昔のギターソロミュージック入手環境

自分は中学生のころ自分は1965年生まれだから、79年代後半に中川イサト氏の「1310」というアコースティックギターインストアルバムを聴いて、ギターミュージックに興味を持つようになった。このころはギターミュージックというものについては、極端に情報が少なかった。もちろん、エレキギターでは、ジェフベックがいたし、ジャズギターでも、すでにウェスがいた。しかし鉄弦のソロのフィンガーピッキングとなると、本当に「たまたまめぐり合う」ことしか、手に入れる方法がなかった。なにしろアコギのインストなどというものは、クラシックギター以外みたことがない状況だった。
だから今考えると、中川イサト氏のアルバム「1310」は本当に貴重だったし、重要なアルバムだったと思う。断言してしまっていいと思うが、このアルバムがなかったら、現在の日本の鉄弦ギターインスト奏者の数はいまより少なかったと思う。
そんな状況のなか、なんかいいのがないかと、レコード店をいろいろ廻ったりしたものだ。特に大学受験のための浪人時代を東京の予備校に通っていたのだが、(親に感謝!!)勉強の合間たまに渋谷のレコード店をみて廻ったりした。しかし本当にそういう類いの音楽にめぐり合うことはなかった。
いろいろ音源がでてきたなと感じたのは、大学生になってからで、「ヒーリングミュージック」の走りといっていいだろう、ウィルダムヒルレーベルのヒットからだ。
その後は少しずつではあるが、ソロギターのCDが手に入れられるようになった。
もちろん中川イサト氏は大活躍しており、日本においてその出力の大きさは突出している。そして現在、押尾コータロー氏をはじめとし、面白いギタリストがいろいろ世にでるようになった。これらの状況については、本書の読者においては、自分より、詳しい方がたくさんいることと思う。ギター弾きとしては、楽しめる状況になった。