つめとフィンガーピック

スチール弦ギターを指弾きでバリバリならしたいと時々思う。
しかし、自分のつめでは、スチール弦でピッキングを強くし過ぎると持たない。特に一世代前のいわゆるフォークギターは、概ねピックによるストローク弾きでちょうどよい設計になっているようで、フィンガーピッキングで、ボディーまでバリバリならしきるのは結構つらい。やはり価格は高いが、今流行の「フィンガーピッキング用ギター」が欲しい。これまであまりそんなこと気にしてなかったが、ナイロン弦ギター(サイレントだが)をメインに弾くようになってから、よくそういうことを思うようになった。
自分の弾き方は、親指を除く右手の3本の指は、つめの親指側のヘリが削れる。よって、強く弾き過ぎると、爪のその部分がぎざぎざになり、割れやすくなってしまう。そのまま、その強さでピッキングを続けていくと程なく割れてしまい、その後はギターが弾けなくなってしまう。おそらく自己流のピッキングが原因だろう。そして、実はこれがナイロン弦をメインにした理由でもある。ナイロン弦はスチール弦よりはつめへのダメージは少ない。つい先日もスチール弦を弾いていて中指のつめが割れてしまい、いつも使うつめの親指側の方が深爪に近い状況になってしまった。ただそこで気が付いたことがある。
自然と残っている反対側のつめで弾いたのだが、これが結構いい。ひょっとして、自分はこれまでつめの使う部分間違っていたのかもしれない。でも、そう思いながら、同時にある人がいっていた言葉も思い出していた。
「ギターの左手は技術で、右手は性格」
だから、奏法には間違いというものはなく、ある音を自分が無意識で好んだ結果、そういう部分で弾くようになっていたのだろう。でも、このような経験から、つめの弾く部分はもう一度検討必要かなあと思っている。(この文章を書いた後も、いろいろ試している。)
スチール弦のギターを指で本当に鳴らしきるためには、本当は、つめをなんらか強化することが必要なのかもしれない。中川イサト氏は、ピンポン玉を切り出して爪に張っているとのこと。押尾コータロー氏はスカルプチャを使っているとのこと。自分は面倒くさがり屋なので、いまのところやってみたことはないし、やるつもりもない。その代わり、フィンガーピックを使っている。