このところ、クラスタのフリーコンサートの
日は、ずっと雨だったので、今日も心配していたのだが、
今日は大丈夫だった。そして気温もちょうどいい感じ。
18時5分前くらいについてしまったのだが、
既にお店は開いていて自分は4番目。
みなさん、早い。
今回も楽しかった。それでは、今回のレポートです。
- メリル豊嶋さん 小金井(S) マーブル、オレンジ#3、ストレイキャット2ステップ
今日はピックアップ付きのマーチンでDI出力しての演奏。
自分は、豊嶋さんの演奏に関しては、
DIを使っての演奏が好きだ。
豊嶋さんの演奏は、ランニングベースや、
ジャズコードを使ったりするが、
その際、ピッキングとしては軽いタッチとなっており、
DIを使うとそれらの音が聴きやすいもの。
その際、ニュアンスみたいなところは、
DIでは、なくなってしまうことが少なくないが、
豊嶋さんのシステムは、
「生音そのまま」の感じですごくいい音。
演奏曲も、そういう豊嶋さんが好んでいる
ジャジーな雰囲気の曲でかっこいい。
自分として、特によかったのは「ストレイ~」
で、これについては、すごく速いオリジナル(故・中川イサトさん)
なのだが、スピードを落としてやると、それはそれで
よい、とのMCでの演奏だったが、本当にそう思った。
無理なく弾かれている感じがグッド。
いい演奏でした。
- 栃木を代表するギタリスト松元さん 栃木(S)River flows in you、The winner takes it all、Fブルース
常連さんのほとんどの方と顔見知りでしたが、
自分は初めてかと思う。今後もよろしくお願いします。
で、まず自分としては、
「ジュリアスボージャス氏製作のギターを買うような方」
というのを初めてみた、と思ってしまった。
(そのあとすぐに、あ、実はここにいる方々は・・・と思い直した・・・)
自分も過去というか、相当前にジュリアスボージャス氏の
ギターをブルージーでみている。
すごい価格がついていたのを思い出す。
さて、今回のギターの音だが、
自分の感想をひと言でいうと、「かっちりした音」。
「枯れて軽い木の感じで、よく鳴る」というのが
ビンテージなどでよくあるが、それとは違う。
勝手に鳴ってしまうのではなくて、
「鳴らしたいようになってくれる」感じ。
松元さん御本人のMCでは、
「ピアノ(弱く弾く)の演奏が、すごくきれいで、
演奏の幅が広いところが気に入っている」
とのこと。
演奏の方は、まったくその通りで、小さな音量で弾くところが
弱い演奏にならず、小さい音量だが説得力を持った音。
もちろん、演奏技術があってのことで、かっこいい演奏だった。
ただ、1,2曲目は、もっと強く弾くところを作っても
よいのでは、と思ってしまった。
このところ、「自宅では大きな音で弾けない環境」
とおっしゃっていたので、そういう影響もあるのかも。
3曲目のブルースはベース音で大きな音も入っていたが、
高音弦の方で、もっと強く弾いたときの、このギターの音を
聴いてみたいと思った。
来月も来られるとのこと、また楽しみにしております。
- コレクター木村さん 狭山(S)ファネスカ(ピーターフィンガー)、カムトゥマイウィンドゥ(同)
1曲目、終わった瞬間にいつも以上に
大きく拍手してしまった。
「完成」と思う。
ただ、あと一か所、途中アドリブ的なところがあって
ここだけが指がまわりきっていない。
ただ、それ以外は「木村さんの演奏」として
仕上がったと思う。すばらしかったです。
(もちろん、ピーターフィンガーさんの演奏を目指す、
となると「まだまだ続く」かもしれませんが・・・)
そこで1つ聴いてみたいな、と思ったのが、この
ファネスカを、スピードを8割程度に落とした演奏。
大変おもしろい曲(リズム的、メロディー的に)なので、
相応の味がでると思うのだが。
そして、それで、あと1つの途中のアドリブ的なところ、
を聴いてみたいとも思う。
2曲目もよかった。
ただ、指の動きは、1曲目よりも動いている感じだったが、
一方、精神的なエネルギーは、1曲目の方が高かったかな、
と思う。
(1曲目がそれだけ、大変だったと思う。)
毎回、進化している木村さん、すばらしいです。
