■20210619(土)#226クラスタフリーコンサート

今回も楽しかった。

そうしてみると、前回中止と思い込んで、

1回パスしてしまったことが本当に残念。

 ということで、今回の感想です。

 NOTE>演奏者、演奏曲はクラスタHPからです。マスターいつもありがとうございます。

(N:ナイロン弦、S:スチール弦、U:ウクレレ

ゴジラ佐々木さん 国立市(N) 展覧会の絵よりババヤーガの小屋,キエフの大門、くるみ割り人形よりマーチ

例の通り、目の前に譜面台を3つ並べての演奏。

3曲の組曲で、3曲目のくるみ割り人形は、知っている曲であったが、

最初の2曲は、自分としては知らない曲。

現代曲みたいな不協和音が印象的な曲想だった。

但し、ベースも動くし、メロディー部も相当のスピードで

改めて、よくこういう曲を弾けるものだなあ、と感心してしまった。

演奏の方は、「勢いで一気に弾き切る」といった感じ。

もっと丁寧に弾いてもいいのでは、との思いも持ったが、

この勢いが佐々木さんのいいところ、とも思う。

相変わらずすごい演奏でした。

 

ラグタイム北村さん 藤沢市(リゾネーターS) アベイラブルスペース、スワンプドッグブルース、アメージンググレイス

今回はドブロギターでの演奏。リゾネーター付きだが、ボディは木製。

それゆえ、MCで北村さんもおっしゃっていたが、

「やわらかく、温かみがある音」がすばらしかった。

1曲、2曲目はそのドブロギターでは定番となる、

オープンチューニングに、スライドバーを使っての演奏。

メロディーの歌わせ方が絶妙でかっこよかった。

改めてスライドバーでの演奏というのは、ほんとに

演奏者の歌心みたいなものが如実に現れるものだと思う。

 

3曲目アメージンググレイスはスライドバーを使わず、

フィンガーピッキングでの演奏。これもよかった。

いつも思うが、北村さんの演奏は本当に楽しそう。

アレンジ譜はある、とおっしゃっていたが、随所に

自分なりのおいしいフレーズを入れ込んでいて、それが

本当にかっこいい。

いいもの聴かせていただきました。

 

カニコロ板垣さん 習志野市(N) ドラゴンクエストIIより、王城、はるかなる旅路、はてしなき世界、聖なるほこら、海原を行く、この道わが旅

自分は、お聴きするのは、初めてかな、と思う。

YAMAHAのNCXかと思うが、カッタウェイのナイロン弦ギターでの演奏。

曲目は、ドラクエⅡから、とのことで、

懐かしい曲がたくさん繰り出された。

演奏の方は、純クラシック的な演奏スタイルではなく、

ポップな感じ。自分としては、とても聴きやすかった。

いずれも曲の雰囲気をしっかりとらえた演奏。

板垣さんのような演奏を聴くと、

自分もドラクエ弾いてみたいな、とか思ってしまう。

 (以前、フリコンで何度かやったと思う。)

前回はドラクエⅠからの演奏だったとのことで、

おそらくオープニング曲も演奏されたのかなと思う。

聞きたかった。

次は、名作といわれるドラクエⅢが演奏されるだろうか。

期待したい。

なお、最後に、「こんなに緊張するクラスタはいやだ」

との発言があったが、しっかり弾かれていて、

緊張しているとは感じなかったです。

 

追)

個人的に興味を持ったのは、譜面をiPadで見ていたこと。

譜めくりとか、どうしているだろうか、と思うが、

便利そうにみえたので、ちょっとインターネットで

さがしてみようかと思う。

 

・メリル豊嶋さん 小金井市(S) ストレイキャット2ステップ、イッツオンリーアペイナームーン、キングコングゴーズトゥタラハッシー

今回も中川イサトさんのアレンジで1曲目、2曲目。

MCで豊嶋さんのギター歴がはなされたが

(自分は初めて聞いた)が、若いころギターを弾いていたが

その後30年ブランクがあり、クラスタに来て、

押尾コータローさんの曲を聴いたりして、ギターを再開したとのこと。

自分は、ブランクなく、ずっと弾き続けているが、豊嶋さんの方が

ずっとうまい気がする・・・。再開したのは大正解と思う。

 

