「語る」と「説得する」

「彼らは語りかけるんじゃなくて、
何かを説得しているように聞こえる」
ジャン=ミシェル・ピルク
というニューヨークで活躍する
ピアニストが他のピアニストの感想を聞かれて
言った言葉なのだが、妙に心に残った。
実は自分はこのピアニストを全くしらず、
演奏も聴いたことがない。
ただ、たまたまふと目にした雑誌の記事だけが
心に残った。


この記事から考えてしまったのは、
音楽に対してよりも、ブログに対してだ。


ブログは、書くだけではなく
読む方も楽しんでいるが、
書き手のスタンスとして、
「語る」と「説得する」
これらの違いを結構感じるのだ。


好き嫌いの話だと思うが、
結論からいうと、
自分は、「語る」のほうがいい
と思っている。
理由はそっちの方が、
より自分勝手で、読んでて軽いから。
ということで、
ここに、「語る」と「説得する」に対する
自分が持っている違いを書き始めたが・・・
「説得」っぽくなったので、やめた。
とにかく、自分としては
「語るくらい」がいい。


でも、説得っぽくなっているブロガーの
気持ちもわかるのはわかる。
自分のブログのヒット数は多い方がうれしいし、
「コメント」(好意的なもの)
トラックバック
がいただけるとうれしいし・・・・・


さて、上記のピアニストだが、
「野獣派ジャズ」なる紹介がなされていた。
///////////////////////////////////
「音楽は衝動なんだ。何か考えて企てるものじゃない。
 最近、音楽を知的に受け止める傾向があるけれど、
 肉感的にとらえる能力が衰えているんじゃないだろうか。
 人を愛するように、音楽をやらなければ
 生きていけないみたいな。
 ぼくはそんな風に生き、演奏し、自分を表現したい
 と思っているんだ」
///////////////////////////////////
音楽についても、
過剰に知的になるよりは、これくらいのほうが
すきっとしていいかも。
でも、一生懸命説得してるみたいなのも、
嫌いじゃないし・・・・


自分の感性に会うかどうかわからないが、
その音楽にであうことができれば、
ぜひ興味を持って聴いてみたい。



PS
自分で演奏する方、すなわちギター演奏では、
語ることと説得することが
区別されるような、
高尚な技術力を持っていない。
それに、そもそも
「音楽は自分勝手に」
と割り切っている。
ただ、
人前で演奏する機会があったときは、
うけたいな、と思って選曲したりは
してしまう。