いしおかトレイルラン大会(当日)

無事ゴール到達。「完走」とは書けない。


絶対に走れない激坂もあったので、完走は無理だ。
かつ、自分は、「足が終わる」を経験してしまい、
坂の条件のみならず、「完走」はできていない。
しかし、このコース、ゴールに入れた、というだけで
感謝せねばならない、というのが正直な感想。


ちなみに自分のガーミンの記録で21kmを3時間13分。
ハーフは1時間50分くらいだから、2倍ちかくかかったということだ。
その時間どおり、ハーフとはくらべものにならないくらいきつかった。
(ガーミンは、オートストップ機能となっており、
  実際は、もっと大幅な時間かかっていたことが
    あとで判明。)


でも、すばらしい自然の中を走れて、精神的には
楽しかった。体はきついのだが、精神的には
気分よく走りとおせた。
時折コースにおられたスタッフの方々には、
明るく挨拶できた。


スタートはショート、ミドル、ロング合わせて約6百名。


スタートを待っている時間、初トレランである自分は
まわりの方の姿をチェック。
トレランシューズから、リュック(給水機構付き)、
タイツ、といったものを、観察してしまった。
みなさん、かっこいい。
自分は、ふつうのTシャツ(色は紺)だが、
その下にファイントラックの「フラッドラッシュ パワーメッシュ」を着用。
汗によるシャツのべたつきは、ほぼこれで解消できる。
それに、ボトルが持てるウエストポーチ(yurenikuiという商品)、
ザムストの黒のLC−1(ふくらはぎ用)と、同じく腕用、
というスタイル。
ウェストポーチには、アミノバリューの500mlとゼリー状の補給食を4本。
これらは、すべて18kmの最後の上りまでになくなった。
ちょうどよかったと思う。
そしてシューズはアルトラのローンピーク。
ゼロドロップを売りにした新しいメーカーのもので、
一目ぼれ(一足入ぼれ)で購入したもの。


三分の一くらいの方は、リュック型の装備で、
おそらく、1リットルないし、2リットルの給水を
準備されていたと思う。暑かったし、必須だったと思う。
自分も500mlの給水では、心もとないかな、
とも思ったが、一方で手ぶらの方もいらっしゃったし、
それぞれなのだろう。


9時20分から開会式があり、その開会式の出し物の最後の
和太鼓を聞きながら10時ちょうどにスタート。


コースは当然初めてだし、そもそもトレラン自体が初めてだ。
作戦といったものはなく、そこまで走った状況と
ガーミンでのキロ数から状況を都度判断して走るのみ。
ただ、大きな流れは知っておくべきと思い、コースの概略のうち、
高低は頭に入れて走った。
大きく3つの山がある。最初の4.5kmまでひたすらのぼりで
剣ヶ峰山頂に至る。高低差約380m。
下りは、7km地点まで。
次は、三ツ石分岐で10.5km地点。高低差約200m。
そこから15km地点までは下り。長い下りなので気持ちよさそうだ。
最後はそこから18km地点の浅間山山頂までのぼり。
1つ目の山と同様、かなりののぼりで高低差300m。
その後は下り。21kmまで3km。


スタートして、トレイル入口までは、穏やかな道で、キロ5分くらいで
走れていたのだが、トレイルに入ると状況は一変。
狭くて厳しい山道をひたすら上る。
走れる場所は走るが、ほとんど歩き。
歩きでも相当厳しくて、ところどころ立ち止まって
息が落ち着かせている方をぼちぼち抜かしていく。
後ろも前も、ぜいぜいいっていて、すごく厳しい。
まだ、スタート直後なのに、大丈夫なのか、と思うも、
とにかく上るしかない。


自分も息絶え絶えになりながら、
「走れるところは走りながら」で山頂到達。
ここで思ったのは、
「のぼりは走ったら、持ちそうにない」
ということ。
これから先は、のぼりは歩こうと思う。


