6-7  音楽を聴く環境について

さて、個人的音楽考として、音楽について自分が思ったり考えたりしたことをこの6章では綴っているが、今度は演奏からみた音楽ではなく、音楽を聴く環境について書いてみたい。
歴史的にみて、その音楽に接する環境が大きく変わったのは、ひとつは今から100年くらい前「レコード」の発明にあると思う。ラジオとかテレビとかマスメディアの発達も音楽に大きな影響を与えていると思うが、本質的に大きな影響というのは、「多くの人が、一度に聴ける」ということ以上に、「録音再生ができる、つまり、同じ演奏を何度でも同じ質好きな時間に聴けるようになった」ということにあると思う。
その技術が現れる前は、生演奏しかなかった。録音という技術のあとと前で、音楽はどのような変化があったのだろう。知ってどうなることでもないが、きっと大きい変化だったであろう。
そして今、音楽の再生はiPODに代表される携帯音楽プレーヤーがでてきた。すごい性能だ。手のひらにのる大きさのプレーヤーで、おそらく一般人のほとんどの方にしてみれば、購入して聴く一生分のCDといっていい曲数が入ってしまう。
これらの進化は「聴く」方ばかりでなく、「音を作る」方についても当然やってきている。例えばCDの制作については、昔は、数千万のスタジオが必要だったが、2000年代である今は、数十万でできてしまう。ギター1本で、ただライン録音といったように贅沢言わなければ10万もしないで、CDまで製作可能だ。 
こういった環境について思っていることを綴ってみる。
まずオーディオ機器に思っていることについて。