美術館というのは、生活面でいえば特に無くても困らない。でも「無くてはならないもの」だ。そう思っている。考えてみれば、「野球やサッカーのスポーツ」だって、子供の育成や健康のため、ということを除けば無くても生活できる。いやもっと極端にいえば「中学校以上の勉強」だって、自分の仕事とする分野以外については、実生活上は、必要ない、といって間違いではないだろう。でも、繰り返すが、「無くてはならないもの」だと思う。ただ単純に目的同行でなく、「美しいもの」を示してくれるものというのが、人間には必要だ。そういう思いのシンボルのひとつが美術館だと思う。
「どういう街に住みたいか」
という問いに対して、いろんな答え方があるが、
「いい美術館と、いいコンサートホールがある街」
という答えもいいなあと思う。これからも美術館、時々楽しもう。