石岡トレイルレース「ひざ痛と伴に」

最高の天気。暖かいを通り越して暑い。
しかし、暑さが好きで、ひざに故障を抱えた自分
としては、冷える心配なし、という意味でも
最高の天気だ。


2年前のこのレースが自分の生涯初のトレイルレース。
2年間でどれくらい自分が成長したか、
このコースで確かめたいところだが、
そういう余裕のあることは言っていられない。
左ひざ内側裏の痛みが完全に治っていない自分としては
その再発が怖い。
4月12日の50kmマラニックでは、46kmまで
走れたが、その後ひざをかばって走ってきた影響で、
膝外側にも痛みがでて最後の4kmが
走れなくなり、歩いてゴールせざるを得なくなった。
この痛みが再発してしまえば、DNFとなろう。


スタート前に迷ったのはザムスト
ふとももサポートのTS−1を使うかどうか。
ぎりぎりまでつけていたのだが、
つけてみると、筋肉が引っ張られて痛みが
出るような感じがして、最終的に外すことにした。
結局、
「いつもの自分のスタイルでいこう」
そう思ったもの。


さて、気持ちいい日差しの中、
スタートしたのだが、走り始めてすぐ、
愕然とした。


痛い・・・・。


左足を前に出す度、ひざの裏内側が痛い。
おととい5km走ったときは、
最後はキロ5分のペースでも、さほど痛くなかったのに・・・
これで最後まで行けるだろうか。
ものすごく不安になりながらGPS時計をみて、
「あっ」と気付く。
ペースがキロ5分を切っている。


かなりゆっくり走っているつもりだが、
アドレナリンがでて、最初からキロ5分を
切るペースで走っていたのだ。
そういえばレースではよくあるよな・・
と思い返した。
最初からそういうペースであれば
いたいわな・・・
そう納得して、いったんペースを落とそうか、
と思ったのだが、
そうはせず、そのまま走ることとした。


理由は、最初の2kmはロードだが、そのあとは
3つある最初の急登。
渋滞するか、しなくとも「走り」はない。
ここまで頑張ってしまおう、と思ったもの。
トレイルレースでは、
「トレイル入口での渋滞はなるべく避ける」
は鉄則だ。


予想通り、急登がはじまったところで
走りはなくなった。
しかし、予想と違って渋滞はほぼなし。
止まることなく、登りで歩き続ける。
このところ、普段のランニングを抑え気味に
していたので、心肺が結構きつく感じる状況が
ずっと続くことになった。


つらい・・・といえばつらいのだが、
実は自分としては、ここで助かった、と思っていた。
つらいが、これは山登りと同じペースなので、
このペースを守ることはできる、という自信が
あったのと、もう一つは、のぼりでは
膝が全く痛まなかった。
「登りでは、ひざを休めることができる」


やっと登りきっての下り。
最初の下りは、ロードの下りだ。
いってみれば「タイムの稼ぎどころ」
なのだが、自分は「やむなく自重」。
ストライドを広げると痛みがでるので、
ストライドを狭めて、なるべく負担が
かからないように走る。
結果的にこれがよかった。


それなりに抜かれたが、
痛みも薄れてきて、気持ちよく走れるようになった。


2つ目の登りではもう少し、つま先のみを
使った登りにしたかったのだが、
それができず、べた足での登り
としてしまった。
結果として前回の峰山より、
スピード的には劣ったような気がする。
しかし、今回は「ふとももを腕で押す」
テクニックを積極的に取り入れており、
これが功を奏して周りの流れに
のって、順調に上ることができた。


2つ目の下りは気持ちの良いふかふかトレイル。
しかし、前回はここをかっ飛ばしてしまい、
その後「脚が終わる」というのを
初体験してしまった下りだ。
もちろんここも自重。
昨年よりは走力が上がっているだろうと
思うのだが、今回は、
ひざの方を気にせねばならない。


さて、その2つ目の坂が終ると、また
しばらくロードの穏やかな場所が続く。
ここで、4月12日での50kマラニック
効果がでた。
「とにかくジョグでいいので走ろう」
というのがつらくない。
キロ6分から7分くらいのペースだが、
走りながら休めている気がする。


周りはかなりきつそうな方ばかり
になっているなか、自分は
すいすい進める。
十数人をごぼう抜きしてしまった。
気持ちいい。


このあと、最後の急登。
坂の途中で脚がつったのだろう、
動けなくなっている方が何人もいた。
そうだ、自分も2年前はこうだったな・・・
と思い出しながら、今回の自分は
ぜいぜいいいながらも、最後まで止まらず
登りきった。


やった!
あとは、下りと平地のみだ。
3時間切りはちょっと無理だが、
3時間10分くらいでは走れるかも、
そんなことを思ってしまった。


道には、最後の下りを楽しんでください、
という意味であろう、
「風になれ!」の看板。
よし、もう大丈夫だろう、
最後はちょっと飛ばしていこう!
と気分よく下りを走り始めた。


しかし・・・これが自分の甘さだった。


今日初めて、
「かっこよく下っている」
などと感じながら、おそらく
坂の半ばくらいまできていたと思うが、
そこで、やばい! という状況となってしまった。


50kマラニック
46km前、痛みがでるまえの
「力が入らず、かくかくする感じ」
が発生。
やばい、と思って、走りを
「自重した走り」に戻したのだが、
時すでにおそし・・・、
「ひざの外側の強烈な痛み」
がやってきてしまった。


こうなってしまってから、立ち止まって
ストレッチやら屈伸やらをしてみるが、
どうにも痛みは引かず。
下りなので、どうしても走り始めると
力を抜いてははしれないためだ・・・・。


それから最後のゴールまでの2km超、
残念ながら「競歩」となってしまった。
ここで、ひざを完全に壊すわけにはいかない。
我慢だ・・・・


何人抜かれただろうか。
抜かれるたびに残念な気持ちになるが、
下を向いて、とのかくひたすら
「自分の最高速の歩き」に徹した。
結果、3時間25分でゴール。


あーーー、最後の下りで色気を
出さなければ・・・
くやまれる。


そんな気持ちで、ゴール後
腰を下ろして5分。
どっこいしょ、と腰をあげてみてびっくり。
なんと、ひざの外側の痛みがまったくなくなっている!


そうか・・・自重した下りとしてもよかったし、
痛みがでそうなところで、えいや、と
5分なり10分なりがっつり休めばよかったのだ。


まあ、仕方ない。
今回の勉強としては、
「自分の筋力の70%以下であれば
 自分の体力は長持ちさせられそうだ」
「100%に近い体力を使うのは、
 スタミナの面でも、痛みの発生の面でも危険!
  (特に下りを飛ばすのはリスク大)」


次はいよいよ6月1日の奥久慈だ。
まずは、ひざを完全になおさねば。


以上、自分のトレイルレースの状況だが、
明日も石岡トレイルレースの記載を
する予定。


<去年の今日>
「最悪のコンディション」
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20130427

<目に入ったニュース>

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