#69フリーコンサート

今回も楽しかった。早速感想を。
(演奏者、演奏曲情報はクラスタHPより N:ナイロン弦、S:スチール弦)
hataさん 八王子市(サイレントN) いつも何度でも、あの日の川、君をのせて、海の見える街、人生のメリーゴーランド
今回hataさんは、マスターに
「エフェクトリスト」の紙を手渡して、
1曲ずつ、コーラス、リバーブの調整をしての
演奏だった。なかなか、おもしろかった。
ただ、「リバーブかコーラスの両方」がhataさんの
希望であったのだが、「どちらか」
しかできないとのことで、
「コーラスのみ」での演奏の曲
(1、3、5曲目)については、
少し音色を作りすぎ感と、リバーブがほしいな、
という感じが自分にはした。


自分が特に楽しめたのは、
海の見える街と人生のメリーゴーランド。、
どちらも自分も弾くので・・・ということもある。
海の見える街は、自分はテンポを落として
重厚な感じで弾くのだが、hataさんは自分より
1.3倍くらい速いテンポ。
hataさんの方が映画でのテンポに近いと思う。
コーラスにより、1音1音の分離がよくなって
聴きやすかった。
一方、逆に言えば、それゆえ表情付けが
しにくかったかなとも思う。
この感じがいい方向に感じたのが、人生のメリーゴーランド。
淡々とした感じが曲想にピッタリだった。


以上とても楽しく聴けたのだが、
hataさんは、ご自宅でもエフェクター使って
いらっしゃるのだろうか。


satoh(t)さん 千葉市(N) コロンビアーナアレグリア
このところ毎回フラメンコギターで
参加されている方。
1曲目、確か前回も弾いた明るい曲だが、
ちょっと元気が無いかな、調子いまいちかな、
と思ってしまった。
自分の気のせい??とも思ったのだが、
次の曲に移る際、チューニングをみていて、
やはり調子よくないのがわかった。
なかなか納得いかないようで、
結局5分くらいかかっていた。
15分の演奏時間で、5分も・・・なので、
やはり調子悪かったのだろう。
次回に期待。


kawamuraさん 青梅市(N) バーデンジャズ組曲
自分はkawamuraさんの演奏から、
いつもは、クラシックギターが大好きだ!
という「はじけた感じ」「情熱的な感じ」
の印象を得るのだが、
今日は違った。
深みのある渋い演奏。
特に曲の章の頭にあるテーマ部の
ゆっくりとしたところでの、
ある意味「さめた感じの演奏」
がよかった。
8割の力で弾いているというか、
常に客観的に自分をみながらの演奏というか・・・
その前後で、カウンターでお隣で座らせていろいろ
話をさせていただいたのだが、
それからすると、「今しかできない表現」
というか、「今だからできる表現」
かも・・・と思う。
・・・今後、ひょっとして今回のこの色が
以前のkawamuraさんの元気な表現と
ブレンドされていって
実力としての表現になったいかないだろうか。
・・・期待したい。


funatogawaさん 羽村市(N) ノクターン、マリアルイサ、禁じられた遊び
「前回は12月」とのことで4ヶ月ぶり。
久しぶりだが、相変わらずの美しい音色。
いずれもとても正統派な演奏が印象的。
特に自分は「禁じられた遊び」がよかった。
自分もたまーに弾くが、
もうまったく自己流。ずっと前に何度か耳にしている
映画での演奏などまったく記憶の彼方に消し飛んでいるのだが、
「こういう表現だったよね」
と現前していただいた気がした。
よかったです。


mikiさん(初) 世田谷区(S) エンターテナー、ハーレムラグ
(初)とのことだが、どっかであったような・・・
と思っていたら、1曲目のエンターティナーで
思い出した。
そうだ、曙橋のバックインタウンで5/1に聴かせて
頂いた方だ。
そのときの見事なエンターティナーのアレンジを
思い出した。
ただ、演奏の方は、自分としては、曙橋で
聴いたときの方が勢いがあったかな、と思う。
曲の途中で、時折躊躇がみられたゆえ。
でも仕方なしと思う。
初めての場所でこれだけ弾けるので
十分すばらしい。ましてや、
クラスタのフリーコンサートは
(自分としてはだが)特に緊張するのだから。
2曲目のラグと合わせてこういうラグタイム系が
好きなのだろうなと思う。
自分も大好きなので、また聴かせていただきたい。


