#79クラスタフリーコンサート

出張中でアップが遅れました。


今回は、会社の出張予定が急に1週間
変更になり、本当にラッキーで
参加できたもの。
神様に感謝!


なお、クラスタホームページ掲示板に
以下コメントを頂いた。
////////////////////////////////////////////////////////////
>そして今回もなんとなんと、長崎からkiaiharaさんがご来店!
>ありがとうございます。kiriharaさんはクラスタ・フリーコンサートの
>参加数ナンバー1の人で、毎回ブログでいつも詳しいレポートを
>書いてくださっていました。前回も書いてくださいました。
>今回のも書いてくださると思います。
>kiriharaさんのレポートがあるから下手な演奏は出来ないという声あり(!)
////////////////////////////////////////////////////////////
大変ありがたく感じております。
tanakaマスター、ありがとうございます。

でも、
「kiriharaさんのレポートがあるから下手な演奏はできない」
というのは、演奏者の方には
気になさらないでほしいです。


純粋に楽しむのが一番!


ということで、以下本日のレポートです。
(演奏者、曲順はクラスタのホームページより)


(演奏順)(N:ナイロン弦、S:スチール弦)
iwatateさん 高円寺(N) エンデチャオレムス、プレリュード、11月のある日、禁じられた遊び
すいません、間に合いませんでした。
次回楽しみにしてます。
なお、本日の最後に
katohさんが弾かれたギターは
iwatateさんのではと思いますが、
すごくいい音してました。
「すなおな音」「木の素朴な感じが暖かい音」
でした。


ジブリhataさん 八王子(N) あの日の川、いつも何度でも、カバティーナ、卒業写真
1曲目の途中に自分はお店に到着。
入るなり、ちょっと驚いたのはそのリバーブの深さ。
ちょっと掛けすぎでは・・・
普通これだけ深くリバーブを掛けてしまうと、
銭湯で弾いているみたいになって、
うまくいかないものだが・・・
と思ったが、
各弦の分離、音の輪郭は失われておらず、
ゴダンギターのラインからの音のよさを感じた。


そのリバーブがマッチするような
スローな曲が選曲されていたが、季節柄もあって、
自分は卒業写真が一番楽しめた。
バーブで作られる空間、演奏、そして曲が
うまくブレンドして、独特の空間になっていた。
自分は古い絵を鑑賞するような感覚になった。


furuyaさん 横浜市(S) 愛のロマンス、ラグリマ、アデリータ、ロシータ、ウェイブ
「鉄弦によるクラシック」の演奏。
前回同様、その丁寧な演奏に好感をもった。
ただ、ちょっともったいなく感じたのは、
ダイナミクスが乏しく感じたこと。
鉄弦で、大きな音を出すのは、
(弦を大きく振幅させるのは)
難しい。
加えて、今回はマイクを使わない演奏。
従い、常に強めに弾いている感じのわりには
音が前にでてこない、みたいに感じられ、
「更に強い音がほしい」
「もっと小さく弾いてほしい」
と演奏の途中の各部で思ってしまった。
これをうまくやるには、
音量を小さくするところを
ぐっと小さくしてやるのがよいと思うが、
これは勇気がいる。難しい。
(無理せずマイクを使ってもいいのでは)


リュートokazawaさん(リュート) バッハ無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番よりプレリュード、ガボット、ブーレ、ジグ
美しい演奏だった。
演奏の姿も美しい。
前回も感心したが、椅子、リュートの固定台が
自作であり、
「いつも同じフォーム」
が確立されている。
従い、とてもたくさんの弦があるのだが、
ほとんど、左手、右手の位置を
目で確認することなく、
演奏の表現に集中している。
(まあ、あれだけ弦が多いと、
 そもそも目に頼ること自体難しいだろう)
だから、聴いている方も、
その演奏表現に引きこまれる。
バッハの曲はともすると、
機械的な感じ」(歌心を感じさせない感じ)
を持ってしまうが、
okazawaさんの演奏は、きちんと
ご自身の歌心が入っていて、
聴いていて大変気持ちいい。
また聴きたい。


