■20200118(土)#209クラスタフリーコンサート。

今日も、18時数分前にお店着。

で、6時15分ころだろうか、いつも

フリコン開始くらいにお店に来る木村さんが

ずいぶん早いご来店。そして、

空いていたトップバッターを選択し、

「今日は早く帰ります」と一言。

マスクをした目がうるんでいて、

明らかに体調が悪いのがわかる。

大丈夫ですか、とお声がけしたところ、

案の定、体調悪く微熱があるとのこと。

ということで、お早くみえていて、

また、お早くお帰りの予定、とのこともあって、

今日はコンサート始まる前に、

木村さんのギターを弾かせて頂いた。

やっぱりすごい。1938年製のマーチンダブルオー。

相変わらず時々ギター屋にいってギターの試奏をしているが、

このごろは、「自分は今のサイレントギターでいいや」、と

となるケースがほとんど。

という状況なのだが、木村さんのギターを弾くと、

「あ、やっぱり生ギターのいいの、1本はほしい」

という気持ちが復活する。

ディンジャラスだ。

 

さて、今日の演奏については以下。

演奏者名、曲目は、クラスタのBBSから頂いております。

(マスターありがとうございます。S:スチール弦 N:ナイロン弦)

 

・コレクター木村さん 狭山市(S) たそがれのビギン、エンターティナー

上述のとおり、木村さん体調悪いとのことで、

めずらしいトップバッター。(もしかして初?)

体調悪いとのことなるも、

演奏の方はさすが。

自在にアドリブというかインプロというか

その場で思いついたフレーズが入る、

いつもの木村さんの演奏。

そして、そのギターの音のよさ。

どう聞いても気持ちよく弾いている感じになるので、

体調、本当にわるいのだろうか、と思ってしまう。

さすがの演奏でした。

なお、演奏後、他の方の演奏もいつも

しっかり聴いている木村さんだが、

今日はつらそうにカウンターに突っ伏す

状況もみられ、あきらかに調子悪そう。

後半を聞かずにおかえりになられた。

どうぞお大事に。ご自愛ください。

 

・オシオ豊嶋さん 小金井市(S) 風の詩、ディスティニー、黄昏

上述の演奏曲のほかに、

1曲目、「シネマ」という曲を演奏。

ジャジーなコードのかっこいい曲だったが、

途中で中断。まだ練れていない状況のようで、

次回以降で持ち越しとのこと。

残念だが、近いうちにきっと仕上げてこられると思う。

期待して待ちたい。

 

その後は、弾きこまれた曲の演奏。

十分感情が表現されていた。

最後の曲のたそがれは、自分としては、

5年以上前だが、豊嶋さんの演奏をはじめて聞いたときに

弾かれた曲と思う。

久しぶりに聞いて、改めていいなあと思った。

なお、今回回避した1曲目の失敗については、

「初めての曲を弾くと、なんか、

 後ろめたい感じがするんだよね」

とのこと。どのような感じなのか、自分としては

理解しにくいが、自分が他の方の演奏を聴くときは

「初めてのチャレンジ」

を聞いて取れると、上手い下手ではない、

「サムシング」があって、とても好き。

ということで、新しいチャレンジ、期待しております。

 

・フラメンコ井端さん 杉並区(N) シギリージャ、コロンビアーナ

今回は、ご自身の足台を用意してこられての演奏。

で、よかったのが、2曲目。

前回も弾かれている「子供の踊りの曲」。

前回より、すごくよかった。

「踊れる演奏」になっていたと思う。

勢いがあって、フレーズが生き生きしていた。

MCで、帰省で重い荷物を持って、

右ひじをテニス肘の状況で痛めて

しまったとのことなるも、

ギターには、影響なくてよかったとのこと。

で、そのための脱力が演奏に対してもよかったのかもしれない、

と話されていたが、そんなことはないとは思う。

でも、演奏はよくなっていた。

次回も期待。

 