曲としては、2曲目のイッツオンリーペイパームーンが面白かった。

「アールクルーのソロギターアレンジが大好きだが、

 これはあまりに難易度が高いので、中川イサトさんのアレンジを

 見つけてきたので、これを弾きます。」

とのこと。

自分も中川イサトさんの「スタンダード」

はもっているのを思い出した。

帰ったら楽譜集引っ張り出して、弾いてみよう。

演奏としては、ラグタイム風のアレンジで、軽快な

感じで楽しい演奏。豊嶋さんがこのようなスタイルが

好きなのだ、というのが伝わってくる。

また、4月のフリコンでも演奏されていた、

キングコング~もよかった、

4月に聴いたときより、一段と味がある演奏になっていた気がする。

以上、よかったです。

 

・新宿志原さん 新宿区(S) ドライブマイカー(ビートルズ)、タックスマン(同)、エイトデイズアウィーク(同)、デイトリッパー(同)

このところ、改めてクラシックの曲に取り組んでいるとのこと。

現在練習中なのは大聖堂とのことで、ちょっと聴いてみたい気はするが、

本音をいうと、自分は、今の志原さんの、

「ピックでギブソンハミングバードをかき鳴らすソロギタースタイル」

が大好きなので、このスタイルを極めていくことの方に一票。

ただ、クラシックを練習するのは、ピック弾きで

中指、薬指の音量を上げたいのでその練習との思いもあるとのこと。

なるほど。

しかし、それでピック弾きと音量、音質を近づけていくことは

非常に難しいだろうと思う。

もし、自分がやるとなればフィンガーピックを使うだろう。

ストロークもできるフィンガーピックということで

フレッドケリーかアラスカピックを選択する。

 

演奏については、相変わらず楽しいの一言。

ビートルズのアレンジということで、

表現したいところがいろいろあり、それをピック一枚で

しっかり追っているところがすごいのだが、

そういうことをしていて、リズムがとっても気持ちよく

くずれない、というのが一番のポイントかなと思う。

今回も楽しかったです。

 

・ニューギターHG箭田さん 国分寺市(N) プレリュード(ポンセ)、エチュードOp60-14(ソル)、前奏曲2番(ヴィラロボス)、盗賊の唄(リョベート)、カヴァティーナ(マイヤース)

MC等なにもなく、いきなり演奏開始。

しかし、それが非常にかっこいい。正確なのだが、

音楽的表現もしっかりされていて、すぐに引き込まれる。

その後MCがあったが、

「今年は大きなコンサートを控えているため、

 コンテストの類はでないようにしている」、

「しかし以前、ミドルの部で優勝した、 

 茨城でやるコンテスト(正式名、メモできず)

 については、シニアの部にでるつもり」

「シニアは60歳からだが、ちょうど60歳になった

 ばかりで出場となる予定」

とのこと。

で、そのコンテスト向けの曲等を弾いたのだが、

ソルの難易度は高くない曲でも、やはりうまい方はうまいのだ、

と納得してしまう演奏だった。

(技術が低い自分には、こういう演奏が非常に参考になる。)

で、今回はニューギター。

「ブライアンコーエンの2013年製」とのこと。

(と聞こえたが合っているだろうか)

音は、「軽やかかつ甘め」というのが自分の印象。

温かみのある曲なんかに合いそうだな、と

思っていたところ、最後にカバティーナが

演奏され、まさにぴったりだった。

いつもですが、楽しい演奏でした。

 

・ダンシャーリー市來さん 調布市(S) パガニーニの主題による変奏曲第18変奏(ラフマニノフ)、ハニーパイ(ビートルズ)、G線上のアリア(バッハ)

市来さんのすごいところは、いずれの曲も

ご自身でアレンジしている、というところ、で、

「自分でアレンジしたにも関わらず、自分で弾けないという

 ことがしょっちゅうある」

とおっしゃっていた。

自分も、まったく同じ経験を過去にたくさんしていて、

自分の場合は、その経験を得て、

「弾けるレベルに簡単にしてしまう」

という方向となったが、市来さんは、

「アレンジを大事に弾けるように努力する」

との方向なのだな、と理解した。

もちろん、正解は市来さんの方だな、と思う。

 

最初の曲は、箭田さんが、2曲目は、志原さんが

「ぜひ譜面を頂けないですか」

とのお声をかけていた。

わかる。自分は、市来さんアレンジの「カプリッチョシリーズ」

が欲しい。

(次回交渉してみようかな・・弾けないだろうけど・・・)

 

ということで、アレンジの面白さを堪能

する演奏でした。よかったです。

 

