#116クラスタフリーコンサート

3年以上のご無沙汰だったが、相変わらず楽しかった。
自分は、このスタイルが一番楽しめる。


大変個性の強い方ばかりで、しかもレベルが高かった。
演奏のレベルはもちろんだが、それ以上に、
「思い入れ」みたいなところが、すごく感じられ、
演奏者が変わるたびに、その方の感性に
引きずり込まれる感じで、まるでいろんなところに
旅にいっているような気分になった。


今年は仕事が忙しくて、どれくらいこれるか
わからないが、できるだけ参加していこうと思う。


出演者それぞれへの感想を一言ずつ。


sakataさん(S) ニューシネマパラダイス愛のテーマ
ネクタイ背広で、
「今日は聴くだけのために来たんだけど・・・」
とおっしゃっていた。、
そこを、いきなり、弾いて!ということになった状況。
MCで「昔は、ずいぶん熱かった」とおっしゃっていたが、
そのころのことを、自分は覚えている。すごく真剣に音楽していた。
だから、今回の演奏でも、頭の中では、こういう演奏・・・というのが
みえていらっしゃったように感じた。
2曲目にももたろうさんの曲を途中まで弾かれたが、
自分は、こちらの曲が途中までだったけど、よかった。
いつかまた、sakataさんの熱い演奏を聴いてみたいけど、
sakataさんの頭のなかでなっている音のレベルは高そうに
感じたので、なかなか弾いていただけないかも・・・。
でも、そのうち、と期待していよう。



yagisawaさん(初)(N) サラバンドヘンデル)、アルハンブラの思い出(タルレガ)
次のtakahashiさんとデュオをしている、とのこと。
しっかりした演奏だった。
特にアルハンブラの方は、強弱のつけ方までしっかりしていて、
よかった。
takahashiさんとのデュオもぜひ聴いてみたい。



takahasiさん(N) 早春(佐藤正美)、悲しみのサンバ、G線上のアリア
いつもの演奏で、さすがの演奏。
自分としては、3曲目のG線上(サンバアレンジ)がよかった。
ただ、3年前と比べると、ちょっとおとなしくなった気もした。
聞けば、お体のほうがもうひとつとのこと。
是非ともご自愛ください。
また、チャレンジングな演奏を待っています。



大学の大先輩iwamizuさん (N) ボラーレ、時代、夜空ノムコウルパン三世のテーマ
「今日はあっさり目の演奏をします」
といって弾き始めたボラーレだが、自分には、
あっさりとは思えなかった。
これがあっさりだとすると、「こってり目な演奏」
となった場合どうなるのだろう・・・
すごく聴いてみたい。
で、
「脈絡の無い選曲です」
とのことで、中島みゆきの「時代」。
確かに、1曲目のボラーレからはまったく想像できない。

この時代からの、夜空ノムコウルパン三世のテーマの3曲は、
ローポジションでのギターならではの響きを活かしたアレンジで、
かつ、表情付けがばっちりの演奏で、大変よかった。
自分も簡単なアレンジが好きなので、
親近感も持った。
ぜひ、他のいろんな曲のアレンジを聴いてみたい。


yamakawaプロ (N) 海を見ていた午後(ユーミン)、ルパン三世(大野雄二)、スマイル(チャップリ

ン)
さすがの演奏だった。
1曲目の海をみていた午後は、曲の歌わせ方、高いポジションでの
オープン弦の使い方、ハーモニクスの入れ方など、
気持ちのよいアレンジ満載。
弾いていて楽しいだろう。
次のルパン三世は、高速ランニングベースバージョンと、
その基本アレンジは変えず、スピードを若干落として、
メロディを歌わせるバージョンの2つ。
自分は、いずれも好きだ。
でも、yamakawaさんには、勢いで押しまくる感じの
高速バージョンの方があっているような気もする。
最後のスマイルは、ジャジーなアレンジで始まってから、
途中、ラグタイム風に変わるアレンジで、
この変化が自分にはツボで、とても気持ちよかった。
MCにて
「このごろはイメチェンを意識している」
とのことで、焼酎から、ワインに切り替えたそうだ。
これが演奏に表れていたためかどうか、は自分はわからなかったが、
本当に気持ちのいい演奏であった。



