「働かないアリに意義がある」読了

働かないアリに意義がある(長谷川英祐)出張中に読了。


アリの生活もなかなか大変で、
いつ降ってくるかわからない、食糧を
探し、そして見つかればそれをみんなで運ぶ仕事の
他に、
巣のメンテ、さらに一番大事な仕事として、
卵をなめて腐らないようにする、
といった仕事があるらしい。
ハチも、同じとのこと。


これらをめちゃくちゃたくさんのアリさんが
手分けしてやっているのだが、
アリさんには、「中間管理者」すなわち、
係長とか、課長とかがいない。


どうして、うまく役割分担できるのか?


といったようなことが、
アリの巣や、ハチの巣の観察、フィールドワークからの
結果がつづられている。


答えは、「個性」
とのこと。


みんな同じにみえるアリさんだが、
仕事をしたくなる状況が一匹一匹ちがっていて、
その違いゆえ、仕事がわりふられ、かつ、
予備のマンパワー・・・じゃないな、アリパワーが
残されるようになっているとのこと。


効率を最大にするためには、
「如何にみんな一斉に同じようにできるか」
が勝負の分かれ目だが、
自然の世界では、
「みんな一斉」、「みんないっしょに」
というのは、裏目にでれば「全滅」
につながるということだ。


逆にそれぞれの性格がグラジュエーションをもって、
違っているものが、集まったほうが、
組織の生き残りのためには、有利ということだ。


昨今、企業では、
「効率(儲かること)至上主義」
だが、強い集団となるためには、
「効率的でない部分を、如何にうまく
  抱合していけるか」
なのかもしれない。


他にも、「集団ってどうあるべき」
と考えさせられる内容がたくさんあって、
大変面白く読めた。


<去年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20100824

<目に入ったニュース>

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