saitouさん 立川市(N) アデリータ、マリア、前奏曲第11番、アラビア風奇想曲(タルレガ)
「還暦をすぎてもまだまだがんばりたい」
というMCからスタート。タレルガの4曲。
失礼なものいいで恐縮だが「無骨」な演奏。
「脱力」の対極にあたる「力みまくり」
の演奏なのだ。
しかし、自分はこれはこれで味があって好きだ。
力みはあっても、
主メロでイー部を大事にしていて、
これを大きく響かせる演奏であり、
演奏自体の説得力があるから。
ご自身が楽しんでいることも伝わってきて
いい演奏だった。


seinoさん(初) 川口市(S) メサイヤ奥多摩周遊道路、ネコの昼寝、フレディ’Sラプソディ
とても親近感をもってしまった。
いずれも4曲オリジナルなのだが、
鉄弦でいわゆるオープンハイコード
を上手につかった演奏。
6弦5弦、もしくは4弦までの開放音をベース音として、
4,3弦、3,2弦を低いフレットから
高いフレットまで移動させるコードを多用。
その独特の響きを活かした曲。
いずれの曲も曲の構成が独特で
面白かった。


通常こういう作曲をすると、
オープンチューニングに行き着きそうだが、
自分としては、今回は全部ノーマルチューニングだったと思う。
オープンチューニングは使わないのだろうか。
演奏終了後、今回は機会をもてなかったが、
いろいろお話したかったなと思う。


次自分  横浜市(S/サイレントN) 涙そうそう、てぃんさぐぬ花(?すみません読めませんでした)、島唄、坂の上から
今回は曲が簡単なのを選んだので、
演奏としては、良くも悪くもこんなところだろう。
ただ、ちょっと失敗してしまったのは、
エフェクト処理。
自分は、いつも自分のギター側で
バーブをかけてお店のリバーブ
なしとするのだが、
今回、1,2曲目ではお店の方のリバーブ
もはいっていたようで、
なんとも芯のぼやけた音になってしまっていた。
3曲目はお店のリバーブのみ。
4曲目は自分のギターのリバーブのみ
で演奏してみた。
演奏自体簡単なもので、
「表情付けで勝負」
であったのだが、そういうときは、
なるべく生音に近い音色、必要最小限のリバーブ
いいかな、と思った。
次回から、ちゃんと気をつけていこう。
(hataさんの気遣いとかを見習わなければ・・・。)


takahashiさん 東村山市(N) 広葉樹、マドレ、ジェット機のサンバ、イパネマノ娘
相変わらずすばらしい演奏。
場数を踏んでいるがゆえと思うが、
「貫禄」みたいなものを感じる。
takahashiさんは、ご自身の持ち曲を
じっくり育てているのがわかる演奏なのだが、
それゆえ、そうとう細かいところまで
ご自身の演奏を聴いて、表現を磨いているのが
わかる。
自分としては今回は広葉樹がよかった。


yoshikawaさん(初) 練馬区(N) エチュード1番(ブローウェル)、プレリュード1番(ヴィラロボス)、ブラジル民謡組曲よりガボット・ショーロ(ヴィラロボス)、3ルカンヘラ(?すみません読めませんでした)(バーデンパウエル
3月のバーデンナイトが14年ぶりの
ギター再開における初の人前演奏であったとのこと。
で、今回のフリコンで2回目とのこと。
14年前、相当ギター弾かれていたのだろうと思う、
難易度の高い選曲。
ただ、今その感覚を取り戻し中なのだろう、
「右手の方が頭でイメージされている音
 どおり動いてくれていない」
というところがあるのが感じられた。
しかし、自分のように、そもそも右手が動かない
ものと違って、すぐに上手になるのだろうなあ、
と思う。


aikawaさん 国分寺市(N) オーバーザレインボウ、早春賦、シークレットラブ、ロンドンデリエアー
曲目からもわかるが、武満徹アレンジ集。
しかし、改めて思うが美しいアレンジだ。
そしてaikawaさんの演奏もそれにぴったり。
すばらしい演奏だった。
特に今回は音のよさに感動した。
ノーマイクでの演奏だが、
「密度の濃い木の音」
を堪能した。
演奏自体も、ギターの響きを大事にしているのが
よくわかる。
なお、今回珍しく途中演奏が
飛んでしまうことがあった。
となりのkawamuraさんは、
aikawaさんのように曲を楽譜で
把握しているケースであるんだよな、
といっていたが、そんなものなのだろうか。
そのうち聞いてみたい。


