万年筆という道具

”道具”という言葉が好きだ。道の為の具。スポーツの道具、文房具、そして楽器などがそれだろう。長〜く使って、使えば使うほど愛着がわくもの。
一番欲しい道具は?と聞かれればもちろんギターなのだが、上位5本の指に入るのが、万年筆だ。ラピタという雑誌のおまけが万年筆ということで、思わず買ってしまった。で、結構しっかりした万年筆がついていたので驚き、かつ、うれしかった。、黄色い一見すると安っぽいのかなと思うようなものなのだが、持つとズシッとくる重さがあり、安っぽいという印象は、おしゃれという印象に変わった。ちょっとペン先が太いので、常用にはならないが、かっこいい万年筆はみてるだけでも、「なんか書こうかな」という気分にさせてくれる。
しかし、今、万年筆は安いのしか使っていない。実はそれなりの価格の愛用の1本があり、どこへでも連れて行っていたのだが、3年前、出張先でインフルエンザに倒れ、一人でホテル養生する羽目になった際、なくしてしまったのだ。出張から帰任後、出張先に電話してまで探したのだが、本当にふらふらであったので、なくすような場所すら思いだせず、結局でてこなかった。
実はその万年筆は、両親から、自分が会社で昇進した際の記念としてもらったものでもあったのだ。凄く落ち込んだ。また、ノートを取る時、最初の30秒、寂しい気分になるといったことが、しばらく続いた。
で、その後「高い万年筆はもう使わない」となって今に至っている。
しかし、おまけでついてきた万年筆の重さが、かつて使っていた愛用の万年筆を彷彿させるものであり、またある程度の金額の万年筆を使ってみたい気分になった。
まず、両親に頂いた記念のものと同じものをもう一度買って使ってみようかな。両親への感謝をいつも忘れないためにも。

ところでギターであるが、実はギターも最高の道具という1本は手にいれていないと思っている。こちらはいくらでも語れてしまうので、後日。