出版物の増加 

この本で、何度かすでに書いてきているが、このところソロギターの楽譜(TAB譜含)、とくに有名曲のソロアレンジ集の出版は本当に増えた。まず、そのことについて、自分の高校生の頃からの経験を本節で綴ろうと思う。なにしろ、自分が高校生の頃と比べると、本当にいい状況になったと思うのだ。 

自分がギターを始めたのは中学生のときで、70年代後半だが、それから2000年くらいまで、ギターのソロ楽譜なんて、本当に少なかった。もちろんクラシックギター向けのものはあったが、それ以外は全くといっていいほどなかった。そんな中、国内でスチール弦でのソロギターの楽譜で、しかもオリジナルの曲集を出してしていたのは、おそらく唯一といって差し支えないだろうと自分は思うのだが中川イサト氏。
また、海外では、教則本の鬼、ステファングロスマンによるキッキン・ミュールだろう。(発音、これでいいのだろうか・・・?) 
自分の年齢(40代)でスチール弦ギターのインスト弾きは、ほとんどこのお二方のどちらかの洗礼を受けているのではなかろうか。自分も中川イサト氏のアルバム「1310」はマイ・スタンダードだ。
過去のそんな時期、すなわち、自分が中学生から高校生くらいの時期からすると、現在のようにたくさん楽譜がでるなどという状況になるとは、思ってもいなかった。出版されている楽譜、TAB譜はいろいろなレベルのものがあり、しかもその多くはCDまでついている!
この状況へのブレークスルー要因の一番は、なんといっても南澤大介氏の「ソロギターのしらべ」だろう。見事なアレンジ、TAB譜付、まさに「痒いところに届く選曲とアレンジ」、「30曲あまり入ってCD付の破格値」で、これで売れなかったら、日本にはスチール弦フィンガーピッカーはいなかったのだ。と言い切りたくなるほど充実した内容。おそらくすごい冊数売れていると思う。DVDまででてるし・・・。なんにしろ、自分にとっては、楽しみが増えてる状況だ。すなおに嬉しい。