昔バイクをのっていたころ

昔、就職したてのころ、
初めての大きな買い物が
バイクだった。
XLR２５０というオフローダーにのっていた。

ご機嫌なバイクで
ずいぶん山道を走った記憶がある。

今はバイクは全く乗らない。

さて、そのバイクを買うとき、
XLRを最終的に選んだのだが、
（その選択にぜんぜん悔いはないが）
迷ったのが、
AX-1というデュアルパーパスモデル
（オンロードオフロード両用モデル。）
だった。

そのころの一番の友人だった
バイクのりに
「中途半端なバイクは後で後悔するよ。
　オンでもオフでも専用のやつが
　やっぱり一番だから」
というアドバイスにて、
XLR（純オフロード）を選んだのだった。

ということでオフロード、よく楽しんだと思う。
面白い思い出はいろいろある。

でも、思い起こしてみると、
自分は「攻める」という乗り方は
していなかった。

あくまで自然の中で、流して走るのが
楽しめればよかった。

そう思うと、
オンロードでも快適にのれて、
（実際ツーリングでは圧倒的に
　オンロードの方が多い）
セルモータがついていて楽に起動でき、
（このころのオフロードモデルはすべて
　キック式でのｴﾝｼﾞﾝスタートだった）
・・・・つまり、
下駄代わりに使えるものの方がよかったかも
しれない。

性能は研ぎ澄ましていくと、
その1点の強みは相当の高みにいくことができる。

でも、高みを目指さずに、
ユーティリティというか、
「お気楽さ」みたいなところを
目指すのもあっていい。

一点を目指した高さは、
その高さゆえ、「ゆるさ」
をなかなか許してくれないのだ。

バイク乗りの友人のアドバイスは
おそらく正しかったようで、
AX-1は程なく廃版となってしまった。

でも、自分は
「XLRを自由自在に乗り回す体力」
をキープできず、やはり
５，６年でXLRを手放すこととなってしまった。

その後、しばらくの間
「AX-1の方が自分としては、長く乗れていたかも・・・」
そんな思いが時々でてきた。

今大型スクーター全盛だ。
「楽さ」が売れる時代となった。
AX-1みたいなコンセプトのバイクも
たくさんでている。

今自分が学生に戻れて、もう一度
バイクを選べるとしたら、
何を選ぶだろう・・・・