間はつめていくもの

「日本人は『間(ま)をいかにあけるか』
 などという考え方をするんでダメなんですね。
 間をあけちゃいけない、間はいかにして詰めるか
 ということから音楽がはじまるんです。
 その間を詰める詰め方に音の速度の問題がでてくる」
武満徹氏の言葉。


読書のなかで出会った言葉だが、
今の自分にとてもタイムリーで
すごく感激してしまった。


自分も作曲とか、編曲とかするが、
そのとき、もちろん
確かに間(ま)はとても大事なのだが、
「間を開ける」
という感じではない。


自分が読んでいるのは、
吉増剛造氏と武満氏の対談集なのだが、
この言葉を吉増氏が感動した言葉として
あげていて、それに続いて、
「昔からことば、詩を書くときに速度というのが
 非常に僕にとって問題だったわけです。
 スピードアップしないと詩というものは
 できてこないような固定観念があって〜」
と続けている。


自分の考えが、この言葉にシンクロした。


そう、こういう風にいいたかった。


間(ま)というのは難しい。
これを考えすぎて、要は、間をとらなくては・・・
と考えすぎてしまうと、
なにを表現しようとしていたのか、
見えなくなってしまうときがある。


なくてはもちろんだめなのだが、
「間が、ゆっくりしてしまう」
のはよくないのだ。


なんて思っていて、そのことを
文書に書いてみると、
ぜんぜんなにいっているか、わからない。
そんな気持ちをもっていたが、
「間をつめていく」
そう、こういう言い方がしたかったのだ。


こういう一節にであえると
読書ってほんとうにいいなあ、
と思う。



<昨年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20070614
<目に入ったニュース>
・イラン邦人誘拐:中村聡志さん、8カ月ぶり解放 犯人逮捕
岩手・宮城内陸地震:6人死亡、155人負傷 不明11人
・サッカー:日本、W杯アジア最終予選進出決まる


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