matsumotoさん 練馬区(N) ソレア、ファルーカ、ラグリマ、ひまわり
自分は勝手に
「とつとつと」という表現を
つけさせていただいていたのだが、
これは返上せねば、と思う。
「とつとつと」
というのは、音量が小さく、
弾いていて自分の感覚が、内へ内へいっているような
感じに聴こえるところからなのだが、
ずいぶん音量が大きくなり、
また、外へ向かって表現する演奏になってきた。
特に今回前の2曲のフラメンコの曲でそう感じた。
なお、右手を痛めてしまって
練習が少なかったとのこと。
せっかく音量でてきているので、
くれぐれもお大事に。


なお、フラメンコ曲と、
クラシック曲で、ギターを乗せる足を
変え、完全にフォームを切り替えること
にしているとのこと。
面白いと思う。


matsudaさん 所沢(N) サパテアード、カナリオス、ソレア
このところクラシック曲、ポップス曲を
弾かれていたが、今回はフラメンコ曲。
ご自身の専門だけあって、のびのびと聴こえた。
ただ、3曲ともフラメンコだと、
ちょっと最後の方は、間延びの感もあり。
うまくクラシック、ポップスと
混ぜるとよいのではと思う。
・・・難しいのかもしれないが。


kimura(典)さん(初) 日野市(N) リブラソナチネI、III(ローランディアンス)
「すごいものをみてしまった!」
のだが、ちょっとここで表現するのは
控えようと思う。
知りたい方はクラスタへどうぞ。


しかし、
この方はもう、「あがる」ということは
ないだろうと思う。


演奏の方は現代曲というか、ディアンスらしい曲というか・・・
一言で言うと、
「倒錯の・・」ということばが浮かんでしまった。
音だけの言葉なのか、微妙だが。


ギターはtakahashiさんと同じ製作家の
ギターで、これもいい音していた。
また聴きたい。
(マスターは「また見たい」とのこと)


itohさん(初) 杉並区(S) ステラバイスターライト、結婚式の帰り道、その鴨にむやみにエサをやるな、大きな玉ねぎの下で
鉄弦のピック弾きソロ。
かっこよかった。


ギター演奏としては、
1、2曲目が、ジョーパススタイルだが、
より叙情的に単音ソロを歌い上げるといったもの。
3曲目がピックによる
カッティング、特に「ジャッ」という音の
区切りをはっきりさせたカッティングで、
ブルースコードを使ったリフと
その間に自在に単音ソロを配したご機嫌な曲。
そして4曲目は指弾きによる
ポップスのジャズアレンジ。


まず、音がよかった。
モーリスのSシリーズに見えたが、
これにマグネティックピックアップを
つけ、中域を豊かにしている。
ジャリーンという広域のプレゼンスは
おそらく最低限にしているのでは、
と思うが、結果として、
「まるでフルアコ
みたいな音。
ただ、だからといって、フラットトップの
歯切れのよさ、みたいなところは、
しっかり保っていて、非常においしい音。
この音と演奏がベストマッチで、
面白かった。


演奏は、ジャズイディオムに
のっとったものと思うが、
「スケールを弾いてます」
といった感じはまったくなく、
「メロディーを歌い上げ」
られた上でのスケールであり、
ナチュラルですばらしかった。


カッティングの曲も、
音の区切れがよくて、
そのコードカッティングだけでもかっこいい。


ピックで弾くこういうスタイルもいいなあ、
と思う。
また是非聴きたい。


sekiguchiさん 武蔵村山市(N) アルハンブラの思い出(タルレガ)、郷愁のショーロ(バリオス
最後、観客としてみに来られていた
sekiguchiさんに、みんなでお願いして、
16人目として演奏していただいた。


相変わらず、すばらしい!
「相当酔っている」
とのことだが、全くそんなことを感じさせない
聴いているほうがその演奏で十分酔わせていただいた。
途中、リクエストで超高速エチュード#1もあったし。



以上、感想でした。



PS
なお、今回風邪をひいていて
体調悪かったのだが、
マスターが作ってくれた
激辛トマトミルクシェーク
にてずいぶん改善しました。
風邪ひいている人は、ぜひ。


詳細レシピはわかりませんが、
(マスターに聞いてみてください)
刻み輪切り唐辛子がトッピングされていて
みためはおしゃれ(?」)でした。



<昨年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20070518
<目に入ったニュース>
今日はパス。


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