寄席を楽しむ

横浜にぎわい座に落語を聞きにいってきた。
日本の伝統芸能は素晴らしいと
常々思っているが、ライブでみるのは、
初めてだった。


話すこと。


およそ母語であれば、だれでもできる。
しかし、「上手に話す」
さらに、「人を楽しませる」
ということになると、それが
「誰にでもできる」
ということだけに、かえって難しい
ように思える。


落語家さんは、
毎日毎日毎日毎日、これを仕事として
やっている方々だ。
しかもライブ。
お客様か、師匠に対して、
継続している。
つまり、毎日(に近い頻度で)フィードバックを得ての
修行をしているということだ。


生でみると、きっと得るものがある、
と思って楽しみにしてきた。


さて、その結果だが、
想像どおり、すばらしかった。
「芸」として磨かれたものを
楽しませていただいた。


一人30分くらいなのだが、見事に
「あっという間」に時間が過ぎた。
笑いあり、ぐっとくるところあり、
とにかく話で、「今と違うところ」へ
連れて行っていただける。


落語の演目自体も十分面白いが、そのなかに、
「現代からみると」
といったアドリブが、自在に挿入されていて、
それがまた、面白い。


そして、聴きながら、笑いながら、
ギターのライブも同じだな、と思った。


落語の噺それ自体は古くても、
いろいろな味付けをして、「今」を
楽しませている。


クラシックであり、ギターでも、
禁じられた遊び」でも、
「今」、「その人」
が表現されると、味わい深く聞ける。


曲(噺)は同じでも、
「どう語るか」で、自在に表現は可能なのだ。


最初に若い方の「前座」からスタートだが、
この前座、若い方が聴けたのも、面白かった。
そのあとの2枚目、真打の方との違いも
よくわかるし、それでいて、
前座の方も、一生懸命頑張っているのもわかる。
いつか、真打を、と思って精進しているのだろう。


14:00開演16:30まで。
3000円。
聴く方のことを、一生懸命考えることが
なされていない音楽ライブに行くなら、
こちらの方がいい。
なんとか楽しませようと、日々精進した
結果の芸の面白さは、非常に高い確率で、
はずれがない。


子供も、大変楽しめたようだったので、
機会があれば、また来たい。


<去年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20111103
<目に入ったニュース>

><