金から生まれる金

今週読んでいる本は以下。


『なぜ、アメリカ経済は崩壊に向かうのか』
−信用バブルという怪物−
チャールズ・R・モリス著


昨今、日本ではテレビでよくみる
(であろう)アメリカ金融の
混乱について、分析している本だ。


はっきりいって、中身は
難しくて、しっかり理解することは
できない。


だが、著者のできるだけ平明に
書こうという試みから
概要は伝わってくる。


要するに、
「金が金を生むシステム」
を作って、それをみんなで崇拝したと。
でも、本当は、崇拝したとしても、
金の絶対量というのは、
本来、
「額に汗した分しか、増えない」
だから、
「みんなでそれはどれなのか?を
 しっかり評価する」
という仕組みがあるはずなのだが、


アメリカでは、
「じゃんじゃん使え!」
「市場が勝手に調整するさ」
ということをしてしまったと・・・・


めっちゃくちゃ、簡単に書く。
(1)頭がいいやつは、汗水たらして働くより、
  金融で一儲け、の方が圧倒的に楽に、巨額が得られる。
(2)で、そういう方向の金融商品がじゃんじゃかでた。
(3)でも、本当は、使えるお金が決まっているから、
  上記で記したように限界があるはずなのだが、
(4)FRBアメリカの国の銀行みたいなもんだな)は、
  じゃんじゃん、金を市場に流しまくってしまった。
(5)結果、働かなくても、とにかく金が流れる。
(6)金融をうまくやるやつが、儲かる。
(7)でも気付いてみたら、
  「汗水たらした分」の何百倍(何千倍?)もの
  「いい思い」を奪い合ってしまった。
(8)さて、それは「本当はなかったもの」
  なのだから、これからどうなるの?


ということだ。


毎日、
「自分は社会の役にたっている」
という思いが得られて、
死なないくらいのお金があって、
他になるべく心配がない、


それくらいで
十分だと思うのだが、
みんなで、
「働く以上のお金儲けが、
 株とか、資産運用でできる」
という宗教というかイデオロギーとかが
まさってしまう社会・・・・


うまくいかないだろうな・・・


ちなみに日本は、
そういうお勉強は、
「パチンコ」
とか、その1万分の1くらいのリスクで、
お遊びとして、お勉強している。
(と思いたい)


グローバル化とか、
金融リッチとか、
確かに「もう人生安泰」
という極極々一握りの人はできるのだろうけど、
その何百倍もの、
「更に毎日一段と不安な人」
を量産しているのではなかろうか・・・・



よし、今日も真面目に働こう!




<昨年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20071218
<目に入ったニュース>



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