アルハンブラの想い出

誰でもしっているクラシックギターの曲。
大変美しい。
しかし、自分はこの曲が好きでない。
理由は自分が弾けないからだ。
だから、
好きな曲だけど嫌いな曲なのだ。


もちろん弾けないのは、トレモロ
曲自体は好きだし、
弾けることに憧れがあるので、
たまに弾いてみる。


スピードを欲張らなければ、
一応は弾ける。
しかし、トレモロ部が美しくない。
・・・・
そこで更にスピードを落とす。
ある程度落としていくと、
きちんと一音ずつ、
鳴るようになる。
しかし、
それはもはや曲ではなく、
指の練習だ。
つまらない。
本当は、ここで、じっくり練習して、
ものにしていくのがいいのだろう。
しかし・・・・


自分はそれほど”練習”は
嫌いではない。
でもトレモロに関しては、
音の粒をそろえようとすると、
「勝手になってしまう感」
ばかりになって、
トレモロ自体を、
音を大きくしたり小さくしたり、
速くしたり遅くしたり、
「自分でコントロールしてる感」
がもてないのだ。


だから、
アルハンブラの想い出については、
「つっかかりながらだけど、
 いい曲だなあ。楽しい!」
(とりあえず、弾くことを楽しむ)
という状況になれないのだ。


でも、しかし・・しかしなのだ。
状況が変わった。


普通に弾くのはあきらめて、
トレモロ部を3本指でなく
人差し指と中指だけにした。
「ツタタタ ツタタタ・・・」
ではなく、
「ツタタ ツタタ・・・」
で弾くことにした。



そうすると曲になった。
つまり、
それなら音がちゃんと聞こえて、
大きくしたり小さくしたりの
自分のコントロール下にも入ったのだ!


初めてアルハンブラの想い出を
弾いて楽しいと思った。


そこで・・・・


今度は、
中指と薬指で弾いてみた。
と・・・
これも弾ける
(というか、聴ける)
ではないか!


ということで、
まず親指を含めた3本指で弾いていこう。
そのうち、あわせ技で
4本指で弾けるようになりそうな
気がする。



実は、
7月から、自分のテーマとして
「速弾き」
にチャレンジしているのだが、
これは、一番自分が苦手とするもの
なのだ。(なかなかうまくならない・・・)
そして、これを物にするには、
右手のタッチを洗練化させねばならない
と思い至った。
そして、それはおそらく、
トレモロをうまく弾く」
という技術と近いところにあるだろう。


ということで、
アルハンブラの想い出を
「なんとかならんかなあ」
と弾いてみたりしていたのだ。


もちろん、その他にも、
演奏フォームも足台を使って
きちんとしてみた。
また、
つめも初めて伸ばしてみた。
(だから鉄弦はいまお休みだ)
アルハンブラの思い出がとりあえず
3本指だが、弾いてて楽しいと思えたのは、
そんなことをしていたこともあるのだろう。



アルハンブラの想い出。
これは先の長いチャレンジとなりそうだ。
でも、
「曲を弾いて楽しいと思えた」
ことが自分にとっては、
めちゃくちゃ大きな一歩だ。


楽しみが増えた状況になったのだから。