・松元音楽事務所社長で福士蒼汰激似の栃木の松元さん 栃木県(S) 永遠の青い空、高山ブルースE、放課後の音楽室、ミスティ、セピア色の写真

1曲目は前回来られた時も弾いていた曲だが、

本当に曲、演奏ともいい。

4拍子の3拍目に「ちゃっ」という

パーカッシブな音を入れ、軽快かつ

さわやかな曲調が気持ちいい。

2曲目はブルース。

高山さんという方の曲とのことだが、

ブルースギターのおいしいフレーズがてんこ盛りで

楽しめた。

3曲目はゴンチチの有名曲。

これも、放課後の感じが伝わってくるような演奏で

よかった。

次のミスティは本格的ジャズアレンジ。

ギター上手い方は、何を弾いてもうまいのだな、

と思わずにいられない。

最後はあと2分ちょっと、というマスターの

お題だったが、ぴったりの演奏。

ほんと、さすがでした。

 

・志原さん 新宿区(S) パープルヘイズ、エンドレスロード(トミーエマニュアル)、アンジェリーナ(同)

今回も、ギブソンハミングバード(鉄弦)。

ガッツのある音で3曲、かっこよかった。

1曲目ジミヘンのパープルヘイズ。

「こういう演奏を路上でやれば、絶対人垣ができる」

と自分は確信してしまう演奏。

特に、ジミヘンを実世代として知っている

おじさんは、絶対足をとめる。気持ちいい演奏でした。

2曲目、3曲目は、トミーエマニュエルの曲

エンドレスロードをコピーしてしまうのがすごい。

で、この2曲でいいなあ、と思ったのが、

曲はトミーの曲だが、各フレーズは、

志原さんが「エレキギターで培ってきた音」

であったこと。

節回しとか、ご自身のフレーズとして、

弾き切っているところがよかった。

聴いていた木村さんも言っていたが、

本当に楽しそう。

少なくとも、クラシックの曲目の時より

ずっと生き生きしている、と、

演奏後にそのことを申し上げてみたところ、

「わかっている。でも、演奏技術向上には、

 クラシックをやっていないと限界がきてしまう」

とのこと。

なるほど・・・そういうものなのか・・・・

演奏技術的なところはやっぱり自分には

わからない。

 

ゴジラ佐々木さん 国立市(N/14N) レスタティーボとアリア(バッハ)/BWV998アレグロ(同)

今回は、やはり2曲目の17弦ギターの演奏だろう。

楽譜をみながら弾いていたが、

そもそもどんな楽譜なのだろうか。

というか、楽譜は五線譜で表されているもの、

としても、それを頭のなかで

17弦  14弦(でした。修正します。)ギターの

演奏用に翻訳できるものなのか、

が自分には理解できない。

音の方は、ギターの響き自体が、

たくさんの弦からの共振があるからと

思うが、サスティーンが長く、

また倍音が響く感じがとても気持ちいい。

25日に、横浜の教会での演奏をする、とおっしゃっていたが、

こういう音は教会の広いスペースで弾くと、

一段と深みが増すのではと思う。

すごい演奏でした。

 

・武満相川さん 国立市(N) (工学的見地から見たギターの音の出し方についての講座)、カルカッシ#24、

今日は、演奏もさることながら、

MCが大変興味深かった。

3年前くらいずっとフリコンに来ていない時期が

あったが、その期間、ギターの音の研究をしていた、

とのこと。

実は相川さん、「本職は振動の研究者」とのこと。

その物理専門研究者の視点で、

「どうしたらよいギターの音がでるか」

を研究したとの話が面白かった。

細かくは記載できないが、

・肘で弾く。

・弦のはじく方向は弦を引っぱるような方向を加えるとよい

という、なかなかにもって独特。

正直、理解がむずかしい。

ただ、

「演奏技術は教わることはできても、

  音色は持って生まれたもので、自分で作っていくしかない」

という点は、本当にそうだな、と思った。

で、こういう話を聞くと、

自分も生音のギターの音色をよくすることに

チャレンジしてみたいな、とか思ってしまう。

サイレントギターを主とする自分は

一番未熟になってしまっているところかもしれない。。

 