yamauchiさん 小平市(N) メヌエットクリーガー)、グリーンスリーブス、OP35−4(ソル)、ノクターン(ヘンツェ)
「来週が発表会なんです・・・」
とのことで、その発表する曲が
1,2曲目とのこと。
だが、ご本人も演奏後おっしゃっていたが、
「まだ、仕上がっていなくて・・・間に合うかな・・・」
という感じの演奏。
まだギターを始められて間もない方だから、
仕方なし、と思うが、
ひとつ気になったのは、
曲のなかで、曲想のみならず、同時に、
「音の出し方」まで、
気に掛けてしまっている点。
ここで、頭が(指も)オーバーフローしている。
(演奏終わられた後、
 「ピロピロ(トリルのことらしい)とかが・・・」
 ということをMCされていたことからも
  そういうことを気にしていたことがわかったのだが)
「音の出し方」は、
曲の表現の一部、すなわち音色として
意識してやればいいと思う。
テクニカルな面として演奏中にそれを意識
すると、あまりいいことにならないというのが
自分としての経験。
(tanakaマスターが写真を撮るとき、
 写真のテクニカルな面を考えると
 うまくいかない、
 なんていっていたが・・・同じかな。)


そういう聴き方をしていたが、
最後のノクターンはよかった。
曲想に集中されていて、
これがyamauchiさんの本来の実力と思う。
1,2曲目もご自宅では、これくらい
弾けているのでは・・・。
来週のご活躍、お祈りしております。
(前回、来店で初のご挨拶にもかかわらず、
 バレンタインチョコ頂いたのでした。
 今回お返しを失念。申し訳なし)


十弦kimuraさん 町田市(10N) エチュードop6−8(ソル)、ロンド風ガボット(バッハ)、アルハンブラの思い出(タレガ) 
このごろkimuraさんはいい意味で
力が抜けていて聴きやすい。
難しい曲を端正な演奏で弾くのが
kimuraさんのスタイルと自分は聴いているが、
ちょっと力が入りすぎかな、というときもある。
しかし、前回、今回聴いていて、
ずいぶん以前より丸くなった感じがした。
その脱力がいいのだろうか、
アルハンブラも、毎回ちょっとずつ
トレモロがそろってきているように感じる。


kawasakiさん 立川市(N) エポニナ(ナザレー)、練習曲(ホセルイスゴンザレス)
2曲とも南米の曲、とのことであったが、
美しかった。
ジャズ系のテンションを含んだコードが
アルペジオで色彩感豊かに奏でられる曲。
このアルペジオも、
機械的アルペジオでなく、
きちんと曲想にあった表現がなされていて、
そこが美しさにつながっている。
このような曲は、どっからみつけて
こられるのだろう・・・
CDとかあるのなら、
ぜひ聴いてみたい。


kanaiさん 川崎市(N) オーバージョイド、猿とギター、バーチャルインサニティ
自分のこのブログの前回の
クラスタフリコンで、
どうして、「猿とギター」って題なの?
と書いていたことにたいして、
MCで、解説があった。


「B.MのI GOT SH.のコードが・・・で、
 それは自分にとっては、”オリジン”を感じるもので、
  だから、猿なんです」


とのこと。
(上記はわざと分からなくして書いているが、)
自分にとっては、
『I got it !! 』
の説明だった。
なるほど、あの感じを追って、こういうリフとなって、
それを活かしたままメロディーを・・・
と、頭の中でかちっと合点がいった。

こういう背景がわかると、
とても聴きやすくなる。
一段とこの曲が好きになった。


で、一段と、曲がいいだけに、
もっとかっこいいタイトルの方がいい・・・
と一段と思ってしまった。


なお、演奏では、その後の
ジャミロクワイのVインサニティが最高。
kanaiさんのいいところが濃縮された
アレンジだった。自分としては、
このごろのkanaiさんのアレンジでは
一番楽しめた。
このアレンジ譜が売っていれば、
(もちろん売っていないが、)
自分は絶対購入する。
また、是非聴きたい。


aoyamaさん 小平市(S) ペッフェルベルのカノン、エンターテイナー、アドリブ、ムーンリバー
ひさしぶりにaoyamaさんの
エンターティナーを聴いたが、
以前より、ちょっとテンポが速くなった
様に感じた。
aoyamaさんのエンターティナーは、シャッフル系のリズムで、
ゆったり弾くため、
自分には、ハワイアン風エンターティナーとして
聴いていたのだが、今回はちょっと
テンポが上がって、ハワイアンというよりは、
ちょっとジャズ系のかっこよさが入った感じ。
で、
最後のムーンリバーを聴いたとき、
気がついた。
「テンポが速くなったのではなく、
 リズムがよくなったのだ」


