■20210717(土)#227クラスタフリーコンサート

直前に緊急事態宣言となった。

前々回、インターネットでクラスタのホームページをみて、

最初の「緊急事態宣言につき休業」というところのみをみて

中止と思い込んでしまい、1回不参加としてしまったが、

今回は文章を最後まで確認。

一部開催、であり、フリーコンサートは実施。

前回同様、「17時から実施」だ。

 

以上を確認して、すごく暑い日だな、と思いながら電車で移動。

コロナが無ければオリンピックでお祭りムードだっただろう。

そうであったら、電車でなく車で移動したかな、とか考え、

ちょっと寂しい気持ちになった。

ただ、しかしそんな中、クラスタのフリーコンサートが

開かれるだけでも本当にありがたい。みなさんに感謝!

 

ということで、今回のレポートです。

 

NOTE>演奏者、演奏曲はクラスタHPからです。マスターいつもありがとうございます。

(N:ナイロン弦、S:スチール弦、U:ウクレレ

・ダンシャーリー市來さん 調布市(S) アレマン(R.ジョンソン)、靴屋(作者不詳)、ボディアンドソウル(JWグリーン)、サラバンド(バッハ)

今日はまずバロック2曲。

1曲目は、ドラクエのお城の中でかかる曲みたいな感じだったが、

マーチンD42での演奏。

「鉄弦でのバロック曲」を新鮮に感じる。

弦をはじく鍵盤楽器であるチェンバロみたいな雰囲気を感じた。

2曲目の靴屋は靴をたたいて作っているイメージの曲

とのことだが、自分としては、靴をたたいて作るような

イメージというより、1曲目と同じで

バロックらしい各声部の交わりを美しく、

といったような演奏に感じた。

オリジナルのバロック演奏はどのようなものだろう。

 

3曲目はうって変わってジャズのボディ&ソウル。

ここで面白いと感じたのは、ベースの使い方は、前のバロック同様

「四つ打ち」で、その上にメロディが乗っかる演奏なのに

印象ががらりと変わるところ。楽しめた。

市来さんのアレンジは、こういうの弾いてみたいな、

といつも思ってしまう。

先日、市来さんから、いくつか楽譜を頂いたので、今後チャレンジ

していつかこの場で演奏を、と思う。

(気長にお待ちください。)

 

なお、以上楽しい演奏だったのだが、どうして

こういう選曲(1曲だけジャズ)にしたのだろうか。

次回にでも聞いてみよう。

 

ドラクエ板垣さん 習志野市(N) ドラゴンクエストIIIより、村、冒険の旅、戦闘のテーマ/真夏の果実サザンオールスターズ

前回まで、ドラクエⅠ、Ⅱと来たので、今回はお約束のⅢ。

1曲目の村の曲は、自分も昔チャレンジした曲。

癒し系の曲だが、その感じが出ていて実によかった。

昔、ドラクエにハマった方は、村へ入ってほっとした感じを

思い出したのではないだろうか。

で、ドラクエを思い出す、という意味では、2曲目、3曲目は

更によかった。

外の世界を彷徨ところからモンスターに合っての戦闘シーン。

しかし、あの戦闘シーンって相当難しいのでは、と思ったが、

なるほどのこういうアレンジか、と納得。

かなり難易度高そう打と思うが、しっかり

弾き切っていた。楽しく聴けました。

次回もⅢの続きとのことで楽しみです。

 

もう1曲はサザンの真夏の果実で、今の季節にピッタリ。

8月第一週の土曜日にサザンデーをやるとのこと。

自分はちょっと参加難しいが、いい曲がいっぱいあるので、

楽しい時間になるだろう。クラスタがもっと近ければと

いつも思ってしまう。

 

ラグタイム北村さん 藤沢市(S) ダラスラグ、ホームスウィートホーム、ウォーターイズワイド

ギブソンの黒のTシャツで登場。

もちろん、ギターもギブソン。今回はちょっと大きめの

ドレッドノートタイプ。かっこいい。

 

今回もすべていい演奏ばかりだったが、

特に自分としては2曲目のホームスイートホームの

ピック弾きがよかった。

Cのローコードを基軸とした、

ブルーグラス(カントリー&ウェスタン)スタイルの演奏。

自分としては、このスタイルは、マーチンのD18やD28の音を

イメージしてしまうのだが、このギブソンは全く違う音色で、

これがすごくよかった。

マーチンは「豊かな倍音でギターらしく鳴る」という感じだが

ギブソンはやはりギブソンでロックな感じというか

歌っている感じというか・・・言葉で言いにくいが・・・

とにかく、マーチンとは違う鳴り方ですごく鳴っていた。

指弾きもすばらしいが、ピックでもこのような

演奏・・・北村さんすごいです。

 