また来月、期待しております。
- ダンシャーリー市来さん 調布(N)天使のセレナーデ、星に願いを、(ウクレレで弾き語りにハマっており、ギターでやったことのない歌しばりにしている話)
音がすごくよくなった。
まず最初の曲で、音自体が、前回のポン、と頭のところに
特徴があるような感じの音だったのが、
伸びがある音になっていて、これがすごくきれい。
その後のMCでおっしゃっていたのが、
弦を変えたとのこと。その影響が大きいのかな、と思う。
自分は、今回の音が断然好きです。
で、演奏の方もすごくよくなっている。
市来さんの演奏スタイルとして、
アルペジオ中心の演奏なのだが、これを親指一本で行う。
ギターでやるとすると人差し指と中指も
使った方が楽、と思うのだが、親指一本。
そうすると、メロディー音と伴奏音が同じ音量、
同じイントネーションになりそうなものだが、
これがしっかりと弾き分けられている。
1音1音が非常に大事にされている感じ。
MCでは、
「最初ウクレレの4弦は少ないと思ったのだが、
今は、4弦もある、と思う様になった」
とのこと。
演奏、アレンジとも
そのとおりだなあ、と思うもので、
1音1音が意味を持った素晴らしい演奏だった。
「ギターより、ウクレレがいいと思う様になった」、
とのことだが、市来さんの場合は、
本当にそうかも、と思う。
ウクレレの演奏が、本当に楽しそう。
(いいギターも弾いてあげないと、
ちょっともったいない気が・・・)
- ノビ阿部さん 井の頭(U)Another day、For no one、雨がやんだら、シンデレラハネムーン
市来さんに続いてのウクレレの演奏だが
阿部さんの演奏は市来さんとはスタイルが異なり、
ジャカジャカカッティングの中で
メロディーを歌わせるもの。
(クラスタでいえば、志原系といったところ)
手のひらサイズのVOXのアンプにつないでいて、
「ストリートで弾いて埋もれない」、を目指した感じ。
ということで演奏の方は、元気な演奏。
そして選曲もかなり渋い。
MCでは、「前奏部分で弾きこまれた曲を選んだ」とのこと。
確かにそこがキャッチーだよな、と思う。
ただ、そういうキャッチーなところで、
音を追うことでリズムがちょっと雑に聞こえる感じ
のところがある。
ここは、その演奏スタイルから、リズム命、で
ノリ最優先にしてしまった方が、気持ちいい演奏になると思う。
相変わらず、すごい演奏でした。
佐々木さんの演奏は、場の温度を上げる感じがする。
今回はスパニッシュ、フラメンコの曲。
フラメンコは、「切れ」が勝負で、
「フレーズを弾き切る」みたいなところがかっこいいが、
今日の演奏を聴いていて、
佐々木さんは、いつでもそういう感じだ、と思う。
相変わらず、超難曲を弾き切ってしまう技術と勢いがすごい。
なお、MCで、パコデルシアみたいなものを
みてしまったときの、同じギタリストとしての衝撃、
みたいなものを話されていたが、わかる。
そういうものにチャレンジする佐々木さん、
また、期待しております。
コンテストは、シニアの部での(も)優勝をされたとのこと。
おめでとうございます。すごいです。
そして、今日の演奏も1音目から素晴らしかった。
で、面白かったのは2曲目。
いわゆる現代曲だが、通常聞いている
「ギターの和音の響きとは違った音」
が満載だ。
こういう風に聞こえるということは、
弾き方も、「いつもの慣れた弾き方がでてこない」
曲なのだろうな、と思う。
こういう曲だから、どう表情を持たせるか、
が、難しいと思うのだが、そういうところを
楽しんでいるのがわかる。
やはり、レベルが違う。
毎回、本当に楽しんでおります。
さて、今回は有名どころのアニメ曲3曲。
自分としては、これらは、今一つで、
最後、オマケで用意していた糸が、
一番納得できた、という、自分としては、
いまいち納得できないものになってしまった。
演奏が終わった後、北村さんから、
「最後の糸みたいに、すべてゆっくり弾けばいいのに」
とのコメントを頂いた。
そうかな、と思って、その後、今日も泊めて
頂いた鈴木道場にて、寝る前にモノは試しでやってみた。
北村さん、正解です。
ヤマトも999も三世も、
