オーバープロネーション用シューズ

ランニングマガジンのクリールを読んだのだが、
そのなかの「シューズトライアル」
の記事が気になった。


樋口編集長と斎藤さんがシューズを履き比べして、
感想を歯に衣を着せず、書かれていて、
楽しく読ませていただいたのだが、
お二人とも、自身がオーバープロネーション
(踵着地時、膝が内側に過度に倒れこむ)
でありながら、コントロールタイプのシューズ
(要するに、オーバープロネーション防止タイプ)
が合わないのだという。


実は、自分もそうなのではないだろうか・・・
と思うところがあったのだ。


自分は、アシックスのNY2160と
もうひとつ、時々ビブラムをはくようになっている。
自分は、土踏まずがあまり高くないので、
お店の方の見立てはいつも、
コントロールタイプを勧められる。
で、NY2160を購入したのだが、
ビブラムで走ったほうが、痛みがでにくい。


今、右ふくらはぎを痛めているが、
これもNY2160を履いていたとき
起こしてしまったもの。


しかし、どう考えても、
2160のほうが、ソフトな着地感だし、
がっちり、守られている気がする。


もちろん、自分も
「BORN TO RUN」を読了していて、
はだしのほうが怪我しにくいことも、
フォアフット着地のほうが、プロネーションからの
痛みがないこともしっている。
だから、2160使っていても、
ガツンという踵着地はしないで、
殆どミッドフット着地か、フォアフット着地だ。


それなのに、なぜ・・・
自分も樋口編集長のように、靴の内側に
硬い材質が入った靴は、合わないのだろうか・・・
2160、それなりの値段したのに・・・・


そんな悩みをもってしまったのだ。


で、ごちゃごちゃ考えていてもしょうがないので、
実際に履いて、走って、
「オーバープロネーション用のコントロールシューズとは、
  どういうものなのか」
「本当にそれは、役にたつのか」
を自分なりに検証しようと思った。


まずは、体をあっためるために、
10分ゆっくり走る。
走りながら、靴のフィーリングをじっくり確かめる。
実は、今週は、ビブラムと、アディダスMANAしか
履かないようにして、
2160は、それと比べて、どのような感じがするのかを
より、鮮明に感じようという、前準備もしていたのだ。


で、10分後、あったまったところで、
少しスピードを上げる。
また、感覚を研ぎ澄まして、どのように
感じるか、を探る。


・・・やはり、いつも思うことは同じか・・・


というのは、2160を履くと、
なぜか、ビブラムとかと比べて、一本線の上を
走るような着地になる気がする。
なぜだろう・・


自分は、2本線、すなわち線路のようなところを
走るイメージで走ろうとするのだが、
なぜか、2160では、それがしにくい。


しかし、コントロール用って、内側に硬い材料が・・
って言っていたなあ、ということは、
外側、すなわち、小指側が柔らかいのだろうな、
と考えた瞬間、
「あっそうか!」
と気が付いた。


内側が硬いということは、外側が柔らかい、
ということだ。
ということは、足の着地は、内側が高くなって、
外側が低くなる。
そうなれば、足の着地は、一直線上を走らないと、
足が小指側に倒れこみすぎてしまうことになる。


そう思えば、なるほど、足裏のバランスに
気を付けてみると、蹴りだしのときの
最後の体重の抜けが、親指から抜けるのではなく、
薬指くらいから、抜けている。


そうか、だから、ふくらはぎの外側が痛くなったんだ・・・


ということは、自分には、このシューズは合わないということか・・・


走りながら、そういう考えに至ってしまった。


まてまて・・・それはこのシューズの開発者の意図ではないだろう。
このシューズは、もともとオーバープロネーション用に
作られている。ということは、わざとそういう走り方をすれば
「シューズにあった走り」になることもできるのではないか・・・


今度はそういう考えに至った。


「わざわざオーバープロネーションに走る」
とは、どういうことだろう。


プロネーションというのは、本来あるべき動きで、
それが上手くできないと、着地のショックを吸収できない、
とどこかの本で読んだ気がする。
着地のショックを吸収するには・・・
そうか、足の小指側で着地して、親指側で、蹴るというか抜ける感じだ。
そうすると、足は、膝が開く形で入っていって、
膝を閉じながら、後ろへ地面を押す感じとなる。
このときの足の内捻がそれなのだろうな、と思い至る。


では、とその動きをしてみる。

これは、骨盤を意識してローリングさせる動きになるな、
なんてことも気づきつつ、やってみると・・・・


なるほど!!!!!!


これがコントロール用のシューズの使い方なんだ!!


と体感した。


足を小指側から着地し、内側にぐっと
重心移動させる。
そうすると、これが行き過ぎて膝が内側に
過度に入れば、故障につながる動きとなろう。
しかし、2160では、
「かちっ」とその動きが、ちょうど足を真後ろ方向へ
蹴りだす位置で止められる。
内側の硬い材料が、内側に入り込むのを許さないのだ。


なるほど。


これが、正しい足の使い方に近いのだろう。
骨盤をローリングさせ、足を内捻させることで、
足全体で走る感じになった。
でも・・・
これって、ビブラムでは、意識せずにそうなっている
気がする。


これをこういう使い方をせずに走ると、
足は、常に、小指側に沈み込みを起こして、
そのまま走ることになってしまう。
そうすると、脚のアライメントが崩れて、
故障につながるのだろう。


走りながら、考えたことだから、
そのまま、実践。
自分としては、確証を持った。


本当は、自分の足はコントロールタイプではなく、
ノーマルタイプ(硬い材料が一部に使われていないタイプ)
があうのだろうと思う。
しかし、
本日、コントロールタイプのシューズの
使い方も、理解した気がする。
せっかく購入した2160だから、
大事にこれからも履いていこうと思う。


以上、非常にわかりにくい内容と思うが、
自分として、気づいたことなので、
つらつらつづってしまった。



<去年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20100429
<目に入ったニュース>

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