鳴っている音以上の音楽・・・

ふと手にしたintoxicate。イントキシケイトという
TOWER RECORDの無料配布雑誌が、面白かった。
2005年の11月59号とのことなので、
どういった周期で出しているかすら知らないのだが
CDを紹介するための雑誌だ。
59号は、「日本とジャズ」というのが、特集になっていて、
最初の記事は、なんと、
『対談 ウェインショーター × 菊池成孔
3ページだが、内容は濃い。
「無料の雑誌でこんなの載せていいのか!?」
と思ってしまった。
すなおにお買い得、じゃなかった、貰い得として
うれしい。
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記事の
ウェインショーターの発言から>>
『マイルスデイビスの言葉で好きな言葉が
あってね。彼から尋ねられたんだ。
「鳴っている音以上の音楽が聴こえてこない
音楽ばかりでウンザリさせられることはないか?」
そう言われるまで、僕もそういう音楽を作って
いたんだと思う。でもマイルスの音楽は違っていた。
そこから聴こえてくるものはすべての創造物、
人間性の本質。
つまり喜びであり、笑いであり、シリアスに
なりすぎないように、でも深い思想もあり、
軽い笑いもあるような、人生のすべての要素。
そういった音楽は、一つのタイプの音楽だけ
を好み、バリアをこえることができない、
みずからの牢屋の中に閉じ込められた
人間にとっては、聴くことにチャレンジを
要する音楽なんだ。』
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すっごく同感。
この後、コンテストの審査員が
すごく上手いピアニストに対して
悪い評価をし、その言い訳として
言う言葉も最高だ。
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「君の演奏は素晴らしい。練習もすごくしている。
でも、君の音楽からは、
ぼくのじんせいはとてもつまらない、
ぼくのじんせいはとてもつまらない
という音が聞こえるんだ」
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音楽って本当は、
鳴っている音以上の
音楽を聴かせて初めて音楽
足りえるのかも。

下手でも、「立ち上がってくるもの」
を感じるときあるし、
逆にすごくうまいけど
「たいくつ」
に感じるときもある。


芸術とか”表現”とかはみんなそうだろう。
ピカソの絵なんか、
絵をみながら軽く30分くらいは
語れちゃいそうだし・・・・・


岡本太郎氏は
「いやらしさ」といっていた。。
ツタンカーメンの仮面は
何千年もこのいやらしさを
なくしていない。すごい!というように。


マイルスやピカソ岡本太郎には
遠くおよばないのはわかっているが、
「表現すること」はやっていこう。
表現することなくしては、
人生つまらないだろうから。