「ゆっくり弾いて聴ける演奏に」なりました。
で、思ったのは、自分の場合は、
ゆっくり弾くことが好きなのかも、
ということ。
ちょうど来月はそういう、バラード曲を集めてみよう、
と思っていたところなので、
この一か月は、その方向でやってみようと思う。
ラグタイム北村さん 藤沢(S)ジョンソンシティラグ、ジャグタイム、メイプルリーフラグ
今日の北村さんの演奏では、ジャグタイム。
いままで何度も北村さんの演奏で何度となく
聴いてきましたが、今日の演奏が一番よかった。
「できるだけゆっくり弾きます」
とスタートして、確かにいつもの演奏よりは
ゆっくりだが、けして「テンポを落とした感じ」は
まったくなし。(同様の感想を持った方が多数だった)
このスピードこそがこの曲のスピード、と思う。
それと、速度を落として弾くことで、丁寧に細部まで
弾き切っている感じがよかった。
自分の演奏のレポートで、夜、自分の
今回の演奏曲をスピードを落として弾いてみた、と書いているが、
北村さんの演奏後のアドバイスと、この演奏を聴いて、
やってみよう、という気になったもの。
自分としては、本日一番、自分の気持ちを動かして頂いた演奏でした。
他の2曲ももちろん最高。
よかったです。
今回もピック弾きギターソロ。最高でした。
ちなみに、自分としては、2,3曲目は
あまりなじみがない曲だったのだが、
そういう曲でも、曲自体を知らない曲であっても、
志原さんの演奏は、その演奏自体、
十分楽しめるレベルと改めて思った。
志原さんは、
「どんどんマニアックな選曲になってきている」
とおっしゃっていたが、どこまでいくのだろう。
自分としては、邦楽の有名曲アレンジもまた
聴きたいです。(ピンクレディー最高でした。)
また、期待しております。
- スタンディング竹井さん 練馬(N) You must believe in spring(ミッシェルルグラン)、ロレットの店で(ミッシェルデルペッシュ)、ブエノスアイレスの夏(アストルピアソラ)、いにしえの宵に(中村由利子)
今回もよかった。
聴いていてまず楽しかったのは、やっぱりピアソラ。
その曲のインパクト、ギターアレンジの秀逸さから。
ただ、竹井さんの選曲は、いずれの曲も
とてもきれいなメロディーであったり、
独特のコード感であったり、
なんというか、色彩感みたいなものを
感じてしまうもので、毎回楽しい。
そして、最後の中村由利子さんの曲では、
闘病中にある彼女をリスペクトするコンサートに
行ってきた話をされていたが、そういう
曲へのリスペクトみたいなものが
感じられるのがすばらしい。
また、期待しております。
- ウェザー若林さん 府中(N)(天気概況)、雨だれ(リンゼイ)、エチュードOP31-10(ソル)、ラグリマ(タレガ)
2曲目、3曲目は、来年8月のコンクールの課題曲とのこと。
こんなにも前からそれが発表されて、
練習していくのか、と感心してしまう。
しかし、ずっと雨だれを弾き続けている
若林さんには、このやり方が合っていると思う。
そして、本当にうまくなるためには、
そういうやり方で、1曲を細部にまで
理解して、できるように弾きこんでいく方が、
技術修得の面では効率がよいのかもと思う。
そういう風に考えると、
コンクールを目指して修練というのは、
チャレンジしてみるのもおもしろいのかな、と思える。
なお、フリコン終了後、Yさん道場発動。
絶対うまくなると思います。
応援しております。
先月、ハープを手に入れたので、
その演奏かな、と思っていたが、
「さすがに間に合いません」
とのこと。
それはそうかな、と思う。
で、今回はオールドマーチン(D21)による
弾きなれた曲の演奏。
やはり、まずもっていい音。
ギターがよく鳴るからか、
全く力みがなく、なめらかな演奏だった。
前回のローデンもいい鳴りだったが、
やはり山下さんの第一ギターはこっちかと思う。
なお、次は、いよいよハープ登場だろうか。
期待しております。
今後、3部構成を考えていて、
第1部が、田中マスターの十八番の曲、
第2部が、アドリブ的な演奏
第3部が、メイン(よく聴こえなかったが、“最後の曲”とおっしゃったように聞こえたので、メインの意味と理解)
