観客がいてこそ音楽だ 

こちらの考え方は、特にロックみたいな音楽にあてはまるだろう。
演奏者は観客を音楽に”乗せ”ようとし、事実、観客が乗ってくることで、さらに演奏がヒートアップする。そのようにして、ライブというのは、一種の「精神高揚増幅装置」とでもいえるような空間になる。自分も音楽好きだから、これは体験済みで、それが”はまる”傾向のあるものであることも分かっている。だからこそ”ドームツアー”なんてものが成り立つのだ。また、大きくなくとも、ディナーショーみたいなのも、お客様があってこそだろう。観客が集まらないととんでもなく陳腐だろうし・・・。
音楽による一体感、高揚感を至上のものとし、それを楽しむための音楽、この種の音楽にとって観客というのは、間違いなく、演奏者に次ぐ第二の主役だ。音楽は、観客の反応でどんどん変わっていく。観客は増幅装置のエネルギーなのだ。