長崎美術館 八代亜紀展

昨日21日は波佐見の10kmのロードレース
であったが、そのあと長崎市内の自宅に戻った後、
長崎美術館へ行ってきた。
目的は、「八代亜紀展」。
インターネットで調べれば即わかるのだが、
八代亜紀さんは、素晴らしい歌手であるのみならず
才能あふれる画家でもある。
その才能に直接触れることができる、
ということでとても楽しみにしていたもの。
特にギターを趣味としている自分としては、
歌手としての八代亜紀さんの方が、
ずっとよく触れる機会があるのだが、
そういう方がどのような絵を描いているのか、
なにを思って絵を描いているのか、
というのは、とても興味があるもの。


昼からいって2時間くらい時間をかけて
じっくり鑑賞した。


観終わったときに、手帳に率直な感想メモを
記したのだが、それが以下。

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自分の内面を素直にみる。
それは人に通じるところ迄すなおに!
そこが「ブルース」と
感じるところかも

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一目みては、意味が分かりにくいかと思うが、
以下のようなことを感じたもの。


描く対象は、けん玉、お手玉、といった幼少のころのおもちゃ。
夏用の帽子、キャンパス(絵の中に絵が描かれている)
自分(自画像)、猫、犬、そして、富士山、
風景、等々。
それらが、シャボン玉を伴って、
何度も対象として描かれている。


これらのものは、
「原点」であり、「将来に向けて」
のものであるとのこと。
絵の中のキャンパスには、その象徴として、
子供のころのご自身が描かれている。


子供のころにもっていた夢、みたいなことが
解説で書かれていたが、そのとおりと思う。
そして、その純粋な気持ちを描き出して、
見る方と共有したい、という思いのような
ものを感じた。
それは、自分のとても「純粋なところ」
「なまのところ」であるのではと思う。


このような「なまのところ」
を見せられることで、惹きつけられた、
という自分の経験で思い出したのが、
黒人が歌う「ブルース」。
うまいとか、ヘタとかではなく、
「歌いたい」が聞こえてきて、
一度いいな、と思ってしまうと、
引きずられるように、その方の
歌うブルース全部が聴きたくなって
しまうような感じ。


なるほど。
自分は、八代亜紀さんが歌う「舟歌」を
「日本のブルースだな」
と感じていたのだが、本当に
その通りだった、と納得した次第。


黒人のブルースは、上述のような
感じを得る反面、ここは癖が強くて、
受け入れるの、難しい、という点も
あったりするのだが、
八代亜紀さんの絵では、自分は
シャボン玉がいくつも出てくる点は、
「自分だったら、描かないけど」
という点もあり、このような癖の
好き嫌いが表現の中である点も、
ブルースみたい、と感じてしまった。


その他、レオナルドダビンチ他、
ルネサンス期の著名画家の模写が
なされていたのも面白かった。
(もちろん、モナリザもあった)
「いいものはいい」
と認めて、それを模写してみる。
加えて、絵の中の絵として
それらを表現していることもあった。


この点も歌手だな、と思った点。
歌手は歌っているとき、その歌の中の
人になりきって他の人生を表現しているが
絵でもそういうことを素直にやっている
のだ、と思ってしまった。
「絵の技術だけでなく、哲学、思想まで学びたい」
とかいうことが解説されていた。


等々、語り出すとながああああく
語れてしまいそうなくらい
いろいろ面白かった。


よし、今日の夜のギターは、
舟歌、弾いてみるか。


■<過去の今日>
「MTC」
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20170322
「帰宅ランにて空いた時間に」
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20160322
「久しぶりに大村へドライブ」
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20150322
「ニューマイカー」
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20140322
「やっぱ極端というのはよくないようだ 」
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20130322