とのこと。
さっそく、ということでこの構成での演奏。
1曲目は、前回も弾かれており、
これでわかるのが、賀谷さんの進歩のスピード。
ピアノの達人、というのはわかっているが、
それにしても早すぎるのでは・・・。
音楽の達人、なのだろうな。
2曲目、3曲目は、C、Amのコードで、
メロディーとコードを拾ったという感じの
アドリブ的なアレンジ。
素晴らしいのは、簡単なアレンジだが、
勘所がしっかり押さえられている事。
ビート感をだすところは、
親指ベース音を8分音符打ちし、
ただ、メロディーが主となるところは
特にそれをキープすることに拘らず
そちらに集中するなど。
そして、勝手にしやがれからタンゴアンスカイは
あたかも1曲の中での展開のように
繋げていくところとか、すごくかっこいい。
さすがです。
また、期待しております。
いい演奏でした。
フリーコンサートが終わった後、鈴木道場にまた
泊めていただき、その際、いろいろお話もしたのだが、
今回は練習不足で、フリコンいくのが、気が重い状態だったとのこと。
一方、そうであったのに、Yさん他に
「演奏、うまくなったと思う。よかったよ。」
と言って頂いたことで、
「どうしてうまいと言われたかわからない」
とおっしゃっていた。
で、自分の感想としても、
今日の鈴木さんの演奏はよかった。
その感想を申し上げた上で、話は続いたのだが、
演奏技術も大事だけど、けっきょく歌心が大事だよね、
という話になった。
このところ、歌も歌うようになって、
また、あいみょんとかにとりくんで、
それが演奏に好影響なのだろう、との
話になったもの。
翌日の日曜日のクラスタはそういうのを楽しめる日。
是非とも、いい時間をお過ごしください。
そして、甲子園を楽しんだ上での、
次回(?)、マリーゴールド(?)、
楽しみにしています。
<過去の10月のフリーコンサート>
2020-10-18 ■20201017(土)#218クラスタフリーコンサート
https://y1kirihara.hatenablog.com/archive/2020/10/18
2019-10-20 ■20191019(土)#206クラスタフリーコンサート。
https://y1kirihara.hatenablog.com/archive/2019/10/20
https://y1kirihara.hatenablog.com/entry/20141011
https://y1kirihara.hatenablog.com/archive/2013/10/20
https://y1kirihara.hatenablog.com/archive/2007/10/21
https://y1kirihara.hatenablog.com/archive/2006/10/15
https://y1kirihara.hatenablog.com/archive/2005/10/16
<過去の今日>
2019-10-16 ■20191015(火)スマートノートを考える
https://y1kirihara.hatenablog.com/entry/2019/10/16/130000
https://y1kirihara.hatenablog.com/entry/20181015
「休日のお買いもの」
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20171015
「ランニング量調整」
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20161015
「家内がデジカメ購入」
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20151015
「メールをぶっちぎって」
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20141015
「朝の運動」
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20131015