21世紀の歴史――未来の人類から見た世界  読了

人間の過去の歴史を紐解く。
ジャックアタリ氏は、それを
市場主義と、民主主義という視点で
説明していく。
戦争、貧困、等々いろんなものがあるが、
それらをずばずば上記の視点で
説明していく。


非常にすっきり説明に納得してしまう。


大変読みやすい本か・・・

と、思ったのは、その前半までで、
その後、じゃあ、そういう視点でみると
これからどうなるか?


が続いて記載されているのだが、
これは、大変読むのがつらい。


監視社会とか、超紛争とかが、
「前半の事実からすれば、やってくるよね」、
と淡々とつづられる。


そこまで、ひどい世界を描くか!!


というくらい、暗い未来が語られる。
(自分には、暗く感じられた)
しかも、それらが、今のデータや状況から、
シビアに冷静に・・・・


これでもか!


っというくらいやばい状況が
綴られたあと、最後に、
そういう世界はいやだから、
超民主主義を創っていこう
とつづられる。


一種のユートピア思想、博愛思想、
愛他主義だが、
ここは大変、そのとおり!
と納得できる・・・というか納得したい
と思える内容。


こういう方向で、みんないこうよ。


ジャックアタリ氏がそういっているのが、
強く言っているのがわかる。


これが、一神教文化とか、ヨーロッパ文化、
といったところの知性のものの
表し方なのかな・・・
そんなことまで、思ってしまった。


自分は徹底的に暗い未来を書くことは、
できない。
やはり言霊の民族性を自分も持っている
ようで、綴ってしまうと
それを引き寄せてしまうような気もするし・・・


でも、最後の章での「なんとかなる世界」
については、声を大きくして自分も賛成。
これだけ、いっていくのがいいよ。
そう思う。


フランスでは、この本がベストセラーになって
それを政治的に生かしていこうという
委員会までできたとのこと。


日本も・・・いや、自分もできることを
していこう。超微力だけど。



<去年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20081009
<目に入ったニュース>



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