リズムがよくなって、
しまりがでたため、
全体に軽やかになって、それで
「速くなった」
と感じたのだ。
とても気持ちのよい演奏だった。
演奏にとってのリズムは、
こんなにも微妙で、そして大事なのだ。
意識できないくらい微妙な違いと思うが、
得られる感じはずいぶん違う。
自分も自分なりの
「気持ちいいリズム」
を持ちたいものだと思う。


で、そういう「ご自身のリズム」をバリバリ
感じさせていただいたのが
次のtakahashiさん。
takahashiさん 東村山市(N) 悲しみのサンバ、リベルタンゴ、タンゴアンスカイ、ラクンパルシータ
すばらしい気合!!
曲目からして、「切れ」と「リズム」
が勝負の演目だが、takahashiさんの
この系統の演奏はほんとすばらしい。
「スピード」は普通の演奏だが、
「スピード感」はものすごく速い。
(わかりにくい説明だが、
 聴いていただければ、きっとわかると思う)
かっこいい演奏。


なお、ご本人のMCでは、
リベルタンゴは練習中なのでまだまだ・・・」
とのこと。
どんな演奏が完成形なのですか!?
ぜひ聴いてみたいです。


コレクターkimuraさん 川越市(S) アドリブI、II
毎回すばらしいギターをもってこられるkimuraさん。
今回はアーチドトップのギター
(すいません、ギター名失念しました。
  個人工房のギターとのこと)
演奏はいつものギターの音色を大事にした
アドリブだった。味のある演奏。


で、これも、いつものことだが、
みんなの演奏終了後、試奏させていただいた。
毎度ありがとうございます。


いい音だった。
もった瞬間は、アーチトップの
「がっしりした感じ」
がある。
この「がっしり感」は多くの場合、
「でも、音はこもっている」
ということが多い。
しかし、そこはさすがに
kimuraさんが持ってくるギター、
「持った感じからは想像しにくい出音」だった。
軽く弾いても、軽くない芯のある音がでる。
思わずにやけながら、どんどんピッキングが強く
なっていってしまった。
(kimruaさんの持ってきたギターでは、毎回 
 自分はそんな風になっている気がする)
また、ちょっとだけバズ音(わずかなビビリ音)
をもっていて、これもなんか12弦みないな
絶妙な味付けになっていた。
なんとも楽しいギターだった。
なお、kimuraさん曰く、
「これもならないギターを、ここまで鍛え上げたんだ」
とのこと。
いったい、何本のギターがこのような
kimuraマジックを経ているのだろう・・・
少なくとも、クラスタフリコンで
自分が接したギターだけでも、
それなりの本数だが・・・


sasakiさん 札幌市(N) シャコンヌ(バッハ)
遠い場所からの演奏参加、親近感を覚えたりして。
でも、親近感はその部分だけで、
演奏の方は、自分では逆立ちしてもできない
「正統派クラシック」の演奏。
すばらしい演奏だった。
バッハの大作だが、メカニカルなクールさ
よりも、熱さの方がびしびし
伝わってくる演奏。
楽しめた。
なお、息子さん(?)が
有名コンクールにチャレンジ予定とのこと。
sasakiというお名前を注意しておこうと思う。


ラグタイムmikiさん 世田谷区(S) シンシナティフロウラグ、エチオピアラグ、エンターテナー、フレイトトレイン
1曲目は、自分の好きな
レブラントゲイリーデイビィスの演奏で有名な曲。
つい懐かしく聴いてしまった。
他、最後のエンターティナーまで、
とても軽やかなラグを楽しめた。
ラグなのでズンチャズンチャという
2拍子リズムだが、チャの部分を
親指の単音のみとせず、コードにしたり、
ほんとにラグがすきなのが分かる。
ちなみに、いずれの曲も
ピアノ譜からご自身でアレンジし、
毎月1曲ずつ増やしていっているとのこと。
自分としては、
エンターティナーのアレンジが秀逸と思う。
毎回の演奏が楽しみな方だ。


yagiさん 亀戸(N) コルコバード、ゼアウィルネバービーアナザーユー、ビリンバウ
前回同様、ピックを持ちながらの指弾きで、
メロディを大事にしたジャズギター。
表情付けが絶妙で、途中アドリブでいれる
単音も、流暢なバップフレーズが
なんとも美しい。
ナイロン弦でピックを使うこのスタイルも
yagiさんの演奏を聴くと、
よいなあ・・・と思ってしまう。
なお、演奏としては、単音の
アドリブをとるときも、
元メロディの美しさを踏襲した
ラインとなっており、ものすごく聴きやすい。
いろいろ他のスタンダードも
聴いてみたいと思った。


