スペース:休符の演奏=想像力をかき立てられる?

自分の母親は習字の先生をやっている。習字における美しさはいろいろあり、墨と筆で書く、線の勢いなどに感情をこめていくところがメインではなるのだろうが、あわせて大事なのが、白の部分、すなわち何も書いていないスペースと黒の部分の割合だそうだ。
つまりスペースのあり方がポイントになるとのこと。
彫刻ではあの腕のないミロのビーナスがそうだろう。
音楽での達人はマイルスデイビスかな。
あの音の切り方というか、演奏を止めるタイミングというのは、すごい。
いま自分はスローな曲を練習しているが、とても美しくというか、かっこよく弾けるときと全然ダメなときがある。うまくいかない時の原因として、ピッキングの調子ももちろんあるが、もうひとつ、このスペースというか、間のとりかたがうまくいかないときも、やはり美しく弾けない事に気づいた。
この間のとりかたがうまくいかないときはやっかいだ。
最悪のときは、演奏している曲のなにをもって美しいと思っていたか、見失う時がある。簡単にいうと、曲に飽きてしまって感情移入できなくなったときだ。この場合、曲の中のスペースをどのように設けるかが全く分からなくなってしまう。
ゆっくりした曲で自分の感情移入ができると、相当気分がいいのだが、1回できても、続くかどうかがわからないところが、難しい所だ。