#62クラスタフリーコンサート

今回も楽しかった。
早速感想を。
(演奏者、演奏曲データはクラスタHPより)
(N:ナイロン弦、S:スチール弦)


kasaharaさん 八王子(N) マドリガルガボット、カステーリャ組曲
18時10分くらいに自分はクラスタ
入ったのだが、既にいらっしゃっていて、
淡々と練習されていた。
とてもきれいな演奏で、難しい曲を
難なく弾かれていて、
(お店のBGMもおそらくそれでいらないため
 消されていた)
気分よく聴いていた。
で、
ステージに上がったのだが、
練習で弾かれている状況より、
ずいぶん緊張されてしまい、
ちょっともったいなく感じた。
特に1曲目は難しい曲で左手のポジション
移動が大変な曲。
しかし、2曲目の途中のテンポがゆっくり
になるあたりからすごくよくなった。
力が抜けて大きな流れを感じるようになった。
いい演奏でした。


funatogawaさん 羽村(N) エチュード1番(ヴィラロボス)、ワルツ(ソル)、ラガマフィン(マイケルヘッジス)
毎回毎回着実に前に進んでいる。
(だんだん難しい曲にチャレンジしている)
相変わらず、音がとてもきれい。
これは右手のタッチの繊細さによるところだろう。
特にヴィラロボスのアルペジオ
きれいに響いていた。
あと、最後にやったナイロン弦での
ラガマフィン、なかなか味があってグッド。
右手のタッピングの音のコントロール
もっとよくなれば、
”funatogawaさん風ラガマフィン”
が完成しそう。ぜひとも完成させてほしい。



iwadateさん 高円寺(N) エンデチャオレムス(タルレガ)、フリアフロリダ(バリオス)、アリアと変奏(フレスコバルディ)
ひさしぶりの演奏。
iwadateさんの演奏はいつも思うのだが、
大変わかりやすい。
メロディーを丹念に弾かれていて、
歌っている感じがして安心して聴けた。
昼間井の頭公園フリーマーケット
疲れたとのことだったが、
いい具合に力が抜けていた。
なお、久しぶりの理由は、
右手の小指を壊してしまった為とのこと。
今日の演奏ではそのようなことはまったく
感じなかったが、お大事に。


suganumaさん 鶴間(N) ラグリマ、鉄道員サラバンド、プレリュードNo.7
suganumaさんの好不調は
わかりやすく自分は感じていて
調子が悪いときは、緊張されて
手に震えが生じる。
調子がいいと、構えがどっしりして
音楽に入り込んで「不動」の感じ
になる。(姿勢がとってもきれい)
今日は、
「ちょっと緊張」
といったところ。
iwadateさんと同様、とてもはっきりした
音できれいな演奏だが、
途中いくつか、”震えがきそう”
なポイントがあった。
しかし、今日はそこから崩れることなく
おちついて演奏されていた。



murakamiさん 町田(S) オリビアを聴きながら、秋の気配、なごり雪
いつもいつもmurakamiさんの演奏では
同じこと書いているような気がするが、
書かずにはおれない。
相変わらずD28の「あの音」
でめちゃくちゃ音がきれい。
そしてその音ゆえだろう、
音のきれいさをいかしたアレンジが
秀逸!!
「音をきれいにならす」
ということはギター演奏の技術の大きな点
と思うが、この点でmurakamiさんの演奏は
非常に高度なレベルと思う。
すばらしい演奏でした。



matsudaさん 所沢(N) パティーニョの想い出、タンゴ、別れの曲&カヴァティー
最初の曲はなんとパコデルシアの曲。
すごいのをコピーするなあと感心しきり。
いい演奏でした。
一方最後の曲は、ちょっと音の出し方が
雑になってしまったのが、残念。
実は、この「雑になる感じ」
は自分がなかなか直らず気にしているため、
よけいと気になってしまったのかも・・・
たぶん、落ち着いて演奏すれば
もっともっといい演奏ができるのではと思う。



aikawaさん 国分寺(N) 緑の季節、ムーンタン
今日の自分が最も感動した演奏。
特に佐藤弘和氏の緑の季節という曲が最高!!
開放弦を活かしたアレンジながら
非常にコード、メロディーとも美しい。
また、それを活かしきった演奏も
すばらしかった。
また聴きたい。


その次のヨークのムーンタン
もよかった。
ヘッジス張りの右手タッピングなのだが、
その部分で、くったシャッフルでの
タッピングとなっていて、とてもかっこいい。


すばらしい演奏でした。



自分 横浜(サイレントN) 街路樹、青のイメージ、秋、大阪で生まれた女、6番町ラグ
後ほど。


takahashiさん 東村山(N) カーニバルの朝、オルフェのサンバ、フェリシダージ、波、宇宙飛行士
「自分がボサノバを追い求めた理由になった曲」
とのことで、気合の入った演奏すばらしかった。
takahashiさんの演奏は
リズムがとても安定しているのと、
すごく楽しそうに演奏するところがいい。
いい演奏でした。



aoyamaさん 小平(S) アルハンブラムーンリバーアメリアの遺言、エンターテイナー
最初のアルアンブラ、そして
最後のエンターティナーなのだが、
これが、テンポがすごくゆっくりなのだ。
アルアンブラはトレモロが一音一音頭で
歌っている感じ、そしてエンターティナーは
くったリズムでハワイアン的な感じなのだが、
最初、そのスピードの遅さに大丈夫かな・・・
などと思うのだが、最後まで淡々とそのまま
演奏しきってしまう。
そして最後の方になると逆に
それくらいのテンポもありだな、
と感じてしまう。
aoyamaさんの味というところだろう。
ほんと、味のある演奏でした。



