バウハウス展

くそーーーこのブログ一回書いたのに、
全部消えてしまった。
なので2回目の記載。へこむ・・・



バウハウス展。
上野の東京藝大の美術館で開催。
13時から16時の3時間くらいかけて
じっくりみてきた。


バウハウスとは1919年ドイツに創立された
学校というか大学で、
1933年ナチスによる強制閉鎖まで
短い期間であるが、その後の
インダストリアルデザインとかに
多大な影響を与えたところだ。
その理念は、自分の理解ではあるが、簡単にいうと、
「技術と芸術の統合」
ということになろうか。


自分が学生時代からこの手の
分野に興味を持っていたので、
とても楽しみに出かけた。


展示会は最初に
1919年から1933年の年表が示されている。
バウハウスだけでなく、
社会情勢、芸術、科学、
ドイツを始めとするヨーロッパ、米国、
そして日本の主な出来事が示されている。


それをみてから、では・・・
という感じで展示の鑑賞にはいっていった。


しかし、最初の15分くらいは、
みても、まったく面白く感じない。


げっ・・・1400円も払って入ったのに・・・
失敗か・・・・


と心配になってきたのだが、
その後、モホイ=ナジという
バウハウスの有名な教授の一人の
コンポジション」という絵や
構造物作品をみているあたりで、
ピン!!ときた。


そうそう、「コンポジション
つまり構造だ。
例えば1本の線でも、それは回りとの
関係で、とても気持ちよく
感じをえることもあるし、
すごく不安定さを感じることもある。


つまり簡単にいうと、その
「バランス」を感じる
感性でみていくのだ。
思い出した。


そうなってからは、とても楽しく
展示物が見えるようになった。
特に自分は、手工品のよさを
分析して、そのよさを大量生産品に
移して行ったような製品に
心地よさを感じた。


なお、その「理想のバランスの追求」
は線だけではなく、
色彩や、材料の形状といったものにまで
向けられ、そして最終的には
「建築」として具現化されていく。
実際、バウハウスの校舎、そして
教授陣の「住宅」
が「作品」として現前された。


しかし・・・・
実は自分はこの住宅、そしてもうひとつの
方向として
「舞台」があるのだが、
(舞台の模様は映画で流されていた)
これらは、自分は正直あんまり好きでない。
というか、
反面教師みたいにみた。


実際に、これらの住宅については、
「これらの建築については反発も多く、
 改築も多かった」
ということだし、
バウハウスフェストという
バウハウスの舞台劇は、
「無理と矛盾に満ちていて、
 特異集団のアジテーション
 みられることもあった」
という説明がある。


わかる気がする。
自分は、これらからまずもって感じるのが、
イデオロギーによる画一化」
なのだ。
バウハウスは学校なのだから当たり前だろうが、
「理想はある」
であり、
「理想どおり作る」
なのだ。
これらは、学ぶ姿勢がともなった状態であれば
いいが、それを越していくと、
「強烈なイデオロギー
となって、内部、外部での軋轢を生むだろうことは
容易に想像できる。


実際、バウハウスの校長も幾度も
変わっている。


「理想を掲げ其のとおりに作る」
そうやって作られたものは、
大変機能的に見えるし、整然としているし、
格好はいいのだが、
なんとなく「息が詰まる」
感じがする。


自分としては、
「もっと自由に無秩序に」
であっていいのではないか、と
いう考えが頭に浮かんでしまう。
「理想は人それぞれ」
であり、
「自然になるようになったものでも、
 バランスは生まれる」
と思うのだ。


以上
以上のような「好きではない」
ということを考えたことも
含めて、とても楽しい時間だった。


7月21日までとのことで、
最終の週末は混むだろうなと
思い、今日行ったが・・・
・・・やはり混みそうな気がする。



<昨年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20070706
<目に入ったニュース>
消えてしまったので、もう一回
とってくる気にならない。
洞爺湖サミット開幕



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