「ボーカル禁止」の効用

「歌詞」というものは、無い方がいいときもある。
ちょっと、音楽を好きでやっている方への悪口みたいな感じで、言葉にしにくいのだが、おそれず書いてしまうと、「あんまり上手でない歌」、「聴くと赤面してしまいそうな歌詞」といったのは、はっきりいってインスト以上に聴くのがつらい。歌というのは、「だれでも感動を共有しやすい」といった意味のことを先に書いたが、これは、そうであるからこそ、「上手い下手が誰でもわかりやすい」、「あまりに恥ずかしい歌詞は、痛みすら感じる」ということでもある。では、下手でなければいい、歌詞が許せればいいか、というとそうでもなくて、結構好みがいろいろでるのが、歌だ。だから、自分の趣味に合わない歌を聴きつづけることは、自分の趣味に合わない演奏を聴きつづけるよりずっとつらいのだ。(少なくとも自分は)