5-4  初心者の音

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「ギター歴30年で人前ライブ歴ゼロ」
の人より
「ギター歴半年で人前ライブ歴10回」
の人の方が絶対上手いです。
というか人前ライブ歴ゼロの人はギターをやっていないのと同じ!
他人に聞かせてなんぼです。
目標があると上達のスピードがすごく早くなりますよ!
皆様のご参加お待ちしております。
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前の方の章でも書いたが、これはクラスタ田中マスターのフリーコンサートへの参加募集の文言だ。ホームページにのっている。
このクラスタのフリーコンサートはいわば発表会みたいなものなので、時々ギターを弾き始めて1年未満の方も演奏にくる。演奏を始める自己紹介のとき
「初心者なんですけど・・・」
との言葉が入る。自分はよく、この初心者の方の演奏に感動する。「これで本当に始めたばかりなのか」と感心したり、上手でなくてもその懸命さに感動したりなのだが、ふと、いやーよかったなーという顔をしていると、クラスタの田中マスターも同じような顔をしている。で、
「いやー初心者の演奏と思えないですね。よかったですね。」
などと言い合っている。前節で書いたとおり、自分は「発展途上の音を聴くのが好き」という傾向というか癖というか性格というか、そういうタイプなので、これは自分の個人的趣向と思っていた。 
しかし、どうもそうではなく、初心者の音というのは人を感動させるサムシングを持っているのだと考えるようになった。これはなんなんだろう・・・