フラメンコooyamaさん (N) ブレリア、サパテアード、If
スペインにいって帰ってきたばかりとのこと。
何度目なのかはわからないが、そういえば、自分が
長崎へ引越しになったときが、これからスペイン行くんです、
といっていた1回目だったような気がする。
その年月を感じるのは、風貌で、ひげをたくわえて、
フラメンコの演奏がぴったりになっていた。
風貌だけでなくて、演奏もすばらしくて、
切れのよい、勢いのある、また打楽器のような
表板からのリズムの気持ちよさも加わって、
すごくよかった。
そして、それらの熱さの対極にあるような
3曲目のIFのやさしい演奏。
これがまたよかった。
自分は、好みからだけだと、フラメンコの演奏より、
実はこれが一番好きかも。
よかったです。



nakauchi(読み方あっているか?)さん (S) Truth、Misty Night、あしたへ
1曲目と3曲目がオリジナル。
2曲目は押尾コータローさんのコピーとのこと。
すごくうまかった。
鉄弦で、バリバリ弾く方のデフォルトは、
昔は中川イサトさんだったり、ステファングロスマンだったり
したのだろうが、今は押尾さんなんだろうな。
で、そういううまさだけではなくて、
曲も秀逸だった。
特に自分は3曲目の「あしたへ」がよかった。
CDとかあれば、購入したい。
千葉にお住まいとのことだが、そこで、
震災復興を思って作った曲とのこと。
確かにさわやかで、元気がでる曲だった。
また、聞きたい。


アルパakikoちゃん (アルパ) ジュピター、フr−レスデアルンシオン、戦場のメリークリスマス
「アルパ」とは、パラグアイのハープ。
本当の大型ハープで、まずもって座って弾く姿が美しい。
で、音もすごく美しくて、それだけで感動してしまう。
丁寧に弾かれるのだが、緊張しているわけではなく、
ごく自然体から出てくる音。
1曲目のジュピターでは、最後のほうで、
間違ってしまったらしく、「アハハハ・・」
と笑いながら弾いたのだが、自分には、
その笑い声が、狙って入れた作品の一部のようにも
感じてしまった。
2曲目はパラグアイの曲で、パラグアイに咲く、
花の名前だそうだ。桜みたいに一気に咲くのではなく、
ぽつぽつと、時期がずれて咲いていくそう。
そんなMCもぴったりで、最後の線上のクリスマスまで
あっという間だった。
すばらしかった。


さて、そういうすごい演奏のあとが自分。(サイレントN) ハナミズキ、桜坂、ファミリー(オリジナ

ル作成中)、なのみ通り(オリジナル)、七つの子
楽しく演奏できた。
3年前から、演奏技術自体は、なにも変化していないと思う。
ただ、弾いている最中のマインドはずいぶん変化した。
で、それは聴いている方も感じるらしい。
kimuraさんが、ずいぶん変わりましたね、
といったが、やはりkimuraさんは、そういうところも
聴かれているのだな、と思ってしまった。
今後しばらくの自分のテーマは、この
演奏しているときの、マインドを
いろいろ変化させることで、
演奏の変化をつけられないか、ということ。
楽しんでいこう。


ヒューマンネイチャーkanaiさん (N) サンスのパバーナ、ラウンドミッドナイト、ひまわり、ヒュー

マンネイチャー、マシュケナダ
kanaiさんも自分としては、久しぶりに聴く演奏。
以前は、右足にギターをのせていたような気もするのだが、
今は左足にのせるクラシックスタイルで、
しかも、ずいぶんギターを立てたポジション。
で、さまざまなコードを使った、渋いアレンジ。
最初の曲はちょっと硬く感じたが、2曲目からは、
自分の知るkanaiさんの演奏だった。
聴いているうちにいろいろ思い出して、
「猿のなんとか・・・」とか
銀河鉄道999」とか、kanaiさんの他の曲、
アレンジもまた、聴いてみたくなった。
そのうち、ぜひ。