・自分 横浜市(N) LEMON、遠く遠く、YaYa

昨年4月からいろいろテーマを決めて

選曲してきたが、そのなかで、自分として

弾きたいけど弾けなかったな、という曲を集めたもの。

1曲目は、ちょっと意味が違っていて、

前回弾いたのだけれど、最後の曲で、

端折って弾いており、自分なりの全コーラスに

ならなかったため、今一度弾こう、という選曲。

次の「遠く遠く」は、なにかのテーマに

ピックアップしたかったのだが、

うまくハマるテーマが見つからず、ずっと

保留になっていた曲。

3曲目は、「時」をテーマにした

曲で選曲はしていたのだが、制限時間アップと

なってしまい弾けなかった曲。

以上演奏自体は、やっぱりここで弾くと

質として3割ダウンといった出来栄えだが、

気合を入れて弾く、という面ではできたかな、

と思う。

また次はなにかテーマを決めて弾いていこうと思う。

 

・市來さん 調布市(N) G線上のサクラ、アディオスノニーノ、(D-28が売れていない話)

最初は「さくらさくら」だったが、

3弦のみでのメロディー、他の弦をドローン的効果音とした演奏。

で、「G線上のさくら」。

みなさんにナイスなネーミングとうけていた。

次のアディオスノニーノは、ピアソラ

亡くなったお父様へささげた曲、とのことで、

アディオスがさよなら、ノニーノがお父さん、

という意味かなと思う。(推測)

じっくり弾きこんでいる感じで、

その曲の意味合いがにじみでてくるような

よい演奏だった。

以上、今回はガット弦での演奏。

なお、鉄弦ギターはテイラーの1本に絞った、

(他はすべて手放した)とのことだが、

ナイロン弦もまだ複数お持ちなのだろうか。

聞こうと思ってききそびれた。

また、MCでは、手放した

D28がなかなか売れない、とのことを

話されていた。

早くよい嫁ぎ先がみつかること

祈念しております。

 

レフティ山下さん 八王子市(S) テンダリーイズコーリング、ジャストクローサーウォークウィズシー、ビーゼウマイビジョン、ロードインチクイン、キングオブフェアリー

今日はニューギター。

ローデンの一番おおきいジャンボサイズのギター。

「O(オー)サイズ」というらしい。

左利きなので、オーダーするしかなかった、とのこと。

音の方は、やっぱりアイリッシュに合う、

ローデンらしい音であった。

さて、演奏の方は、1、2曲目がゴスペル。

2曲目はステファングロスマンの曲だ。

ゴスペルというよりラグタイム系の

演奏でなかなか味があった。

でも、自分としては、やっぱり山下さんは

そのあとに弾いたアイリッシュ系の演奏が

あうかな、と思う。

しかし、ローデンのギター、大変大きいギターだが、

出てくる音の方は、繊細に感じた。

演奏がそういう演奏だった、ということだとは

思うが、自分としては、逆にローデンの小ぶりの

ギターでの演奏の方が合うかもなあ、とか

思ってしまった。

いい演奏でした。

 

あ、ニューギターとのことで、少し付け足し。

前回お弾きになったギターもローデンで、

これも、アイリッシュに合うな、と思ったのだが、

今回は、表シダー、裏マホガニー 

前回は、表スプルース、裏ローズウッド。

とのこと。自分は、いずれも

アイリッシュに合いそう、とか記載しているが、

じゃあ、音はどんなふうに違うのか。

前回の音が思い出せない。

一度、両方持ってきて弾いてもらうとよいのだが、

ギターのサイズからいって、無理な注文であろう。

なお、ご本人は、将来的に、

表スプルース、裏マホガニー

表シダー、裏ローズウッド

を手に入れて、組み合わせコンプリートを目指したい、

(4本のローデンギターを持ちたい)

とのこと、期待してます。

 

・優勝箭田さん 国分寺市(N) 3つのスペイン風小曲(ロドリーゴ

毎回すばらしい演奏で聞き惚れてしまうが、

今回もすごかった。

今回は箭田さんをもってして、演奏完了後、

「弾き切った」との表情をみせるくらいの

難易度の曲。

すごいのは、そういうすごい難易度の曲なのに、

聴いていて、演奏の質云々とあわせ、

作曲者との対峙を感じるような感覚になること。

演奏技術の高さがあるから、こういう感覚に

なるのだと思う。

 

・自作藤井さん 大田区(S) November、The Naked Stalk、Turning

1曲目はどなたの曲か自分はしらないが、(自作?)

