一気読み 「白川静 漢字の世界観」

白川静 漢字の世界観
 松岡正剛
読了。


出張の帰りの移動の
約3時間で一気読みした。


白川静氏の本は、
自分としては本当に稀なのだが、
「読みきれずに図書館に返したもの」
のひとつ。


昨年11月ごろに、
ぶっとい全集の第1巻を
長崎県立図書館から借りてきて
読み始めた。
しかし、あまりの内容の濃さに圧倒され、
とても3週間では読みきれない
と判断して返した。
ちなみに返した時点で(つまり3週間で)
3分の1しか読みきれなかった。



わからないことは書いていない。
しかし、めちゃくちゃ真剣に読まないと
読みきれない。
「自分でお金を出して買って、
 手元でじっくり時間を掛けて読む」
という読み方をせねばだめだ。
そう思った。


自分としては、
「バッハの大作をギターで弾こうとする」
のと同じ感覚。
この本を読むと、(この曲を弾こうとすると)
その間他の本は(その間他の曲は)
読むのをまって、(コピーするのをやめて)
はまらねばならない。


でも・・・楽しみたいのは楽しみたい。


こういうとき自分は、
「解説書、入門書」
の類をとりあえずあたってみる。
「バッハの曲の○○氏のアレンジ」
  (○○氏=比較的易しいアレンジをする方)
を探す。自分ごときにとっては、
それで十分楽しいのだ。


バッハがそうであるように、
白川静氏についても、お弟子さん達が
いろいろ書いていて、実は自分は
そういう本、
白川静の漢字云々」みたいな本を
いくつか読んで、これは面白い!
と思って、では、と白川静氏本人の
著作にあたったのだった。


結論としては、
「今しばらく、そういう廻りの本を読んで、(やさしいアレンジ版をコピーして)
 自分の読解力(自分の演奏技術)
 を向上させないとつらい」
ということだ。


そんなことを思っていたところへ
ふと、上記の本が、目に飛び込んできた。


なんとナイスな!!


著作の松岡正剛氏といえば、
自分の印象は、
「編集、編纂の鬼の人」
で、めちゃくちゃな読書量で
世界を網羅的に語るのを得意とする方だ。
そういう方が、
白川静」を語ってくれるというのは、
誰の企画だろう、すばらしい!


・・・・でも・・・・
逆に考えると、松岡氏でなければ、
白川静みたいな巨大な知』
(氏の著作にあたると、多くの方はこう表現したくなると思う)
について、語ることなど、
できなかった、すなわち、「必然の人選」
かな、とも思う。


ということで、面白くて
あっという間の3時間で一気読み。


自分にとってこの本は、
これからも時々手にとって読む本になろう。
そして、長期休暇とかあったとき、
もう一度、白川静氏ご本人の著作に
あたるのだ。



<昨年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20080410
<目に入ったニュース>



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