・ニューギターレポーター桐原さん(N) 上を向いて歩こう、アニーローニー、ひまわりの約束ハナミズキ

今回は、購入した「アヌアヌエのギターに合う曲」

をいつも自分が弾いている曲から選曲して、というテーマ。

いつも自分が弾いている曲なので、

まあ、大丈夫だろ、と思っていたが、1曲目の

上を向いて歩こうが、まったく指が動かずダメだった。

聴くのが楽しくて、準備運動とかをしなかった為だろうか。

自宅で弾くときは、そういうことを考えずに

指は動いてくれるのだが・・・・。

やはり、クラスタのフリコンは緊張もあるのだろう。

2曲目の終わりくらいに、やっとそこそこ

動くようになってきた状況。

なので、3,4曲目もそのまま生音でやろうかな、

と思ったのだが、半分の曲は、スピーカーつなごうと

思っていたので、YAMAHAのTHR5Aを繋いでの演奏。

(せっかく持って行ったので)

やはりスピーカーつなぐと楽だな、とも思ったのは

長い期間サイレントギターをメインとしてきたためだなと思う。

まあ、いつものとおり、そこそこの演奏だった。

 

次はYAMAHAの生ギターか、サイレントギターか、いずれかで

「それに合うと思う曲」

をやってみようかなと思う。

 

レフティ山下さん 八王子市(S) セントパトリックハテドラル、サリーガーデン、イエスタデイ

今回は、ローデンのジャンボサイズギターでの演奏。

DADGADチューニングで演奏されたのだが、

山下さんのローデンの演奏では、自分としては

これまでと比べてよかった。

というのは、これまでローデンの演奏では、

弦を弱く弾いている感じがしてしまい、

もっと強く弾けばいいのに、との感想をもっていた。

しかし今回は、ピッキングがしっかり強く弾かれているように

感じたもの。なにか変わったのかな、と思っていたところ。

MCにて、「やわらかい弦を使った」とのことであった。

(12弦ギター用を購入し、ナッシュビルチューニングを

 した残りの弦を使ったとのことだった。)

自分の経験としては、張りの弱い弦を張ると、

弦の振動がギターに入っていかないような感覚になるのだが、

山下さんの場合は、それよりも柔らかい弦が指の

ピッキングの強さを受け入れてくれるような

感じになったのではないか、と思う。

まあ、本当のところはわからないがいずれにしろ、

ピッキングがとてもよく、ローデンの音色が

アイリッシュの曲(1,2曲)にぴったりだった。

3曲目のイエスタディも、これもDADGADでのアレンジで

開放弦のきれいな響きを含めよかった。

 

・コレクター木村さん 狭山市(S) Irish Landscapes(ピーターフィンガー)、Come to my window(同)

今回は、ピーターフィンガーの曲だがダンマッサーのギターではなく、

1930年代のマーチンギターでの演奏。

自分としては、木村さんの持っているギターの中で一番好きなギター。

今回もすばらしい音色だった。

特に、1曲目は、その美しい響きがピーターフィンガー氏の

独特のコード感、メロディーの歌わせ方にすごくハマっていた。

 

で、面白かったのは、2曲目のかムトゥ~の方の評価。

箭田さん、北村さん等名手の評価はいずれも、

「今回のギターの方が断然いい」

との評価であった。

確かにギターの音色がすばらしく、そうかもしれない、と思う。

しかし、自分としては、かムトゥ~の曲に関しては

ダンマッサーギターの音の方が好み。

というのは、マーチンの方は、1音1音がとてもリッチで

(木村さん、豊嶋さん曰く、「みずみずしい」とのこと)

複数の音が混ざり合う感じがいいのだが、自分としては、

もっとすっきりした音像の方が、この曲には合うと思うもの。

という感想を北村さんに述べたところ、

「コンテストとかで弾くならそうかもしれない。

  でも、個人的な情感を表すならマーチンでしょ」

といったことだった。

なるほど。そうかもしれない。

ちなみに、木村さんの評価は、弾き始めた瞬間は、マーチンでの

音はしっくりしながったが、引き込んでいる内に、

マーチンの音の方がよくなってきた、といったことをおっしゃっていた。

ギターの名手の方々の評価なので、そうなのだろうな、と思う。

 

自分だけが、ここのところが違っているのは、

生ギターも好きだが、サイレントギターの音が好き、

という感覚のもとなのかもしれない。

サイレントギターの生音は、いってみれば、

「最もすっきりした音」(箱の影響がない音)とも

言えると思うので。

 

ギターの音色について、いろいろ考えてしまう演奏、

楽しかったです。

 

■フリーコンサート終了後

木村さんのギターを弾かせて頂いた。

いつもありがとうございます。

 

以前も弾かせて頂いたが、改めてすばらしいと再認識。

時間制限がないなら、このまま1時間は弾いていられる、

と思ってしまった。

 

以上、楽しい時間、ありがとうございます。

また来月、よろしくお願いします。