フォークギター

中学生のとき、
「MHKラジオ基礎英語を聞け」
と親がラジカセを買ってくれた。うれしかった。で、ラジオ基礎英語はもちろん聴くのだが、そのほかの時間も結構ラジオを聴くようになり、ラジオの音楽番組を聴いて好きな曲を見つけるのが趣味となった。日曜日の9時くらいからやっていた「不二家歌謡ベストテン」(だったと思う)というラジオ番組をテープに毎週録音して聴くのがお気に入りになった。また、勉強の合間に適当にFMラジオで演歌やテレビで流れる歌謡曲とはちょっと違った曲とか、これから流行りそうな曲とかを見つけるような感じで聴くのが楽しかった。時代としては、ニューミュージックという言葉がでてきた時期だ。最初にぐっときたことを覚えているのが、アリスの「冬の稲妻」。しかし、学校で友達に
「アリスの”冬の稲妻”が好きなんだ」
といっても田舎の中学生では、相手してくれる友達は残念ながらいなかった。でも音楽なんて個人的な趣味だという感じて、例のオンボロギターでジャカジャカコード弾きをしながら歌っていた。「冬の稲妻」はその後、半年とか1年のロングヒットとなり、「チャンピオン」とかもでて、アリスは誰でも知っているグループとなり、自分の話も普通に相手がみつかるようになった。そんな友達の中には、もちろんギター弾いている奴もいて、アリスみたいなストロークは「フォークギター」なる、スチール弦のギターでやったほうがかっこいいということを教えてもらった。では、と中学2年の夏から小遣いを貯め始めた。正月のお年玉まで貯めれば、フォークギターを買えるだろうと思ったのだ。