#117クラスタフリーコンサート

今回も楽しかった。
加えて、とてもいろいろ考えることの多い演奏だった。


yamakawaさん 海を見ていた午後(ユーミン)、いたずらっこ(オリジナル)、スマイル(チャップリン
大変申し訳ないことに、少し遅刻。
1曲目を聞き逃してしまった。
毎回弾いている曲とのことで、前回聴いているのだが、
とてもすてきなアレンジだったので、ぜひ今回も聴きたかったのに・・・
2曲目はオリジナルということであったが、
お得意のランニングベースで、ちょっとオールドテイストの曲。
「変奏のところで悩む」
とおっしゃっていたが、レベルの高い悩みと思う。
変奏に至る前のところから、十分弾きごたえのある曲と思う。
3曲目も前回聴いたスマイル。
相変わらずよかった。
曲を大事になさっているんだなあ、と思ってしまった。



ジェシープロ
早春(佐藤正美)、上海ムーン(堀尾和孝)、ジェットコースターの夢(オリジナル)、スプリンクリンクレイン(オリジナル)
ピアノの演奏だが、2曲目までは、ギタリストの曲。
いずれの曲も、メロディが大変美しい。
また、アルペジオのバッキングによる
コードもきれい。
ピアニストの曲をなんとかギターで・・・というのは、
よく聞くのだが、ギタリストの曲をピアノで弾くのは
あまり聴いたことがない気がする。
ジェシーさんの演奏を聴いていると、それもなかなかいけるのかな、
なんて思ってしまう。
そういえば、ウィルダムヒルの看板ピアニストだった
ジョージウィンストンも、なかなかのギタリストだったな・・・
なんてことを思い出してしまった。
なお、今回の演奏で、自分が一番よかったな、と思うのは、
最後の曲。
自分は、MCでの曲紹介を「スプリング・・・レイン」
って聞いてしまい、
「春雨・・・か?」「そんな感じで優しい曲だ」
なんて思いながら聞いていたのだが、本当は
違う意味の曲のようだ。
「スプリンクリンクレイン」ってどういう意味なのだろう。



haradaさん(初) 横浜市(S) 赤いスイートピー松田聖子)、花(吉綱晶吉?)、レットイットビー(ビートルズ
ノーマルチューニングの鉄弦ギターだが、大変しっかりした
表現力をお持ちで、実に気持ちよくきけた。
マイクを使わず、生音で、そんなに大きな音ではなかったのだが、
表現がすばらしくて、思わず聞き入ってしまった。
長崎大学クラシックギター部にいらっしゃっととのこと。
鉄弦をナイロン弦のように歌わせていた。
自分のお手本にしたいような演奏だった。
ぜひまた聞きたい。


kakinoueさん(初) 三鷹市(S) ブリックレイヤー家の美しい娘(ウィリアムアッカーマン)、無垢の心と誘惑の影(同)
自分としては、タイムスリップしてしまいそうな演奏だった。
自分が大学生だったころ・・・つまり25年くらい前だ。
オープンチューニングに夢中になっていたころ、
当然のことながら、この2曲も弾いた。
シンプルで、美しい曲。
だれでも弾けるような簡単な曲なのだが、淡々としたなかから、
じわっと盛り上げるところがあって、気持ちを込めて
弾かないと、美しく響かない曲だったりする。
気合いれて弾かれていて、本当にきれいだった。
ギターの音もとてもよかった。
ウィリアムアッカーマンの音にかなり近い気がしてしまった。



ラソンバッハkamiyaさん 横浜市(N) シャコンヌJ.S.バッハ
大変お久しぶり。
kamiyaさんの演奏は、本当に
「長距離ランナーのそれ」
だと思う。
1曲15分・・・・
「どうして完奏できるのか」
そういえば、初めてkamiyaさんとあったときも、ちょっと字は違うが、
「どうして完走できるのか」
と思った。
ちなみに、自分は6月3日に初マラソンに挑戦する予定。
ぜひそっちのほうのご指導を頂きたかったのだが、
早めに帰られてしまったので、その話はできず。
閑話休題
演奏のほうは、強い精神力と集中力を感じさせるもので
すばらしかった。
最初、右手の指にちょっと震えがあって、
過去のkamiyaさんを思い出したのだが、
すぐその震えは収まって、しっかりした演奏で、
最後まで完走。
お疲れ様でした。



