#135回クラスタフリーコンサート

18:30にお店に入ったが、さすがに11月なので
完全に日は落ちている。
しかし、まったく寒くなく穏やかな気候。
クラスタも結構なお客様がすでに来ており、
こちらは、ちょっと暑いくらい。
そして演奏の方も熱かった。


さて、今回は、まず、最初に来店したみなさんに
お詫びを申し上げます。
最初のshiotsukiさんの1曲目のとき、
うっかりケータイの音を消すのを忘れていて、
着信音を鳴らしてしまいました。
本当にすいません。
速攻で店外に飛び出したが、その動作も含めて、
みなさんの気を散らせてしまったものと思います。
特に演奏者のshiotsukiさんに、本当に申し訳ないことを
しました。
申し訳ございません。深くお詫びを申し上げます。


さて、いつものとおり感想を。


曲目はクラスタのホームページからコピペ。
(N:ナイロン弦、S:スチール弦)
shiotsukiさん 昭島市(S) 楓、メロディ、アメイジンググレイス島唄
黒っぽいTシャツに、ジーパン。そして茶色の
スニーカーがとてもお似合い。
で、女性にはちょっと大き目かなと思える鉄弦のギターがかっこいい。
1曲目はスピッツの楓。
前回は生音で、ちょっと音量的に厳しかったのだが、
今回は最初からラインを使っていて、
音がしっかり聞こえて聴きやすかった。
(・・・ここで、上述のとおりケータイ音事件発生・・すいません・・)
で、席に戻ったときはほぼ演奏終了で、1曲目はほとんど
聴けなかった。
1曲終っての第一声は、
「手が震えるーーー、suzukiさんどうしてぇーーー」
とのこと。
そりゃsuzukiさんも、そういわれても困るだろう、
と思ったが、
「一人じゃなくてよかった」
と一言。さすがです。


その後のメロディー(玉置浩二)、アメイジンググレイス島唄
大好きな曲ばかりだったので、とても気持ちよく聴けた。
先月より、ずいぶん上手になっている。
ただ、気になったのは、伸ばす音でしっかり拍分
伸ばせていない音が多かったこと。
まだ、弾き始めて間もないとのことで、
速いところが指が回らないのは、しょうがないが、
長く伸ばすところは、演奏技術は関係なく、
「歌えているかどうか」だと思うので、
ぜひ頑張ってほしい。
まあ、もう少し、余裕がでてくると、
問題なくなるのだろうと思う。
次も期待しています。


hamumiさん 稲城市(N) シンプルエチュード1〜5(ブローウェル)、
ソルOP31−1〜4
少しシマの入った白いシャツの上に白いカーディガン。
柔らかいイメージのいでたち。
hamumiさんの演奏は、何回か聴かせていただいているが、
いつも、自分は
「端正な演奏って、こういう演奏をいうのだな」
を思ってしまう。今回もそう思った。
シンプルエチュードは、「現代音楽的響き」の練習曲
みたいなものだったが、おそらく、これを自分が弾くと、
「ただのへたくそ」にしか
聴こえないのではないかと思う。
(間違ってへんな響きのところと、曲自身での独特な響きのところが
  混在してしまうだろうと思うもの)
hamumiさんが弾くと、1音1音の粒がしっかりそろっていて、
リズムもしっかりしているので、
こういう独特な曲でも、曲自体の面白さがしっかりわかる。
「このところやさしい曲をしっかり弾くことを意識している」
とのことだが、その言葉どおり、しっかりした演奏だった。
(やさしい曲とはとても思えなかったが・・・)
なお、もうちょっと各曲の紹介と、
どういう思いで弾いているか、
をMCでいれてほしかったなと思う。
特にブローウェルのような曲をどのように
弾こうとしているのか興味があるもの。


sasakiさん(初) 八王子市(N) ガボットショーロ、スペイン舞曲10番
ベージュのワンピースに黄色のズボンで、
秋らしい色合いがお似合い。
中国製ギターのデビュー演奏とのことであったが、
中国製といっても、ひじのあたる部分に
コンター加工というか、エルボーカットというのか
そういう加工がしてあるギターで
高級そうなギター。
音の方は、とてもウッディーな感じというか
暖かな感じの音に感じた。
演奏の方は、すごくうまかった。
とくにガボットショーロでは、右手の
弾く位置での音の変化と、音量のダイナミクス
つけ方が絶妙で、表現力満点の演奏だった。
スペインの方は、ご自身では、
「荒削り」といっていたのだが、
状況としては、
「かなりの速さで弾き切らねばならないフレーズ」
がガンガン出てくる曲で、ここのところが
指が回りきっておらず、ちょっと雑に聞こえる
ところを指しているのだと理解。
「そのうち弾けるようになるのを期待して、
  毎日練習します」
とのこと。ぜひその完成形を聴いてみたい。
ちなみに、その完成形が
「頭のなかではなっている」
のは、聴いていてよくわかる。
期待しています。


