新鮮さを保つこと 

自分は時々、出張やらで、「数日間ギター触れず」というときがあるのだが、その後でのギター演奏が、とても、気持ちよく、上手に弾けていると感じることがある。なんにも弾かないでうまくなるはずないので、実は、「調子よく弾ける気がするだけ」なのかもしれないが、実感としてある。 
昔雑誌のインタビューで、パットメセニーが以下のようなことを言っていた。
「ツアー中は、本番ギター以外、敢えて触らないようにしている。そのほうが、いいフレーズがでやすいんだ」
超々一流のプロの言葉なので、自分とは次元の違う話なのだが、でも考えてみると、練習というのは、ある決まったフレーズを出やすくしてしまうという一面がある。それは、ジャズ奏者には、マイナスだ。ジャズはアドリブ中心の音楽だから、ミュージシャンは、自分の演奏にマンネリを感じることはつらいだろうと思う。
しかもそうでありながら・・・・毎日のツアーでの演奏では、お客さんは、「まってましたのメセニーフレーズ」を期待されていることを感じるだろうし・・・・・
そんなことを思うと、確かに「本番以外弾かない」というのは、そのときのパットメセニーには重要は方法だったのだろうと納得できるし、プロのジャズ奏者では同じような考えの方が少なくないかもしれないなと思う。ある意味、
『ギターが下手で、ちょっとずつ、うまくなっていく過程が楽しめてるアマチュアギター弾き』
は、
『すごく高度な技術の曲を弾いているが、毎日同じ曲で退屈してしまっているプロ』
より、幸せだと思う。
もちろん、下手ゆえ、弾けるフレーズが限られてしまい、行き詰まってしまう(退屈してしまう)ということから如何に逃れるかということに苦労しているというのが、今の自分の姿であり、同じような方がたくさいいるだろうなとは思うのだが。 
いずれにしろ、退屈しないように長く楽しんでいきたい。