最前線の研究者である福岡伸一氏著だが、
自分は福岡氏の文章が大好きだ。
バリバリの理系なのだが、「美」というものに
対する考え方、生命に対するリスペクト、
美しい仕組みに対する探究心、こういったものが
簡潔明瞭に記されていて、かつ、その考え方は
普段の生活に元気を与えてくれる視点が示されている。
たとえば、
「人間はDNAで才能は決められてしまっている」
ということがつづられていたりするが、しかし、
DNAはいってみれば単なる楽譜。
どのように弾くか(つまり生きるか)は、今の自分次第。
といったようなことが、大好きなバッハの演奏が
演奏者でこれほど表情を変えるのか!
といった音楽会を楽しむなかでの感想から
導かれている。
また、絵画では、フィメールの絵などが、紹介されていたり
しているが、
(ANAの機内誌での特集も大好きだった)
よい絵とは、「時間の流れを感じる絵」
といったことも書かれていた。
納得して楽しい気分になるが、それと同時に
「美しい文章だ」とも思う。
こういう本を読めると元気になる。
著者に感謝。
<去年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20110119
<目に入ったニュース>
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