アレンジャーの好き嫌い

色々なソロギター譜がでているが、自分はアレンジャーの好き嫌いがはっきりしている。自分なりにその理由を考えてみると、単純に、「アレンジの難しさがちょうどよい」ということだけではない。もちろん、”適度な難易度”は1つの条件なのだが、それ以外にも、”アレンジ手法の好き嫌い(向き不向き)”があるようだ。
同じ曲をいろんなアレンジャーがアレンジしているのを弾き比べてみると楽しい。キーの選び方が違っていれば当然違うアレンジとなるが、同じキーを選択していたとしても相当違う。自分の経験では、好きなアレンジャーのアレンジを集中的に弾いているときは、弾きなれてくるに従い、ポジションの選び方とかの癖がわかるようになって、ちょっと練習しただけで、すぐ弾けるようになってくる。そうするとそれが自分のアドリブ手法にもつながっていったりして、これも楽しい。 
逆に、嫌いなアレンジについて、どうしてそう思うのだろうということを考えるのも面白い。
まず、第一にいえるのは、自分の場合は、リズムととり方に好き嫌いがある。説明はしにくいが、親指と他の指のリズム的な癖の部分だ。このリズム的なところが合わないと、どうしても楽しくならない。リズムというのは、人の好みの根源的なところにあるのではないだろうか。アレンジにおいてとても重要と思う。
次に、テンションコードの入れ方。これこそアレンジの醍醐味かもしれないが、あまりにジャズコードを使いすぎているのは好きでない。ジャズコードを自在に雰囲気で使いこなせればいいのだが、自分のレベルだと、「難しいコードを使うことによるマンネリ」に陥りやすい。「いつも同じようなテンションコード」になりがちなのだ。それよりは、ベース音とメロディだけでも「メロディーが歌っている」というように弾きたい。このことについては、次の節で、もう少し記載してみようと思う。
なお、こういった好き嫌いは、技術的に弾ける弾けないということが、大きく関係していると思う。いま嫌いなアレンジでも、将来自分の腕前が少しでも前進すると、好きになるかもしれない。