな。


ギターの方は、ナイロン弦のエススベジートなる
製作家のギター。また、演奏終了後に弾かせていただいた。
kimuraさんが選んでいるだけあって、音はいいのだが、
どこがどういう風にいいのか、は説明しにくい。
一言でいうと、
「いつのまにか、ずっと弾いているギター」
ということ。


以上、本当に楽しかった。


さて、最後にクラスタのHPにおける
田中マスターからの以下の問いかけに対する
自分の答えを。


マスターの問いかけ。
 >(15人枠すべて埋まったのは)翌日祝日だったからでしょうか。
 >土曜日にやった方がいいのかな?皆さんどう思われますか。


自分の答え
土曜日案賛成。以下3つの理由から。
(1)遠くから来られる方も参加できる。
   今回、mikamiさんが甲府からの
   ご参加だったが、翌日休日ならではと思う。
(2)悔しい演奏をしてしまったとき、
   寝付きが悪くなって、翌日の出勤がつらい。
    (これは、自分だけかも・・・)
(3)超個人的な理由だが、翌日、こうして
   ゆっくりコーヒーをのみながら、
   皆さんの演奏を思い出してこれを記載するのが、
   楽しいから。(翌日仕事の場合、帰宅してから、
   もしくは、昼休みに急いで、で、つらいときもあるので・・・)


以上、大変楽しい時間、ありがとうございます。



<去年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20120916

<目に入ったニュース>

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