昔の人の字から

昔の方の手紙とか、
毛筆でかかれたものは、
概ね、達筆にみえる。


昔はきっと、
墨も紙も貴重品だったろうと
思うので、それほど練習できなかったのでは?
と考える。
なのに、なぜこんなにうまいのだろう?


一つの理由は、
「毛筆で書く」
ということかなと思った。


いまどき毛筆で書くなんて事は、
書道でもたしなまない限りはない。


毛筆は、
「筆圧=文字の太さ」
であり、筆圧自体が筆記での表現そのものだ。
そしてこれを自在に操ることが、
食事で箸使うみたいに当たり前の
ことだったのかなと思う。


しかし、紙が発達して、鉛筆ができると
概ね筆圧は高くなる。
その方が、速く簡単にかけるから。
でも、その結果、
「字における線の太さの表現」
というのは無くなる。


便利さの方が、だいたいにおいて、
生き残るのはしょうがないことだ。


更に今は、字を書くのはパソコンに
なってきていて、手書きはどんどん
少なくなっている。


「それでもあえて手書き」
と努めたとしても、効率を考えると、
毛筆はありえない。だから、
「書きごこちを楽しむ」
なんてことは完全な趣味だ。


かろうじて、万年筆が毛筆に近い感覚があるかなと思う。
「筆圧をかけないで書くほうが楽だし、うまくかける」
というところからそう思うのかもしれない。


万年筆。
何事も「脱力」というのは、
大事で、かつ、なかなか難しいもの
というようなことを
思い出させてくれる道具として、
ほしいなあと思う。


PS
今日は自分の会社は出勤日だった。
なので、ギターはいつものように、
夜にちょっとだけ。


ギターにおける脱力も難しい・・・・


<去年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20060321