katohさん(初) 西葛西(N) プレリュードNo.1(ビラロボス)、アルハンブラの思い出(タレガ)
iwatateさんの大学の後輩とのこと。
でも、iwatateさんのバリ島の気候のような
おおらかさとは明らかに違う、
パリッとした背広姿で、これが
とてもお似合い。
クラスタ初めてのことだが、
MCのご挨拶の方も、礼儀正しかった。
演奏の方も、この紳士な態度同様、正確。
しかしそれでいてクラシックギターへの熱い情熱を感じさせるもの。
クラシックギターに真摯にとりくんで
いることが、よくわかる演奏だった。
難しい曲ばかりだったが、
曲のスピード感がすばらしい。
演奏も「体全体で弾いている」
感じで、かっこよかった。
仙台から東京に引っ越してきたとのこと。
是非とも、また演奏を聴いてみたいと
思った。



最後に、また自分も弾かせて頂いた。
ありがとうございます。


自分 長崎県(N) おじいさんの古時計、三文楽士の休日、6番町ラグ、ハナミズキ、坂の上から
今日は全く練習不足だったこともあり、
普段息抜き的に弾いている、
ラグタイムを適当にアドリブをいれながら弾いた。
でも、
「なかなかうまくいかないもんだ」
程度の出来。
まあ、練習不足は正直だということだ。


で、今回自分としては、
「目をつぶっていても弾ける曲」
を弾いたことで、いろんなことに気がついた。
(楽譜をみながらのような演奏では
 気がつかなかったかもしれない)


「ギターのサイズ、弦のやわらかさ、
 こういったものは、自分の演奏には
 ずいぶん影響がある」
ということ。


いつものサイレントギターは、
フレットの広さがネックで50mm。
通常のクラシックギターが52mmで、
今日弾いたお店のヤマハのナイロン弦は、
おそらく46mm〜48mmくらい。
せまい広いはわずかな違いが
ずいぶん大きく感じる。


また、自分はナイロン弦でも
ハード弦を張っているのだが、
お店のは、おそらくノーマル。
これが、ずいぶんやわらかく感じた。


自分の奏法は、アポヤンド、アルアイレ
といったクラシックの正統な
弾き方とか全く習ったことがないので、
どう説明していいか、わらからないが、
弾くときに、右手の指の腹をどれくらい
弦に触れておくか、とか、
消音をどれくらい維持するか、
みたいなところを結構
気にしている。
そして、そういうところ、
音の出だしと、最後の端っこの部分
のいろんな表情が好きだったりする。
で、本日の演奏は、
ここが、うまくいかなかった。
こういったところは、
「いつもの自分のギター」
でないと、なかなか即だせない
ものなのかもしれない。
(普段から52mmのギターを使えば、だいたい
 クラシックは同じなので、よいのかもしれないが、
 自分は左手の親指押弦も使うので、50mm以下が好みなのだ・・・)


またいつか、同じ曲を
自分のギターで思うにまかせた表現で弾く機会を
もてればと思う。


以上、楽しい1日だった。


次も、いついけるか、全く不明ですが、
いけたときは、何卒よろしくお願いします。


<昨年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20080315
<目に入ったニュース>
 第2回ワールドベースボールクラシック(WBC)2次ラウンド1組の初戦、キューバvs.日本が16日(日本時間)、米カリフォルニア州サンディエゴのペトコ・パークで行われ、日本が6対0でキューバに快勝した。

 日本は3回、相手投手の暴投と青木のタイムリー、村田の犠牲フライで一気に3点を先制すると、4回、5回にも1点を追加し突き放した。投げては先発の松坂が6回を無四球、8奪三振の好投で無失点に抑えると、2番手以降の岩隈、馬原、藤川もキューバ打線に三塁を踏ませぬ投球で、見事完封リレーを収めた。

 一方のキューバは、最速164キロを誇る先発の左腕・チャプマンが制球に苦しみ、3回途中3失点と不甲斐ない投球。打線も8安打を放つものの、日本投手陣の前に12三振を喫し無得点に終わった。

 日本は18日(同)に、韓国vs.メキシコの勝者と準決勝進出を懸けて戦う。敗れたキューバは17日(同)の敗者復活戦に回る。

(がんばれ日本)

>