頂上は絶景だった。写真を撮っている方も何人かいた。
自分は、やっと上った、という気持ちで
ゆるゆると走りながらそこを後にした。
下りはなかなか楽しかったが、「あまりに急すぎて走れない」
ところもたくさんあった。
そして、そういうところは、のぼり以上に足にこたえる。
後半つらいだろうな、そう思いながらの下りになった。


2つ目の山ののぼり開始までは、舗装道路もそれなりにあり、
飛ばせる状況もあったが、ストライドを広げて飛ばしすぎれば
一発で足が終わりそうな気がして、いつものジョグ程度で
やり過ごす。
息は復活してそれなりに気持ち良く走れた。


2つ目の山もかなり厳しいのぼりで、へとへと、
というのが正直なところだったが、
その先の、この2番目の山の下りは
傾斜がさほどでなく、かつフカフカのトレイル。
気持ちよく、一気に下ることができた。
最高に気持ちよかった。
トレイルの気持ちよさってこういうのだろう、と納得。


しかし・・・


ここでのあまりの調子よさで、アドレナリンが
でてしまったのだろう。
その下りを下り終えたところで、ガクッと足が死んでしまった。
走ると攣りそうで走れない。
しかたなく、平坦なところも、歩いて回復を待つ。
そうしているうちにのぼり。


ここは最高にきつかった。


途中、攣りかけて足をとめると、
足を止めることで、さらに足が攣りそうな感じが
増してしまう。
従い足を止めることができない。
おもにふとももの前面がつりそう。


では、と足の使い方を変えてみると、
腿の前面のみならず、外側、内側、ふくらはぎと
違う場所が攣りそうになる。
まずい。
一回ひどい攣り方をしてしまえば、そこで本当に
終わりとなりそう。


歩幅をできるだけ小さくして、かつ動作をできるだけ
遅くして、一歩一歩の負荷を最小にして
動き続ける。


足が終わるって、こういうことなのだろうな、
と思いながらとにかく少しずつ前へ。


最後ののぼりは本当に激烈で、四足になって
上るみたいなところ。
同じように、苦しんでいる方ばかりだった。


そこを抜けるとスタッフの方が、
「頂上でーす。お疲れ様です。あとは下りでーす」
と言ってくれた。
やれやれ・・・・

あとは4kmくらい下りだ。
ただ、もう1か所急なのぼりがあったな、と思いながら、
走ろうとしたが、もはや走れなかった。


早歩きで、とにかく動く。


ここで悔しかったのは、せっかくの下りなのだが、
足が終わっていて、下りを走り下ることができない。
さんざん抜かされそう、と思ったが、抜かされたのは
10人くらいだろうか。
みんな足が終っているんだろうな、そう思わせる状況だ。


下りきると、最後は田んぼのあぜ道を1km。


走ってみる。20mでダウン。歩く。
また走ってみる。また20mでダウン。歩く。
ということの繰り返しになった。
しかし、練習の成果だな、と思ったのは、
だんだん走れる距離が長くなり、最後のゴールまでは、200mくらい
走ることができ、走りながらゴールをすることができた。
この最後のあぜ道で、数名の方を抜かした。


スタッフの方にお礼を言いながら無事(?)ゴール。


終わった後は、イチゴが食べ放題。
ものすごく甘くておいしかった。
最後は、3位までの方の表彰式と、いろんな賞の商品授与。
自分はなんと、
「遠方賞」なるものをいただいてしまった。
応募が長崎からだったから、一番西、とのこと。


しかし・・・自分は4月1日の転勤を見越して
応募したのであり、その後は横浜在住。
もらっていいのだろうか・・・


と思い、檀上に呼び出された際、
「あの・・・自分は4月1日に転勤で・・・」
と正直にカミングアウトしたら、みなさんに笑われてしまった。
「いいよいいよ」という声が多かったので、
「じゃあ、ありがたく頂きます」
とお答えしたら、
「その代り、来年もでてね」
と司会の方から。


「オーケー!!!」
と指でOKマークで即答。
よし、来年も頑張るぞ。




<去年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20110429


<目に入ったニュース>

><