2曲目は、マイケルヘッジス、3曲目はアレックスデグラッシの

曲(と思う。2曲目はMCで行っていたので、間違いないが、 

3曲目は、MC聞きそびれて自分の記憶から)

以上、ウィルダムヒル系、という言葉があるかどうか

わからないが、オープンチューニングで、独特な響きと

それを活かした浮遊感を持った曲調の曲であった。

自分はウィルダムヒル系が大好きなので、もちろん楽しめた。

演奏時間9分で、弾き切れるか心配です、

とのことを最初に言っておられて、

15分あるのに、9分で心配か、と思ったのだが

なるほど、理由はわかった。

オープンチューニングのためのチューニング変更の

時間が大変なのだ。

自分も遠い遠い昔、オープンチューニングばかり

弾いていたころ、そうだったなあ、と思い出した。

いい演奏でした。

 

・YLトミー中村さん(S) アンジェリーナ(トミーエマニュエル)

今回は1曲のみ。

で、志原さんも弾いていたアンジェリーナだが、

中村さんと志原さんの演奏の違いが面白かった。

志原さんのロックな演奏に対し、中村さんのは、

フィンガーピッカーの演奏、という感じ。

丁寧に、その曲のコアの部分が

しっかりトレースされていて、

メロディの美しさが表現されている感じ。

いい演奏でした。

なお、手のひらの炎症が再発していて、

なかなか演奏練習がとれにくくなっている、

とのこと。お大事に。

 

・テリー寺島さん 府中市(N) スペインのセレナーデ、カヴァティーナ、そよ風のショーロ(佐藤正美)

聴衆のみなさんが、演奏技術向上を

見守るようなコメントが多数で、

合わせてご本人も、

いろいろ学びたい、といったコメントが

多くだされていたが、初めて聞いた自分としては、

すでに十分にお上手。

自分としては、今回の3曲、いずれも、

自分よりは演奏技術は上であり、

自分としては、そういう演奏技術にアドバイス

差し上げるというような思いになれない。

すごく脱力されていて、1つ1つの

フレーズが歌っていた。ボーカルを

されている、とのことで、なるほど、と思ってしまった。

で、音自体がきれいであったが

大変研究熱心で、フリコン後に、

「箭田さん講座」をお受けになられていた。

更にお上手になっていくこと間違いなし。

次の機会も楽しみだ。

 

・ビラ松尾さん 国分寺市(N) 前奏曲第1番(ビラロボス)、ショーロス1番(同)、花は咲く(菅野よう子/佐藤弘和編)、(味噌煮を焦がした話)

今回は、遅刻してしまった、とのことでトリ。

で、その遅刻の理由の話(MC)が味噌煮を焦がした話。

味噌煮を焦がした理由は、録画していたTVに

夢中になったせいで、その夢中になった

録画は、震災対応での活動犬の話で、これがよくて、

飲んでしまい・・・とのこと。

以上、遅刻の理由説明のMCでありながら、

「花は咲く」の選曲説明にもなっていた。

 

演奏の方は、飲む方がトリをとる場合、

既に飲み過ぎになっていないか、がちょっと心配であったが、

しっかりした演奏で、さすがでした。

相変わらず練習されているな、とわかるとともに、

お酒にお強いのだな、ということも改めて分かった。

ちなみに、ビラロボス以外の選曲となった、

花は咲く、がとてもよかったので、

ビラロボス以外の、こういうポップな選曲も、

もっと披露してもらうと自分としては、

更に楽しめるように思う。

期待しております。

 

以上、今回も楽しかった。

ありがとうございます。