yagiさん 横浜市(N) Caniinhos Crazados、Brigas Nuncn Mals、
Tristeza、Eu Seiguo Voee Amor
ボサノバをご自身のアレンジで演奏。
アンニュイというか、
よく女性がハスキーボイスでボサノバを歌うと
こういう雰囲気となるよな、というような
ボサノバ独特の癒し系の雰囲気がなんともグッド。
2曲目の十字路という意味の曲などは、
テンポはかなり速いのだが、それでも
ホンワリした雰囲気がでていて
とても癒された。
で、最後はトリステーザ。
これもしっかり弾けていてすばらしかった。
また聴きたい。


shimodaさん 横浜市(サイレントN) ディスタイム、
ウィッシフルランキング、ブルックスワルツ、
Those Who Wait
1曲目、2曲目はアールクルーの曲を
ユーチューブでみて、コピーしたとのこと。
すごくきれいな曲、かつ、これぞアールクルー
というような歌い回し全開。よかった。
しかし、こういうの、ユーチューブ見て、
コピーしようと思うところから、すごい。
かつ、できてしまうのだから、なおすごい。
(正直うらやましい・・・)
次は、ナイロン弦でオープンチューニングの曲。
ナイロン弦はチューニングの安定が大変なので
大丈夫か・・・と思ったが、
心配は無用だった。
すごくかっこいい曲だった。
おそらくオリジナルは鉄弦の曲と思うが、
ナイロン弦でも、すごくいい感じに仕上がっていた。
最後の曲はトミーエマニュエルのコピー。
これも歌心のある演奏ですばらしかった。
ぜひ毎月聴かせていただきたい。


アンプラグドsuzukiさん 小平市(S) スモークオンザウォーター、
なごり雪神田川エナジーフロウ
春聴いたときは、メロディが縦のりで、
リズム的に、というか、歌い回しに単調さを感じてしまったり
していたが、すっかりそういうところはなくなった。
伸ばすところ、切るところがコントロールされていて、
思ったように弾けている感じ。
(震えもとまっているし)
自分としては、ここから、suzukiさんが、どのような方向に行くのか、
がたのしみだ。
これらの曲を、さらに表現力を磨く方向でいくのか、
それとも、新曲に行くのか。
期待しています。


masakiさん 清瀬市(N) ランブラス通り、ダンサブラジレーラ、
アペーロ、永劫のサンバ
今日はマリンでの演奏。
いずれの曲もよかった。
「暗譜したてなのですが・・・」
といった曲も、とてもそういう風には聴こえない。
ずっと弾きこんできた曲みたいに聞こえた。
やはり、場数がすごいのと、右手のタッチを
クラシックで鍛えたのが効いているのだと思う。
自分もみならいたい。


次は、自分 横浜市(サイレントN) 七つの子、ドントノウホワイ、
遠く遠く、大阪で生まれた女、雨上がり2
今回はドントノウホワイ(ノラジョーンズ)
をメイン曲にしようと思っていたのだが、
「仕上げる」ではなく、「楽しむ」で
ずっと来てしまい、仕上げないままになってしまった。
なので、ステージで弾くのは、ちょっと怖かった。
実際、間違いもたくさんしたし・・・。
でも、今回はそれも、「想定内」。
ほぼ毎晩30分くらいギターを演奏して
就寝するが、このときの、
「単純に楽しみで弾いている感じ」
で弾きたかったもの。
で、なんとかその楽しさ(だけかもだが)は伝わったようだ。
それで十分満足。楽しかった。


tomitaさん(初) 五反田(S) ビギニングス、
ミスローワンデイビス、クリスマスライツ、スイートコーンワルツ
今日の演奏で自分としては、一番楽しめた演奏。
オープンチューニングでのオリジナルと
オリジナルアレンジだが、
yamakawaさんが、
「フィンガーピッキングコンテスト受けする演奏だ」
といっていたが、まったく同感。
オープンチューニングの美しい響きと、
ハンマリングオン、プリングオフ、スライドを使って
表情豊かに表現されるメロディがすごく気持ちいい。
ピッキングも本当にフィンガーピッキングが好きなのだな
とわかるような力強さがあった。
ぜひとも、また聴かせていただきたい。


yamakawaプロ 中野区(N) スターダスト(ホーギーカーマイケル)、
ルパン三世(大野雄二)
最初MCが完全酔っ払いモードで
大丈夫か、と思ったのだが、演奏が始まると
指はしっかり動いていた。さすが。
自分と同じように、「自由に歌う感じ」
での演奏だったが、演奏内容自体は、自分より
ずっとずっと高度で、かついろいろなフレーズが
自在に入っていてかっこよかった。さすがです。
2曲目は久々にルパン3世。
ランニングベースがかっこいいアレンジは健在。
いい演奏でした。


