モアイ像。イースター島にある、
有名な人面石像。
大きさ3.5m重要20トンくらいが普通で、
一番大きいものだと、20m90トンというからすさまじい。
そして、それが1000体くらいあるとのこと。
この数もすごい。
自分はモアイをみると、その風貌から
これまで癒し系の感想をもっていた。
しかし、ある本を読んだ今、
この感想は180度変わった。
実はイースター島というのは、
「文明崩壊」をしてしまった島であり、
モアイ像は、結構悲しい人間の性質を
表しているのかもしれないと思い返している。
読んだ本は、
「文明崩壊 上」:ジャレド・ダイアモンド/著
(副題:滅亡と存続の命運を分けるもの)
という本で、これは、以下のような紹介がされている。
『なぜ隆盛を極めた社会が、
そのまま存続できずに崩壊し滅亡していくのか?
北米のアナサジ、中米のマヤ、
東ポリネシアのイースター島など、
多様な文明崩壊の実例を検証し、
そこに共通するパターンを導き出す』
イースター島は、今は草がちょっと生えた、
禿山ばかりで、すごく生活が難しい島であるが、
昔は、やしの木が生い茂った、
すごく住みやすい島だったらしい。
しかし人間が増えすぎ、そこで季候が悪い年がくると争いが増え、
最後の1本となったやしまで人間が切り倒して、
文明崩壊に至ったという。
最後の1本を切った人はどんな気持ちだったろう・・・
で、モアイだが、各体がどれくらいの年代に
作られたかが科学的に分析できている。
文明崩壊が近づくほど、大きくなっていったそうだ。
「生活が厳しくなってくるのに、
なんで、そんな一銭にもならんことに
労力を費やしたんだろう?」
今を生きている自分は、
そういう疑問を持たずにはおれない。
「生きるのが苦しくなるほど、神頼みが過激になった」
(モアイは祭事の像だった)
ということだが、本の中でもいわれているが、
「生きるのが苦しくなるほど、人は
権力をあてにして、管理を厳しくしていく方向になった」
(それが全体を滅ぼす方向であろうとも・・・)
ということだ。
モアイ像なんて、
本当は手のひらにのるくらいのサイズであれば
よかったのかもしれない。
そうすれば、今でもイースター島には
やしの木が茂る豊かな島のままでいられたのかもしれない。
仕事では、
みんなで大きなモアイ像を作って
いくようなことにならないよう、
本当にお客様に喜んでいただくことを
していきたいと思う。
PS
ちなみに、
まだ上記の本の下巻は未読。
これからまた、時間を見つけて
読むつもり。
<昨年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20071008
<目に入ったニュース>
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