また4曲目のウォーターイズワイドも出色。

エドガーハードのアレンジをベースに少しアレンジしている

とのことだが、ギターでバラード弾くなら、これだよな、

という演奏だった。よかったです。また聴きたい。

 

・新宿志原さん 新宿区(N) フリアフロリダ、大聖堂(バリオス

ギブソンの黒のTシャツで登場。

もちろん、ギターもギブソン、いつものハミングバード

と思いきや。今回はちょっと小さめ

2013年購入されたというクラシックギター

「今回は昔チャレンジしたクラシックの曲を復活

させようと思って練習してきた」、とのこと。

自分は志原さんの演奏はフリコンでずっと聞き続けてきていて、

クラシックギターの演奏も覚えているが、メロディの歌わせ方が

ロック系というか歌モノっぽいというか、自分はそこに

すごく共感するところがあって好きなところ。

特に1曲目がよかった。

しかしながら、昔聴いたときよりすごくよくなっている。特に音色。

MCで説明されていたが、ピック弾きで

中指薬指の指弾きを入れることをするとき、

ピックに負けないように、という練習をしたので、

その音が強くなっているとのこと。

確かにそのとおりで、加えて、爪を伸ばしすぎないようにした

とのことで、これも音色を絶対よくしていると思う。

以前はかなり爪の音であったが、

今回はそこが全く違っていた。

 

ただ、2曲目の方では、速いフレーズで一音一音を

明瞭に出すところは、音が出しきれないところがあった。

ここは爪の方がよいのかも、ともちょっと思ったが、

そうではなくて、曲の難易度が高いのだろうと

思い返した。音は今回の方がやっぱりいい。

以上、自分としては、志原さんの鉄弦ピック弾きソロギターの

ファンなのだが、クラシックギターでの進歩というのも

見てみたい。

いずれにしろ、また楽しみにしています。

 

・メリル豊嶋さん 小金井市(S) クレセントムーン、チョットトロピカル、月のナミダ

今回は中川イサトさんの曲2曲と押尾コータロー―さんの曲1曲。

いずれもD6のオープンチューニング。

中川イサトさんが得意としているチューニングだ。

で、今回は、ピックアップ付ギターでエフェクター

使っての演奏。

中川イサトさんの2曲は自分も昔コピーしたことがあり、

特にちょっとトロピカルは好きな曲。

豊嶋さんの演奏は、曲の歌わせ方が、イサトさんの歌わせ方に近い。

2曲目ともだが、エフェクターの使い方も中川イサトさんに

近づけているように思った。

ギターの演奏は普段自宅で弾いているときも、

出す音色でかなり変わる。

豊嶋さんは、エフェクター使って

自宅でこの音で演奏なさっているのだろう。

そういう状況がイメージできるリラックスした

かっこいい演奏だった。

2曲目においては、ボディーヒッティングもかっこよかった。

3曲目は更にエフェクターが印象的な使われ方をしていた。

「残響音を残して薄いバックコーラスが途切れず

 なり続ける」というもの。

 (ホワイトノイズ的にするような処理もあるかも。)

ソロギターでは、バックが寂しく感じてしまう

こともあるので、こういうのもありと思うが、

耳の良い方は、濁りとして感じてしまう方もいるかな、

と思いながら聞いていたが、やはり

そういうコメントもでていた。

自分はエフェクターで音色を楽しむことも好きなので、

使ってみたいなと思ったが、今の自分の機材では、

こういう効果はない。(なにか名前がついているのだろうか)

ちょっと探してみようかなと思う。

 

・自分(N) 神田川、心の旅、イエスタデイワンスモア

今回は、YAMAHAクラシックギターでの演奏。

テーマは、「1973年にヒットした曲」ということで、

上記の3曲を演奏した。

自分としては、今回はひさしぶりに納得できる演奏ができた。

これは、技術的にうまく演奏できた、ということではなくて、

「演奏している音楽を楽しみながらの演奏ができた」ということ。

技術的には極限まで音数を削ったアレンジで、

これ以上簡単にできない、みたいなアレンジであり、

「技術より気持ち」と割り切っていたということでもある。

 

しかし、今回、他のみなさんの演奏を聴いて、

もっと自分もチャレンジしなくては、と思っってしまった。

みなさん、新しい曲や、難易度が高い曲にチャレンジして

それをこの場で出している。

来月は、もう少し背伸びしても、と思う。頑張ろう。

 

・HG箭田さん 国分寺市(N) 美しき五月(シューマン)、パガニーニラプソディNo.18(ラフマニノフ)、コンポステラの歌、夜明け(ホセフルイスゴンザレス)、瑠璃色の地球松田聖子歌)