emuraさん(初) 府中市(N) The Balbdsより第一楽章アレグレット、Summer GapdenよりRememberrance、サンバースト(ヨーク)(一部字が小さすぎてスペル判別困難)
「ギター初めて2,3年」
とのことだったが、どうして2,3年でそれだけ弾けるようになるのか、
教えていただきたい、とみんなが思っただろう演奏だった。
非常に左手を指上でを広く使う曲ばかりだったが、
ピタッと正確に移動され、実にスムーズに演奏する。
左手の弦を抑えるタイミングと右手の撥弦のタイミングが
ものすごく正確で、ギター歴○十年といっても
信じてしまうような演奏だった。
曲も面白い曲ばかりだった。
特に自分は1曲目が好きだ。
また聞きたい。


クラシックyorifujiさん 川口市(N) エルデリリオ(A.カーノ)、メヌエットOP11-3(F.ソル)
右手の指がずいぶん握りこんだフォームだなあ、
と思ったら、きれいなトレモロに入った。
トレモロが好きなのだろうな、と思う。
トレモロは、均質に弾くのがむずかしいと思うが、
そうでありながら、曲全体が均質にならないように
弾くのが、ポイントと思う。
その点からして、今日の曲はそれぞれ
「もっと雄弁に」弾ける曲であると思う。
(えらそうなこと書いて申し訳ないです)


アルパakikoちゃん 小平市(A) 想いの届く日、月光る海辺、ジュピター
前回もすばらしいと思ったが、今回もよかった。
前の2曲は、アルパの弦の上を
指を走らせることを何度も繰り返す曲であったが、
それが実に、きれい。
「水面に月が光っている様子」
なんておっしゃっていたが、本当にそんな感じだった。
ところで、ハープというのは、
「弦の弾く位置を変えての音色の変化」
みたいなことを、演奏技術として
駆使するのだろうか?
ということを聞いてみたいなと思っていたが、
電車の時間であろうか、早めに帰られてしまい、
聞けなかった。そのうち質問できたらなと思う。


ishimizuさん 武蔵野市(N) ロマンス、愛の歌(メルツ)、ショーロス第1番(V.ロボス)
前回はポップな曲を開放弦を活かしたアレンジで楽しい演奏であったが、
今回はがっつりクラシック。
「トラウマ曲の選曲」という説明のMCがあった。
なにがトラウマなのかは、ここでは書かないが、
トラウマとなっているという割には、
とても楽しそうな演奏に聞こえた。
まあ、たしかに、なるほど、と思うところもあったが・・・。
ちなみに、どこをなるほどと思ったかも、ここでは書かない。
生演奏は、気持ちの入れ方だな。と思った。


ヒューマンネイチャーkanaiさん 川崎市(N) ヒューマンネイチャー、ラウンドミッドナイト、ジアンサーイズイエス、ソーテンダー
ネームに使うだけあって、
ヒューマンネイチャーは大変気持ちのいい演奏。
リズムにのった歯切れの良さと、ジャジーなコード付がしぶい。
演奏が終わった後の雑談で、
「ランニングベースのようなジャズアレンジができない」
みたいなことをおっしゃっていたが、
自分には、kanaiさんは、それこそが得意なのでは、とおもってしまう。
なお、古い曲を自分のブログに触発され、チャレンジしてみたら、
過去の自分のアレンジなのに弾けなくなっていた、とのこと。
ちょっともったいない気がした。
ゆっくり思い出して、そのうち聞かせていただきたい。
よろしければ、気長に待たせてください。



kokokoさん(初) 川崎市(P) 平均率よりプレリュード(バッハ)、アリエッタ(グリーグ)、こどもらしい作品(シベリウス)、星はまたたく(パルムグレン)、かっこう(ダカン)
Q「速くて難しい曲をこれだけ集めればどうなるか・・・」
A「なかなか弾きこなせず、途中であきらめることが多くなるかもね」
といった感じの演奏だった。
次から次へと、高速曲にチャレンジし、
途中で、とまって、
「えへへへ〜・・・じゃ、次です」
っていうのが、立派な芸になっていた。
すごく楽しい気分になってしまった。
ちゃんと一番難しそうな曲が最後で、よかった〜、
と思える状況だったので、
「最後よければ、すべてよし」
なのだろう。
しかし、こういう方が弾くウクレレって、
結構たのしいだろうな、と思う。
今度はそっちも聴いてみたい。


