7-2  サイレントギター

2001年に仕事の関係で長崎から横浜に引っ越してきた。勤めている会社の社宅から社宅への引越しだったのだが、ギター演奏環境についての問題点は変わらなかった。平日はだいたい仕事の帰りが夜遅くなるので、思い切り音を出せないのだ。防音はそれなりになされていると感じているが、それでも夜22時過ぎに楽器の演奏をするのは顰蹙だろう。ご近所にも家族にも。しかし、自分の仕事はとても定時では帰れる状況ではない。どうしても毎晩弾くギターは結構夜遅い時間になる。従い、小さな音になるよう右手を加減して弾くしかなかった。
「これではうまくなるはずがない。それで楽しいのか?でも、サラリーマンギタリストなんて、みんなそんなものだろう」
そんなふうに思ってみたり、葛藤があった。
この状況を解決してくれたのが、今のメインギターであるヤマハのサイレントギターだ。「自分がギタリストとして復活したのは、サイレントギターのおかげ」そういっていい。本当にありがたい。サイレントギターは、「今自分の生活で、無くなると一番困るもの」だ。