今回も素晴らしい演奏。別格です。

今回、自分としては、最後の曲は松田聖子の曲がよかった。

こういうコード進行がわかりやすい、

ポップスを箭田さんの演奏で聴くと、

音の出し方の基本がしっかりしていると、ポップスも

こんなに美しく演奏できるのだな、とつくづく思う。

じゃあ、「それがわかるなら、やればいい」とか思いも生じるが、

そんなものではない。

プロ野球の選手の技術のすごさは見ていて理解ができるが

やることはできない、というのと同じ。

ただ、それではあっても、目指すところとして、

チャレンジしていくことで、より楽しめると思う。

他の曲では、夜明けがよかった。

山下和仁さんのアレンジとのことだが、

ストレートにメロディを歌わせる感じのアレンジで、

こんなのが弾けたら気持ちいいだろうなとか思ってしまった。

以上、よかったです。

 

レフティ山下さん 八王子市(リゾネーターS) ウィスリンホンキートンクスライド、ギターラグ、セントパトリックカテドラル

今回は、銀色に輝くドブロギター

最初の2曲がボトルネック、次の1曲がフィンガーピッキングでの演奏。

しかし、音がでかい。かつリゾネーターギターの

唯一無二の音色。これがよかった。

特にドブロのボトルネックで、12フレットとか

ハーモニクスが出るポイントで弾く音が、

すごくきれい。

これに、ボトルネックでの表情があるフレーズを

絡めてやると、それだけで、

「ある時期、集中してやりたくなってしまう」

という状況にギタリストを引き込んでしまうことが

納得できる音だ。

3曲目は指弾きだったが、弦高の高いドブロギター

5弦にカポをつけて、弦高をさげての演奏。

これが、やさしく弾いている感じなのに、音がでかい。

そして大変気持ちよさそう。

指弾きでドブロギターもありだ、と思ってしまった。

指弾きでも弾きやすいドブロギターって、あるだろうか。

(弦高があまり高くないドブロギター

 

ゴジラ佐々木さん 国立市(N) 展覧会の絵より(古城~カタコンブ)

いつもの通り、目の前に譜面台を3つ並べての演奏。

で、山下和仁展覧会の絵から。

まず、これを演奏しようとするところからリスペクトする。

MCでおっしゃっていたのだが、

「朝から練習する」とのこと。この曲を朝から練習・・・修行と思う。

しかし佐々木さんにとっては、それこそがやりたいことなのだろう。

演奏への没入感がいつもの通りすごい。

聞きながら思ったのは、

佐々木さんは、どんな演奏を目指しているのだろう。

(どのような音が頭の中で完成形としてなっているのだろう)

ということ。

MCで、

「今日は、●●さんのの演奏を聴きに行ってきた」

「部分的にはよかったが、全体像としてまとめるのが難しいと感じた」

といったことをおっしゃっていたので、そういう

聴き方もしているのだな、と思った故。

 

・コレクター木村さん 狭山市(S) Fanesca(ピーターフィンガー)

佐々木さんが、ならべてある譜面台3つを片付けようとしたところ、

「そのままにしておいて」とのこと。

佐々木さんと同じように、譜面台を3台連ねて使用。

ピーターフィンガーの曲にチャレンジしていて、どうしても

覚えることが難しく、譜面を見ての演奏になるから、との

ことだが、セロテープで3mくらいあるだろうか(もっとか・・)

という譜面を面前に繋げての演奏であった。

なので、演奏の途中で、椅子をずらして

譜面を追いかけながらの演奏となった。

MCにて、

「現在、数か月練習してきて、それでも弾けていないが、

 この場で鍛えていきたい」

といったことを宣言しての演奏。

本当に難しい曲であった。

ベースのパターンがちょっと特殊で、

それにこれも複雑にシンコペしたメロディが

絡んでいく。

ただ、ベースパートはある程度パターン化されていて、

それに自由自在な感じのメロディ部が絡んでいくような感じ。

なので、ピーターフィンガー自身は、ひょっとしたら

あるパートはアドリブなのかもしれない。

 

聴いた感想としては、

木村さんがおっしゃるほど、成り立っていないというわけはなく、

自分としては十分楽しめた。

やはり、ずっと続けているピーターフィンガーの難曲への

チャレンジにて、上手になってきているのだと思う。

(プレウォーのマーチンギターは、ギターの音はもちろん最高だし)

それと、こういうチャレンジは、この

クラスタのフリーコンサートでは、みんな同じような

思いを持っているので、共感するところ大だ。

自分もチャレンジしなくては、と思った。

 

以上今回も大変楽しかったです。

 

なお、以上の演奏完了で、19:50。

20:00閉店であり、演奏完了後の雑談の時間はなし。

早くコロナが収束し、緊急事態宣言が

なくなることを祈念しております。

 

来月も同じ形態での実施と思いますが、

愉しみにしています。よろしくお願いします。