CAMPS FL-11C/TUNE試奏

出張の宿泊先が今日は新大阪のホテル。
二駅先の江坂には、有名なギター屋さんの
ドルフィンギターがあるなあ、
と思い出し、大変忙しい状況であるが、
(ホテルに戻ってからも、メールを処理している)
「息抜きもしないとやっとられん!!」
と判断し、みにいってきた。


案の定、弾いてみたいギターがてんこ盛り。
手工品ギターはもちろん、メイトンとか、
量産品でもつぼを押さえたギターが
たくさん展示してあった。


しかし、お邪魔したのは既に19時過ぎ。
「自分にぴったりの機種」
を真剣に試奏する方を優先しよう。


なので、必然的にナイロン弦、しかも
純クラシックではなく、カッタウェイで、
ピックアップがついていて、
ネックが多少狭い、といったものとなる。


そうなると、候補はぐっとせまくなってしまう。
だから、本当は鉄弦も試奏したいいう気持ちも
起きてしまうのは、しかたないところか。


で、そんなこんかを考えながら弾いてみて、
CAMPSのFL-11C/TUNEというのが
最高によかった。
ネック幅は51mmで、自分としては、
これが48mmであったら、
「いうことなし!」
の評価となっていたであろう。
フラメンコギターなのだが、
ピックアップつき、カッタウェイありで、
いってみれば、ポップス用ギター、
といってもいいと思う。
同じく、CAMPSでフラメンコでないやつ
も弾いて見たのだが、自分の好みとして
圧倒的にFL-11の方がよかった。


自分なりの評価は、以下。


実は、鳴り、音量面としては、クラシックタイプのもの
の方がいい。
もう1本弾いたドルフィンオリジナルの
ZUCQという機種(こちらは、ピックアップなし)
の方もパワー面では圧倒的にそっちが上。
特にZUCQは、1弦のパワーはすばらしかった。


しかし、そのならなさ加減といってはなんだが、
コントロールされた音色がとても渋い。
「枯れた感じ」「色気がある」。
ちょっと倍音で解説すると、
ナイロン弦は、そのやわらかい音色の
特徴なのだが、基音、そして偶数倍音
支配的だ。
管楽器でいうとフルートというところ。
一方、奇数倍音が増えるととんがってきて
サックスに近くなる。


この奇数倍音の出方がCAMPSのフラメンコのほうが
大変気持ちいいと感じた。
つまり、音がナイロン弦のわりには、
ざらっとしていて、それが音色の
輪郭のよさに繋がっている。
ようするに、ちょっと鉄弦に近い
鳴り方といってもいいのかもしれない。
もともと鉄弦が好きな自分だから、
こういう音がすきになるのは道理だ。


で、ボディが極薄になっている。
これが、ボワンとした残響音を少なくして
ソロギターのような、複数の音の分離
が不可欠な演奏には、非常によい。


ピックアップを使って、
PAでの音だしのほうも、申し分なし。
かなり長い時間弾いてしまった。


そのほか、演奏性については、
ネック幅は上述のとおり、自分としては、
もう少し狭いほうがよいが、かなり薄いつくり
となっていたので、思ったほど
気にならず、これでもいいなあ、と思った次第。
もうひとつ気になったのは、
ポジションマークがなかったこと。
ちょっと弾きづらかったが、
一方、そのポジションマークのなさが、
かっこよかったりもしたので、
なれの問題かなと思う。


以上、非常に気に入った1本だった。


フラメンコギターの音の方が、
自分って気に入るタイプなのかも
しれない。
週末にでも、カッタウェイでない量産品の
フラメンコギターもちょっと
試奏してみようかな。と思う。



<去年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20100526
<目に入ったニュース>

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