ジェシープロ 中野区(ピアノ) イパネマの娘
スプリンクリングレイン、ジェットコースターの夢
すごくカラフルな色使いのタイツがお似合いでした。
イパネマの娘は、ちょっと右手のリズムが
もたってしまったりしてふらふらしてしまい、
大丈夫かな、酔ってる?とちょっと心配したが、、
オリジナルのスプリンクリングレインはいい感じでした。
やはり、ジェシーさんはオリジナルがいいと思う。
ジェットコースターの夢もスリリングな演奏でよかった。
ただ、個人的には、じっくり聴かせる感じの
エンドロールという曲が、秋にはあうかな、
とか思っていて聴きたかった。
まあ、これはまたいつか。


リュートokazawaさん 横浜市(リュート) 
ブーレ(BWV1009より)、ガボット(BWV1011より)、
「千々の悲しみ」または「皇帝の歌」
昨年の12月以来とのこと。
相変わらず、美しい演奏でした。
なかでも、自分が感動したのは、最後の
「皇帝の歌」。
なんとハミングで、歌のメロディーを歌いながら、
リュートの演奏をされた。
リュートの演奏は、それ自体メロディがあり、
そちらもけっこう「歌っている」演奏なのだが、
加えて、ご自身が歌っているメロディがとてもきれい。
リュートのみの演奏より、ずっと曲がポップに
聴こえた。当時大ヒットした、というのがわかる気がした。
しかし、あの難しいであろうリュート
弾きながら歌うとは・・・
こういう演奏こそ「超絶な技術」といえるのではと思う。
いい演奏でした。


miyaguchiさん 浦和(S) ディープブルー、
フォーエバー(君とすごして来た日々)
シンガーソングライターをなさっていた(目指していた)とのこと。
そういう感じのオリジナル曲2曲。
1曲目は1,2弦をドローンとして使い、
3,4弦他で、メロディをアルペジオで作る、
という感じの曲。
もう少し、メロディーをアルペジオから浮だたせるような
感じになるといいのにな、と思った。
本当は、これがパッキングで、ソングが
のってくる曲なのかもしれない。
2曲目は、キーGで、Gゆえのオープン弦を
うまく使える利点を活かしてのスローバラードの曲。
丁寧な演奏がよかったです。


uchidaさん 杉並区(S/サイレントS) タイムアフタータイム、
オールザットブルース、海の見える街、雨の停留所
就職が決まったとのこと。おめでとうございます。
ただ、就職先は新潟とのことで、東京にいるのは
来年3月くらいまで、とのこと。
新潟からでは、ちょっとクラスタ無理かな、と思ったが、
お客さんみんなから、
「新潟からも、ぜひきてね」
と多くの声がかかった。
難しいかもしれないけど、ぜひ時々来ていただきたいと自分も思う。
ushidaさんの演奏では、自分は、オールザットブルースが一番好き。
ご本人の歌心が一番表現されていると思う。
それと今回は、最後の雨の停留所(南澤さんの曲とのこと)
もよかった。1弦を抜かして5弦にかかる特殊カポを
使った曲だが、メロディが実に歌っていた。


コレクターkimuraさん 川越市(S) インプロビゼーション
今回は、前回と同じギターだったこともあり、
ギターうんちくは特になく、最初から演奏へ。
ハンマリングオン、プリングオフをつかった、
アイリッシュ系を感じるようなきれいなメロディから開始し、
途中3拍子へ。
今回は結構盛り上がりを作って、半音上昇みたいな
展開部も作っての演奏だった。
毎回インプロというのも、大変なのだろうなとちょっと
思った。
kimuraさんは、語りが大変お上手なので、
それを解説を入れながらの
「ワンフレーズ集」とか、
「ジャズバッキングフレーズ」とか、
時々みんなの演奏終わった後、さらっと弾いているのを
聴かせていただくのだが、
そういうのも、楽しそうだなと思う。
(もちろん、いつものインプロでもOKですが)


以上今回もすごく楽しかった。


なお、今回は演奏者15名が最終日前に決まったこと、
来月は、12月15日で結構早めに第3日曜日を迎えること、
以上から、念のため、すでに12月15日の
フリーコンサートの申し込みをしてしまった。


ということで、来月もまた、よろしくお願いします。


<去年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20121117

<目に入ったニュース>

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