どういうところでBGMは必要か?

一言で簡単にいうと、会話を気楽にしたいところでだ。
一番会話がしにくい状況とは、音が全く無く、不特定多数の人が廻りにいるような状況だろう。自分の話を聞かれるようなのがいやだし、聞きたくないのに聞こえてしまうのもいやなものだ。こういった環境では、仮に周りの人もおしゃべりをしていて、自分がしゃべることに抵抗ない状況であっても、一旦ふっと沈黙が訪れると話しにくくなってしまう。こういう環境ではBGMが是非ほしい。人のおしゃべりの邪魔にならないような音楽が適切な音量で流れていると、とたんに会話しやすくなる。この観点からBGMを評価していくとけっこう面白い。
最も参考になるのは喫茶店だ。いい喫茶店の大事な条件のひとつは「いいBGMを適当な音量でかけていること」と自分は思っている。もっとも、ジャズ喫茶などのようにBGMとしてでなく、音楽そのものを聴かせるための喫茶店もあり、これはこれで一文化として面白いと思う。しかし昨今、時代が変わってジャズを聴かせるのみでお客様を呼べるような時代ではなくなった。
話を普通の喫茶店に戻そう。
茶店の役割は「リラックスしたり、会話を楽しむ場を提供する」ということだろうが、これらのために、音楽は重要なアイテムだ。その場の雰囲気をエクセレントなものとし、おしゃべりの邪魔をしない音楽。けっこう難しいと思う。
じゃあ、自分にとって、居心地のよかった喫茶店でどんな音楽がかかっていただろうかと振り返ってみる。誰かとおしゃべりするにしろ、一人で考え事や読書するにしろ、集中できる喫茶店では、どんな音楽がかかっていて、どんな状況だろうか。「あまり気にならないけど、嫌いではない音楽」が流れていて、意味がわからない(聞きとれない程度の距離での)おしゃべりがあふれているといった感じだ。
逆に最悪のBGMは?
自分としては、テレビやラジオの音。つまり「気になってしまう音」がかかっている状況だ。落ち着いて自分の時間を持つことが難しくなってしまう。テレビやラジオは自分が見たいというものを自分の家でみる(聴く)のが一番だ。
ということで、自分はBGMというものをあまり好きではないと言っているものの、喫茶店が好きなので本当はそれなりにBGMを楽しんでいるのかもしれない。
ちなみに、自分の生活状況としては、このところ仕事と家庭で忙しくて、「休日にほっとできるような喫茶店」を探せる状況にない。そのうちそういうところを探す余裕ができたら、是非ともゆっくり探してみたいと思っている。(いつにになることやら・・・)
なお、ラジオについては、BGMとしてでなく、聴きたくて聴こうとする分には好きだ。
また、好きでないBGMと書いたが、庭仕事や長時間運転といった単調作業で、かつそれを一人でやると言った場合は楽しめる。でも、それはBGMというより、音楽を聴くことがメインで庭仕事や運転がBG、バックグラウンドと思っている。