穏やかな笑み

「今日の室伏は静かです」
というアナウンサーの言葉が忘れられない。


本当に、そのとおりだった。
静かに自分の投てきを待ち、
すっと、ごく自然にたったところから、
競技に入っていく。


回転が始まったそのときは、
まるでスローモーションのように、
不自然に遅くみえる。
しかし、最後のリリース前は、逆に
早回しのビデオをみているような
人間業とは思えないスピードだ。


しかし、その印象は、テレビだから、
ということもあるのだろうか、自分としては、
「静か」というものだった。
「美しい」といってもいいかもしれない。
それは投げ終わった後の
表情まで、本当に穏やかにみえた。


本物の強さ。


陸上のテレビは今週の日曜日から
やっているわけで、その間、何人もの、
「勝負前の画像」をみているわけだが、
この室伏選手の「静けさ」
は本当に別格だった。


普通は、冷静ではいられない。
あのボルト選手だって、そうだったくらいなのだから。


室伏選手は、
「最初のほうで、いい記録がでたから落ち着けた」、
といっているとのこと。
自分は、謙遜だろうと思う。
なにしろ、6回とも、すべてがすばらしい記録、
自分のシリーズベストだったのだから。
ありえない安定性。


いいもんみせてもらいました。


記録ももちろんですが、
競技中の表情、立ち振る舞いなど、
すべてが、美しかったです。


室伏選手、本当におめでとうございます。


PS
今日一番忘れられない風景となったのは、
上述のとおり、テレビの中だった。



<去年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20100829

<目に入ったニュース>

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