コレクターkimuraさん (N) ギターの解説、アドリブ
あのスチール弦コレクターのkimuraさんが、ナイロン弦?!
それだけでも、大変驚いたのだが、やはり、音はよかった。
演奏は、いつものキーDでのアドリブ。
延々としたアドリブで、これもお決まりだが、
気持ちよくて眠くなってくる。
kimuraさんの選ぶ音は、鉄弦のときは、
しっかり弾かないと音がでない、
「芯のある音」であったが、それは
ナイロン弦でも、変わらなかった。
で、演奏が終わった後、気になったことがあって
弾かせていただいたのだが、やはり・・・・。
kimuraさんは、しっかり弾かないと音がでない
ギターを好んで弾いていたことから、
「ギターのスイートスポットをはずさない演奏」なのだ。
つまり、右手の位置が、そのギターの一番
おいしい音がでるところでロックされる。
鉄弦では、「軽く弾いて、しっかりした音がでるところ」だ。
だから、ずっとおいしい音が鳴り続ける。
ただ、逆に言うと、音色が1種類、ともいえる。
自分が確認したのは、音色の変化具合。
弾いてみると、これまた、よい具合に変化する。
アドリブで延々と弾くkimuraさんだが、ナイロン弦の
この音色の変化まで、操れると、一層
ギターのコレクター技術に磨きがかかるのでは、と思った。


ジェシープロ (P) 早春(佐藤正美)、上海ムーン(堀尾和孝)、ジェットコースターの夢(オリジナ

ル)、エンドロール(オリジナル)
「もう酔っ払って寝そう・・・」
といいながらの演奏だったが、演奏が始まると、
しっかりした演奏であった。やっぱりプロ。
自分が聴いていて楽しかったのは、オリジナル曲の方。
ジェットコースターは、速いスピードで、ちょっと
口ずさむには難しいメロディーだが、
面白いメロディーで、よかった。
酔っていないと、どんな演奏になるのだろう。


橋下マミさん 日野市(N) マルボローの主題と変奏(ソル)、朱色の塔
実は、みなさんの前にでるまで、
その人が橋下マミさんだと、気づかなかった。
初めてすっぴんをみた。
紳士のサラリーマン。でも、熱いマインド。
弾いた曲は大変硬派。
・・・・アンバランスだ。


MCで、
「メイド衣装になったとき、なにが許せないかって、
洋服がかぶることなんですよね」
という言葉をきいて、そうか、なるほど、と思った。
「同じでないこと」というか、ちょっと違っていないと
いけない方なのだろう。
でも・・・自分としては、なかなか理解がむずかしい。
しかし、MCも演奏もたのしかったです。



田中M 国分寺市(N) 風笛
最後はマスター。
自分がマスターのテーマ曲と思っている風笛。
たっぷりのリバーブをかけての演奏。
あいかわらずタッチがしっかりしているので、
たっぷりのリバーブでも輪郭が
しっかりしていて、聴きやすい。
やはり、さすがマスター。
新しい曲はなにか、ものにしただろうか。
今度リクエストしてみよう。


ちなみに、曲ではなくて、注文のほうは、
新しいのを頼んでみた。
それは、せっかくきたのだから、と
いつものマスターがまずいといい、自分は大好きな
トマトミルクシェイクを頼んだのだが、
マスターがシャレで、
「オレンジジュースもミックスしましょうか」
といったのだった。で、
「んじゃ、お願いします」
と自分もかえしてしまった。
結果、
こういう新しいことはするもんじゃない、ということが判明した。


以上、たのしいひと時だった。
来月もこれるといいのだが・・・。


<去年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20110415


<目に入ったニュース>

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