nishimura(侍)さん 小金井(S) 酔鯨、クラシカルガス、デイトリッパー
いつものとおり、スタンディングで
全身でリズムを感じさせる演奏。
クラシカルガスという曲が自分としては
初めて聴く曲で面白かった。
オーケストラとかとの合奏も・・・
といっていたがどんな風になるのだろう。
是非聴いてみたい。
nishimuraさんの演奏はコピーするのが
堀尾さんとかトミーエマニュエルとか
大変なのばかりなのだが、
それゆえ、新しい曲には大変興味がある。
少しずつでも新曲がなされていくこと、
期待しております。



senmotoさん 生田(N) シャコンヌガボット(バッハ)、魔笛の主題による変奏曲
最初の2曲のバロックがいい感じだった。
とても落ち着いた端正な演奏で、
ご自身としてあっているというか、
弾いていて楽しいのだろうな、と思う。
一方、魔笛の方は、
「なかなかうまくいかない」
とご自身が言っておられて様に
今練習途中という感じ。
しかし、自分なんかは、こんな曲にチャレンジしたら
何年も、そればかり弾くことになってしまうだろう。
それでもチャレンジしがいのある
曲なのだろうな・・・
なんてことを考えてしまった。



kamayaさん 小平(N) ソレアレス、セビジャーナス、タンゴ
今日の演奏からは、自分はちょっと
kamayaさんの迷いみたいなものを感じてしまった。
ミクシィの日記でも書いておられたが、
ぎりぎりまで、ご自身の演目が決まらなかったとのこと
でるが、そうなんだろうな、と思った。
kamayaさんの演奏は、kamayaさん自身が、
「東北の冬景色」
とかそういう風にイメージを先行させたときの
方がいいみたいに感じる。
今回はそういうものがなくて
演奏しているという風に感じた。
といっても、
演奏の方はさすがの演奏で、聴いてて
とても気持ちよかった。


なお、自分の耳の方が鍛えられて
いないのだろうが、
「タンゴのリズム」とかが
感じることができなかった。
他の曲と同じようなリズムに聴こえてしまった。
演奏後kamayaさんに聞いて見ると、
タンゴは完全なカチッとした4拍子で
かつ、1拍目がなく 「・、2、3、4」
といった風にするとよいとのこと。
なんかの曲で自分でも試してみようと思う。



miyakeさん 小平(S) 枯葉、恋のダイヤル6700、インアメロウトーン
いつもながら、楽しそうな演奏。
自分はmiyakeさんの演奏が非常に好み。
ずっと聴いていたい感じになってしまう。
今回もどの曲もよかった。
特に枯葉の展開力はすばらしい。
途中4ビートからシャッフルに切り替えたり、
コードソロ、単音ソロなどのバランス、
とにかく聴いていて飽きがこないというか・・・
すばらしいです。
それと、恋のダイヤル6700・・・名曲ですね。




さて、自分の演奏であるが、
とにかく作曲した曲をみなさんの前で
演奏できてよかった。
「ライブで演奏することで曲が完成に向かう」
などということを聞くが
わかる気がした。
こういう相当緊張する状況で、
とにかく必死に弾いてみたら、
曲の方が、
「こういう風に弾いてくれ」
といっているような感じがした。
半歩前進・・・。
全然たいした曲ではないのだが、
自分としては今の自分を表現した
大事な曲。
じっくり取組んでいこうと思う。
そして、自分は作曲するのが好きだ
ということを再認識できた。


また頑張ろう。



さて、演奏終了後、
お名前を聞くのを失念したのだが、
オベーションの30年前の一品を
委託にて売る方がおみえになっており、
カウンター席で隣に座ったので、
いろいろお話をさせていただいた。
なんでも、既に故人になったギタリストの
方のもので、30年前、
大きいステージで古賀政男を演奏するため
に1度だけ演奏し、その後ずっとケースの中の
一品という。
(とてもかわいそうなギターに感じる)


その方が自分の演奏を聴いてくれて、
是非・・とのことだったので弾かせて
頂いたのだが、
ものすごく
「オベーションした音」
だった。
故人が一度弾いて弾かなくなったのは
わかる。
これは古賀政男の音ではない。
自分の判断になるが、この音は
ジョンマクラフリンでありアルディメオラだ。


オベーションの音は、自分は特に
スチール弦に特徴を感じていて、
中域が盛り上がった「ビーン
とか「ビヨーン」とかいった
独特の(ファンブレイシングのものか?)
感じをもっているのだが、
(説明しにくい・・・)
ナイロン弦でありながら、まったく同じ
その感じをもっている。
「鉄弦ばかり弾いていたのだが
 その後ナイロン弦に切り替えた」
という自分みたいなスタイルの方に
あうのかもしれないな、と思った。


その後、miyakeさんの
例のチャキをまた弾かせてもらったが、
相変わらず
「何時間でも弾いていたくなる、
 なんとも弾きべりしないギター」
を感じてしまって、
ものすごく欲しくなる。


楽しいひとときでした。



また来月も楽しみたい。



<昨年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20061021
<ギター趣味人>
http://guitar-shumijin.g.hatena.ne.jp/y1kirihara/20080427