ラグタイムmikiさん 世田谷区(S) オリジナルラグ、(ライブの宣伝)、サンフラワースロウドラッグ
本当にラグタイムが好きんだろうなと思う。
ちなみに、自分が今日の演奏の前に聞いたのは、2009年の3月で、
そのときの演目は、シンシナティフロウラグ、エチオピアラグ、エンターテナー、フレイトトレイン。
「どの曲も、ピアノ譜から自分でアレンジして
  毎月1曲ずつ増やしていっている」
とかおっしゃっていたと記憶している。
いまどれだけの曲をアレンジしたのだろう。
あの浜田さんと同じステージで演奏があるとのこと。
ラグタイムの好きな方にはたまらないだろうな。


次自分。
涙そうそう、六番町ラグ、雨上がりII、三文楽士の休日
今回mikiさんの次になるとは思わず、
自分なりに、ラグタイムの曲を多めに選んできてしまった。
結果としては、楽しく演奏できたから、よし。
なお、反省点として、
ラグタイムでは、手元のサイレントギター側の
バーブはOFFすべきだった。
せっかくの歯切れの良いラグなのに、
分離の悪いバラード向けのままでの演奏は
よくなかった。今後気を付けよう。
それと、もう少し、チャレンジングな曲もやりたくなってきた。
・・・練習時間をもう少しとりたいところだ。



コレクターkimuraさん 川越市(N) (ギターの解説)、アドリブ
今回もってこれらたギターも素晴らしい音のギターだった。
その解説があったのだが、ギター製作家の方は100万以上で
売りたかったのだが、売れずに30万になったところに
出くわして購入した、とのこと。
確かにそれくらいの音(100万)がしていた。
しかし、弾いてみると、
売れなかったのもわかる気がした。
音色は、低音が「ガイーン」という感じで、
ピアノみたいに響き、対して高音は
大変涼しいというか、軽い音で鳴る。
さぞかし、軽く弾けるのかと思って弾いてみると、
それなりに、弾いてやらないとこの音はでない。
(高音部にて。低音は軽く弾いてもかなり響く)
つまり、
「結構懸命に弾いた、すずしい音」
みたいなアンバランスさを感じてしまった。
なかなか購入に踏み切れなさそう。
それと、もうひとつ。
ボディーは乾いているのがわかるような軽さなのだが、
対して、ちょっとネック側が重い。
Kヤイリギターで、ボディーの形がクラシックを手本としていて
ネックを14フレットジョイントしたものが、こういうバランスだったな、
と思い出した。
やはり、クラシックギターをメインとする製作家とのこと。
自分が思うに、このギターが12フレットジョイントであったら
さらにものすごくいいギターであったのでは。
こういったちょっとしたところが気になってしまった。
ただ、そういう癖ゆえ、その癖まで含めて
好きになってしまったら、離れられないギターに
なってしまうかもしれない。


funatogawaさん 羽村市(N) ラグリマ、フライミートゥザムーン
非常にひさしぶり。
funatogawaさんは、音の出し方がすばらしく、
音色の美しさが絶品であった方。
ただ、それは自分が聴いていた3年以上前のことで、
それから、一時ギターを離れた時期があって、
また最近復活したとのこと。
その間、伴奏ギターをやって、
踊りを踊ってYouTubeにアップしたりとか、
いろいろやっていたとのこと。
「なんのためにギター弾いているのか
  わからなくなった」
とのことからとのこと。
実は、こういう方が一番面白かったりするのかも、
と思う。
頭でわからず、気分でやりたいことをやったときの
インパクトというのは、はかりしれないものがある。
自分は、どうしても、
「funatogawaさんの踊り」
はイメージできない。
YouTubeも怖くて探す気になれない)
そういう「とんでもない選択」
があり得てしまう方、はある意味最強だ。
ジャズギターを始めたとのことだが、
「アボイドノートっていう音を教わりました」
「弾いてはいけない音だそうです」
とのMC。
もう、その段階で次は読めた。
「でも、僕は、その音を弾きます」



「何が楽しいかわからなくなった」
とのことですが、その状況で、楽しさを
追い求めることは、結構コアな楽しさに
行き着く可能性ありと思っています。
ぜひ、
心の赴くままに、やりたいように、
追い求めていってください。
楽しみにしています。


以上。


来月もぜひ出たい。
なんとか、都合つけたい。



<去年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20110520


<目に入ったニュース>

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